スカッとを成立させる、味方の存在
以前、感動モノには味方の存在が必要という記事を書きました。
こちらの記事でも書きましたが、スカッとのドラマを成立させるうえで重要なのは、主人公と敵役の対立構造です。
そこをしっかり描いて尚且つ、敵役の傲慢さ、強かさを出すことによって、敵をより敵らしくさせることで、スカッととしてより質の良い人間ドラマに仕上げられます。
しかし、すっきりするスカッと(逆襲)をさせる場合、主人公だけを敵役に向かわせるだけでは、逆襲としては弱い描き方になってしまいます。
そこで重要になってくるのは、味方役の存在です。
味方は主人公と一緒に、敵役に制裁を加えてくれる頼もしい存在です。
1)関係性の描き方
味方役の関係性の構築に関しては、上記の記事にも書いたので、省略します。
今回はもっと踏み込んで、味方役とのシーンをもっと深いものにさせる描き方をお伝えします。
・共通の話題を話させる。
主人公と味方との関係性を描くうえで、何かしらの共通点を見せるやり方で、共通の思い出などを語らせる方法があります。
それをさせると、より二人の関係が浮き彫りになり、一緒にスカッとをするうえで二人の団結力がより見えてきます。
・味方が主人公に(または主人公が味方に)同情する過程を丁寧に見せる。
こちらは漫画動画にありがちな描き方ですが、ここがおざなりになると、
途端に人間ドラマとしてはチープになってしまいます。
それを防ぐためにも、味方(または主人公)は主人公(または味方)のど
ういった部分を気にかけ、助かるのかの動機づけが必要になってきます。
ただかわいそうという理由だけでは、動機として弱いですよね?
そこで必要になってくるのが、上記の記事で書いた、関係性の構築の項目が重要になってきます。
共通点、引き寄せられる魅力、そういった物を出すことによって、二人の関係性はよりはっきり見えてきます。
2)補足
ざっと書いてみましたが、関係性を描くには、もっと様々なやり方があると思います。
皆さん自身でも、関係をより浮き彫りにさせる書き方をいろいろ模索しながら、構築してみてください。
また、チャンネルの系統によっては上記の同情の理由を、話の複雑性を回避するために、ただかわいそうで構築させたいチャンネルもあります。
基本的に、話を厚くさせたいか、軽く見せたいかは、チャンネルの運営側の考えで変わってきます。
結局、シナリオライターは運営の意向に従わざるおえない現実はあります。
シナリオライターは時に作家性も出しながら、下請という立場も意識して仕事をしていくことが求められるのでしょう。
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