映画:チェンジリング

『Changeling』2008

当時、映画のポスターを雑誌で見かけて、観たいと思っていた映画。
ようやく観ることができたものの、当時映画館で観ていたらトラウマになったかもしれないな…
映画館で観なくて良かった映画かもしれない。

ストーリーは、
アンジェリーナ・ジョリー演じるクリスティンの一人息子が失踪し、警察に捜索を依頼する。
5か月後に「あなたの息子さんだ」と連れてこられた少年は別人で、
再捜索を依頼するも、警察は取り合わず、挙句の果てにクリスティンを異常者扱いする。
それでも諦めずに本物の息子を探そうとするクリスティン…
という、ミステリーもの。

『ストーリー』、『ミステリーもの』と書いたけれど、映画は実話をもとにしており、こんなことが実際にあったと思うと、本当に怖い。

現代だったら、本物の自分の息子かどうか、DNA鑑定で確かめることもできるし、
当時でも写真や、周りの人たちの証言から別人物だと分かりそうな気もするけれど、
それだけではまかり通らないくらい、警察の権力が強かったのだろう。

ただ、別の少年を連れてきた警部の主張を通そうとしていた警察側も、
別人物だと認めざるを得ない状況になれば、手のひらを返すように、
警部に別人物だったと認めさせ、事態を収拾しようとする。
連れてきた少年が嘘をついたせいだということにしようとする。

組織は、組織を守るために個の犠牲をいとわない。
警部も、組織のピラミッドの中では、頂点からは遠かったのだと感じた。

現代の日本の政治や、企業でも、同じようなことが繰り広げられているのだろうか…
どの国、どの時代でも、変わらないのかもしれないと思うと、なんだか悲しい。

…少し重たい感想になってしまった。


全く余談だけど、
これまで、アンジーはアクション映画でみることが多かったので、なかなか新鮮だった。
ボブヘアにクローシュハットのアンジーも、レトロな雰囲気で素敵だった。

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