#41 金原のお悩み相談室 「部下がお客様から クレームを受けてしまった」





「サービス業に従事しています。
部下が対応で
お客様からクレームを受けてしまいました。
最近の若い人に
なんて教えればいいのでしょうか」


はい、ご質問ありがとうございます。
それでは、考えていきますね!

まず、最近の若い人、というジャンルについて、
「最近」と「若い人」を分けて理解してみます。

最近、というのは、ここ近年の情勢を指します。
このようなことが「最近」は言えるのではないでしょうか。
・買い手市場
・仕事は選べる
・人手は少ない
・養育環境の複雑化(ちゃんと人を育てる社会的な仕組みが上手く機能しにくい)
・市場経済の不透明化(先行きの見えなさ)

若者、というのは、この情勢の中で養育を受けた人、と理解すると、
こんな仕事の動機で動いているのではないでしょうか。
・仕事が選べる
・より好きな仕事への志向が強い(我慢しない、嫌ならやめる)

ここでの問題点を整理すると、クレームがあったことが問題ではなく、
 クレームに対して、若者への対処を動機づけしたい、ということだと理解しました。

そこで問題の本質はこの2点になります。
・若者への理解のしにくさ
・若者の動機づけ

若者を理解していくためにいくつかの分類の話をします。

人には学習タイプがあります。
「なぜ」    その理屈や根拠を知りたい
「なにを」   その事実を知りたい
「どうやって」 理論や方法論を知りたい
「どうする」  やってみてどうなるかを知りたい


そして、仕事上で発揮する個々の能力は分類ができます。

分析する人
問題の構造を読んだり、数字から何が言えるかを見るのが得意。実行力や解決力が伴うかは別の話。
主導する人
 リーダーシップやカリスマ性を発揮して、大きな目標を掲げるのが得意。細かいのは苦手。
応援する人
 雰囲気を良くしたり、人がより力を発揮するように関わるのが得意。自身への評価は低め。我慢しがち
物を作る人
 職人気質で、自分が取り組む者には拘りたい。シングルタスクの人が多く、細かい部分まで目が行く。
交換する人
 商売気質。商機を考え、ビジネスチャンスを見抜くのが得意。商才タイプ。人の心の機微とかは苦手。
交渉する人
 人と人、人と場を繋げるのが得意な人。社交的で名刺とかどんどん配れる人。営業とか得意。
提案する人
 アイディアマンで何か面白そうなことを探し出す。脈絡がなかったりふわふわしているように見える。
実行する人
 言われたことを着実に行う信頼できる存在。逆に「自分で考えて」とか言われるとエラーが起こる。


この、学習タイプと、仕事の能力の発揮タイプを参考に、この人がどの部分で得意な人なのかを考えた時に、苦手でそもそも向いていないことをさせようとしているのか、あるいは適正はあるかもしれないけれど、まだ途上なのか、というのが見えてくると思います。この辺りは、どの部分を指導して伸ばしていくか、考えるのに参考になる部分でしょう。

どの分類にあっても、必要な手続きというのはあると思います。
ここでは、どのように指導するかの具体的な手順をお伝えします。


1事実だけを確認する(どう思ったのかも含めて)
2どうしてそうなったのか。因果関係を探る
3上司の見え方を客観的に伝える(部下の見え方と上司の見え方にずれがあれば言葉にしてみる)
4どうすればいいのか(何が必要なのか)を一緒に考えていく
5必要なら客観的な助言をする

してはいけないこと
✖一方的な叱責 ✖無理解な言葉 ✖非難する言葉かけ

まとめ
指導や教育とは、職場へのコミットメント(参加)を共同的に強化していくプロセスです。
 なので、何を伝えるべきか、よりも、どのように理解していくか、に注目すれば答えは出るでしょう。


はい、ここまでが、回答です。
何か参考になりましたでしょうか。
良い職場の関係を。そして、お客様との良好な関係になるように、祈っております。

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