労働過度な海


今回はNew York Times Climate Fwd; では、海水温の上昇について語られていました。温暖化がもたらす弊害として聞いたことはあっても、少し自分の生活とは遠い問題に感じていましたが実は海も私たちの環境に変化をもたらす大きな役割を担っていたんですね。要約してお伝えします。

2019年の暑さは過去の記録を破っただけではなく、2010~2019年という10年単位で見ても最も暑い10年となってしまいました。(日本人ではあまり意識しませんが、英語ではDecadeという単語があるので「10年」ということを特に意識しています)

いわゆる地上の温度(気温)と海面下の温度(海水温)はリンクしています。

“The ocean taking up a lot of that heating that we’ve caused is a good thing because it means that our atmosphere is not having to rise in temperature nearly as much as the amount of heat that we’re putting in. But it comes with some really terrible costs.”

‟人間が放出した熱を海が吸収してくれているのは良いことと言えます。なぜなら人間が大気中に放った熱量がすべて大気に流れて、気温が上昇するのを防いでくれるからです。しかしそれには大きな代償があります”

その代償とは、海洋生物の減少とハリケーンや台風を生み出す熱帯低気圧のことです。

“The oceans absorbing the heat is not a get-out-of-jail-free card,” Dr. Jensen said. “It’s not gone. It’s being stored there and it’s coming back to us. We’re in for a long period of warming, even after we stop heating the atmosphere.”

海が熱を吸収してくれることが、免罪符になるわけではありません。(原文ではモノポリーの「刑務所釈放カード」と言っています。つまり海のおかげで人間の罪が消えるわけではないということです。)熱は消えたわけではなく水面下に貯めこまれているだけで、いつか私たちに戻ってきます。(これは海も熱を大気中に放出するからです。)そのために熱放出をやめても温暖化現象は長期間にわたって続きます。

こういう記事を読んでしまうと、行き詰ってしまった気分になりますね。一日でも早く環境に悪影響のある活動を止めるべきです。問題を知ることだけでも第一歩になるでしょう。

元記事はこちらです


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?