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〝スーパーサイクル〟再来 危機に必要な真実を見極める眼力|【特集】資源ウォーズの真実[PART2-3]

現代文明を支える「砂」、「土(レアアース)」、「水」――。世界ではいま、これらの戦略資源の奪い合いが起こっている。ありふれた素材の「砂」は高層ビルから半導体まであらゆるものに使われ、「土(レアアース)」は世界の自動車メーカーが参入する電気自動車(EV)に欠かせない。そして生命に欠かすことのできない「水」……。それぞれの資源ウォーズの最前線では何が起こっているのか。

資源ウォーズ看板

中村繁夫(アドバンストマテリアルジャパン会長)

今後の世界経済の成長を考えれば、レアメタルの〝スーパーサイクル(価格高騰)〟が再来するのは必至だ。だからこそ、突飛な情報に飛びつくことなく、本質を見極める眼力が必要だ。

 煽るつもりはないが、レアアース(希土類)に代表されるレアメタルの〝スーパーサイクル(価格高騰)〟がやってくるのは必至だ。今後も世界では新しい何億人とも言われる新しい中間層が誕生してくる。彼らが、スマートフォン、電気自動車(EV)の消費者になるわけだ。それらの製品の部材に欠かせないのがレアメタルであり、価格が上がらない、というほうがむしろおかしい。

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