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ノルウェー大使館へ行ってきた🇳🇴電気自動車先進国での充電のお話し

電気自動車の購入を検討している皆さん、電気自動車充電サービスのWeChargeです。

先日、WeChargeはノルウェー大使館へ行ってきました! まずは快く引き受けていただいた環境担当の一等書記官のオイヴィン・フォッスム・ヴァンベルグ氏、そして広報部の中司氏、貴重なお時間本当にありがとうございました。日本とノルウェー、もちろん単純に比較できるものではありませんが、とても勉強なり、そして示唆に溢れるお話しを得たので今回はノルウェーの電気自動車事情について紹介します。

世界で最も電気自動車が普及しているノルウェー

ご存知でしたか? 電気自動車が世界で最も普及しているノルウェーは2020年の新車販売台数の54%が電気自動車にとなり電気自動車先進国として、どの国よりも先んじて車の電動化が進んでいます。2021年は65%近くになる予想もされていて、新車の3台のうち2台が電気自動車に入れ替わっていくことになります。都内でも少し増えてきましたが、すでに日本とはで全く違った世界で暮らしているんですね。

普及している理由はブロックヒーターだけじゃない

以前の記事世界で最も電気自動車が普及するノルウェーの充電インフラはコンセントだった件🔌」ではエンジンオイルの性能を保つためのブロックヒーター用のコンセントが駐車場にあったこと、そしてそれを電気自動車の充電に活用できたことを理由の一つとして紹介しましたが、今回の大使館訪問で、その他、様々な理由があること発見しました。

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全体の95%が水力発電による自然エネルギー

ノルウェーは世界第2位の天然ガスの輸出国でありながら、なんと電力生産量の95%をクリーンな水力発電でまかなっているんです。雨が多く、水が豊富で、急峻な山が多いノルウェーにおいては、非常に効率的な発電方法が水力だったのです。そして、国内のCO2の主な排出源を探ってみると、運輸交通で使用されるガソリン車からの排出が多くを占めていました。排出量ゼロを推進している同国において車の電動化はとてもシンプルな答えだったのです。

電動化への道のり

とはいえ、当初は反対意見もあったようです。夏のバカンンスシーズンには田舎のセカンドハウスでゆっくり過ごすようなお国柄なので、航続距離が心配で山の上まで登れるのだろうか?厳しい冬は大丈夫なんだろうか?など。古今東西、新しい変化にはネガティブ意見はつきものようです。しかし、車の性能も日進月歩。こうした心配事も少しずつ払拭されていったそう。なかでも人々の行動を大きく変えたのはやはり「お金」。福祉国家であるノルウェーは車に関する税金がそもそもとても高いのですが、電気自動車の購入や年間にかかる税金を安くしたり、高速道路を無料にしたり、バスレーンを利用できるようにするなど、様々な特典を電気自動車へ付与したようです。政府は脱炭素社会へ向けたゴールを達成する為に車の電動化を推進し経済的な補助を拡充。国民は様々な金銭的なメリットだけではなく、環境負荷の低い電気自動車へ乗り換えることによって、結果として社会全体のメリットも得ることができたのです。

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”RIGHT TO CHARGE” 電気自動車を充電する権利

現在、電気自動車を推進している欧米では”RIGHT TO CHARGE” 「電気自動車を充電する権利」という考え方が広まりつつあります。アメリカでもカリフォルニアやハワイなどの州レベルでこの権利に基づいた法整備が進んでいて、電気自動車先進国のノルウェーでも一定の法的な枠組みが整っているようです。集合住宅でも同様で、居住者から充電設備の要望が訴えられた場合は、基本的には管理組合や大家さんは設置を前向きに検討しなければなければならなく、費用や設置までの期限、また誰が費用を負担するなど、国や地域によって様々な諸条件は異なりますが、”RIGHT TO CHARGE” 「電気自動車を充電する権利」に基づき、この課題に取り組んでいます。

ノルウェーの例

例えば、居住者から充電器の設置要望があった際は日本と同様で管理組合にて検討、総会が開催され検討されます。そして設置に際して、約60万円以下の場合は否決ができなく、仮に60万以上だった場合でも再度検討しなければなりません。また、市など地方政府レベルでは全ての駐車場において、一定の割合で充電設備の設置を義務つけるなどしています。

アメリカの例

法的な枠組みがある州は2019年時点でハワイ、カリフォルニア、オレゴン、コロラド、フロリダとなりますが、適用範囲は州によって様々で、例えばカリフォルニアでは分譲マンションでも賃貸でも認められますが、ハワイなどでは分譲のみとされています。また、適用される駐車スペースとして占有駐車区画のみであったり、共用駐車区画も認められたりと州によって様々のようです。

”RIGHT TO CHARGE” 「電気自動車を充電する権利」社会的なメリット

国や州によって違いはありますが、おうちで充電をする場合、主に夜間充電することになるので、電気が余っている夜にバッテリーへ充電することができ電力の無駄を省くことへ繋がります。また同様に電力需要の少ない夜間は電力網に負担をかけずにすむのです。このように”RIGHT TO CHARGE” 「電気自動車を充電する権利」の理解を広めることは、電気自動車ユーザーだけではなく、最終的には社会全体のメリットにもつながるのです。

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自動車産業の未来

さて、充電の話しばかりとなりましたが、オイヴィン書記官はこんな話で今回の訪問を締めくくりました。「このトピックは日本においては”CAR MAKER"が鍵を握っている」と。なぜなら、欧州では各国政府が連携して脱炭素へ向けた社会の方針を定め、それに従いヨーロッパの自動車会社は具体的な時期も明確にし電動化を進めていますが、日本においては自動車産業が主要産業であるが故、彼らの意思決定が政府の方針に影響を与えるからです。なるほど、さすが政府機関で働いている方の見解ですね。

ヨーロッパの自動車メーカー

ヨーロッパでは2035年までに内燃機関の販売禁止を宣言しているので、すでにボルボは2030年までに全ての車をEVに、BMWグループは全体の50%をEVにするなど欧州においては車の電動化が避けられないものとなっています。

日本の自動車メーカー

一方、日本では2010年に販売を開始した日産のリーフが日本のEVの先駆けとなり牽引していますが、2021年現在におていは、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱などから数種販売しているだけ留まっています。もちろん、各社排出量ゼロへ向けて開発を進めていますがハイブリッド車や燃料電池車など含めた複数の選択肢を残し、ヨーロッパの100%電動化とは異なる戦略をとっているのが特徴です。

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ガラケーからスマホへ、そしてガソリン車から電気自動車へ

冒頭にあったように、ノルウェーと日本。人口や経済規模、そして環境も違うので簡単に比較できるものではありません。しかし、やっぱり人の暮らしや関心事はどこでも同じで、反対意見や課題を少しずつ解決していくさまはどこでも同じようです。ただし、その歩みの速度は大きく異なります。世界全体を見渡してみると車の電動化はすでに始まっていて、もう中間地点へ到達。ガラケーからスマホへ一気に時代が変わったように、そして近い将来、ガソリン車から電気自動車へ変わっていくのだなぁと、今回のお話しを聞いて思うのでした。

最後に書記官のママのお話し

母国に住んでいる書記官のお母様は、最近ガソリン車から電気自動車へ買い替えたそうです。
今までずっと日本車が大好きで、ずっと日本車に乗っていたそうですが、電気自動車では日本車の選択肢がリーフ一択で、何十年かぶりにボルボの電気自動車を買ったとのこと。日本車から卒業されたと聞き、少々残念な気持ちでしたが、次買い替える時は日本の電気自動車だと嬉しいですね。

WeChargeは車や充電器は作っていませんが、車の電動化へ向けて誰もが使いやすい充電サービスを提供しています。これからも新しい社会の実現にへ向けてスピードをあげていきます。電気自動車の充電のことなら、WeChargeにお任せくださいね。

【参考文献】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR05D3D0V00C21A1000000/
https://services.osakagas.co.jp/portalc/contents-2/pc/w-energy/report/201802/index.html
https://www.no.emb-japan.go.jp/Japanese/Nikokukan/nikokukan_files/norue_enerugi_jijou.pdf
https://www.nescaum.org/documents/ev-right-to-charge.pdf/
https://toyokeizai.net/articles/-/441821



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