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#詩のようなもの
パンティージャムジャムおじさん
夜の街に現れる
不思議なおじさん
その名はパンティージャムジャムおじさん
「パラダイス~☆♪♡」と
歌いながら
街を歩く彼の姿は
どこか異国の道化師のよう
子供たちは不思議そうに彼を見つめ
おじさんはにっこり微笑んで
「ムッフン☆♪♡」と答える
「パンティージャムジャムだよ!」
その名を聞くと
みんなが笑い声を上げる
「パンティージャムジャムおじさんだよぉ」
とおどけながら
街を練り歩く
やだやだやだやだやだ!
やだやだやだやだやだ!
面倒だもの
だるいだるいだるい
えー、しんど
やる気でないんですけどー
朝からずっと鉛のように重い
まぶたが開かない
腰が重い
じゃあ引きずってください
動きたくない
やだやだやだやだやだ!
夢の中にいたいよ
現実はもうもうもうもうもうっ!!
やだやだやだやだやだ!
近づいてくる
やるべきこと
押し寄せる波のように
やだやだやだやだやだ!
逃げたいけど
逃げられない
くっさささささささ! くっさささささささ!
暗い夜道を歩いていた時
突然、風が吹き抜けてきた
「なにこれ?」と一瞬、立ち止まる
その風に乗って、強烈な匂いが鼻をついた
「なんなのこれ?」と口元を押さえる
「うぇっ」と思わず声が漏れる
目の前には謎の物体
一体何が起きているのか
「ヤバめ、くっさ」
その一言に全てが詰まっていた
匂いの元は分からない
ただひたすらに「ぷおーん」と漂う
「ぷぷーん」と響く音が
耳に入ると同時に
「ぷぅっ」と
ワシの子を産んでくれんか2
「ワシの子を産んでくれ」
その言葉は、何度も繰り返される
「後生じゃ」と嘆願する声が
夜の静寂を破る
「ワシを拒まないでくれ」
その願いは、心の奥底から湧き上がる
「ワシのDNAが、ワシの子孫を残すことが」
「本能じゃよ」と言い聞かせる
「今宵、アンタのところへ行く」
その決意が、老いた身体を動かす
「ワシじゃよ」と囁きながら
優しい手で、ドアを叩く
「ワシの子を産んでくれ」と
再び願いを込