一日何もしていないが、本は読んだ(2024/2/10)

<今日やることリスト>
・『菜食主義者』を読了→〇
・映画を見る→×
・シーツ、枕カバー洗濯→〇
・業務内容をまとめる→×

7時半に起床してベッドでポケモンをやり、8時30分に朝食。小盛のご飯に納豆、インスタント味噌汁、レタスにポン酢と鰹節をかけたドレッシング、ヨーグルト。再び、ポケモンをやった。
12時20分から上映の映画『perfectdays』を見に行こうと思ったが、面倒くさくなりやめる。明日行こうかなと思う。13時過ぎから都市開発センター的なところの休憩所で『菜食主義者』を読了。イオンで晩ご飯用のパック寿司とインスタント味噌汁、ワイン、お好み焼き粉、マヨネーズを購入。本屋でポイント5倍のキャンペーンをやっていたため『菜食主義者』ハン・ガンの別作品を一作、スマホ中毒にならないため的な啓発本、個人で書店を経営している人の歴史とノウハウ的なやつの計3作を購入。帰ってから、映画を見ようと思うがU-NEXTに特に見たいものが見当たらず、再びポケモン。DLCをプレイ開始。18時に晩ご飯。小さめのパック寿司と生協のアナゴ寿司。ちくわとだいこんの煮物を作り、レタスとわかめにマヨネーズと鰹節をかけたものとビール。
風呂に入ろうと思うも面倒くさく、再びポケモンをやっていると眠たくて仕方がなくなり20時過ぎに部屋の電気をつけたまま横になる。21時のタイマーをつけたはずが起きたのは現在1時。

一日中、ポケモンをやっていた。ストーリーが続く間はしばらくこうかもしれない。DLCになると昔のポケモンがたくさん出てくる。できるだけ捕まえ、進化させながら進んでいく。相棒だったマスカーニャはほぼリストラ状態。あんまりパーティが定まらない。純粋な炎タイプと水タイプを仲間にしたい。気にいっているポケモンのタイプが被っていて思わぬ相手に苦戦する。ほぼゲームをしている挙句に惰眠。しかし一日、無駄にしたというイライラはあまりない。本を一冊読み終えたからだろうか。

ハン・ガン著『菜食主義者』を読了。都市開発センター的なところは11階にあり、外を一望できる窓の前の木でできた椅子に座って読んだ。街を見下ろし、工事中の大きなクレーンや遠くに観覧車が見えた。高いところで足をしっかりと床につけて座ると、このまま飛べそうな気がした。
これだけたくさんの建物があって仕事があるのに私も、私以外のSNSで見る人たちも仕事が辛いと嘆くのはなぜだろうと考えた。希望はないのか。

普通、平凡、素朴、一点変わっているところがあるとすれば、締め付けられるのが嫌という理由で外でもブラジャーをつけないという妻がある日、夢をみたという理由で急に菜食主義者になってしまうという物語。
漫画『トリコ』のフルコース的なもの、自分の中でのベストテン的なものについて考えたことはないが、間違いなくランクインするほどの傑作。
肉を食べること、殺すことについての問題提起かと思えば、フェミニズム、家族のありかた、人間としての生き方、そして動物と植物の狭間での激しいせめぎあい、欲望。染み出すように物語の内在するテーマが大きくなっていく。連作小説であり一人の女性を中心に語り部が変わっていき、そのすべての人物が菜食主義者となった彼女と関わり、自らが傷ついていることを知る。彼女が気が狂わなかったら、平凡なままの生活を送ることができていたら、こうしてベッドの上で拘束され、点滴を打たれていたのは私だと考え始める。
本屋で適当に買ったものがここまで良いものだと思うと、やっぱり好きな作家や話題作だけでなく実際に本屋に行って表紙を眺めるということが大事だと思った。素晴らしい作品だが、人に笑顔で進められる内容でもない。ずっと暗く、嵐のような痛みがある。
素晴らしい本や映画を見た後に目に飛び込んでくるものがそれらを象徴していると思うことがある。『菜食主義者』を読み終わり、エレベーターを降りると車いすに乗った老人がうつむいていた。取引先と電話しながら歩くサラリーマンがいた。ダンスグループのライブに若い女性がたくさん集まっていた。祖父の弟がもう風呂に入っても一人ででることができないくらい衰弱しているということを兄として嘆き、85、6歳なんてそんなもんだろうと思うが、祖父は私よりも若いのにとその一点張りで文句と心配の言葉を口にしていた。

おなかはすいていないがこれから買ってきたワインを飲んで、もう一度寝ようと思う。明日は映画を見に行きたい。


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