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すべてのWeb制作者のためのサーバーとドメインの知識

Web業界で働くなら知っておいた方が得することがあります。
それはレンタルサーバーとドメインについてです。

Webサイトを公開するためにはこれらの知識が必須です。
サーバーとドメインについて詳しくなることで、制作に特化した人たちに差をつけることができます。

このページを見ることで
・自分のWebサイトを公開することができます
・サーバーとドメインの知識が身に付きます
・WordPressの引っ越し作業の基本となる知識が身に付きます


Webサイトが表示される仕組み

サーバーとドメインが契約されていて、紐づけられている状態でWebサイトはブラウザ上に表示されています。

「https://〇〇〇.com」というURLでWebサイトが見れる裏側には、サーバーとドメインが紐づいているからです。
どちらか一方がサービス停止になっているとWebサイトは表示されません。

Webサイトを公開するためにはざっくりと以下のことを必要になります。

・レンタルサーバーの契約
・ドメイン会社と契約
・レンタルサーバーとドメインを紐づける


当方で使用しているレンタルサーバー

当方で使っているレンタルサーバーは
さくらのレンタルサーバーとエックスサーバーです。

さくらのレンタルサーバー

エックスサーバー

よく契約するプラン
①エックスサーバー X10プラン
②さくらインターネット スタンダードプラン
 ※ライトプランはデータベースがないのでワードプレスは設置できない


コントロールパネルについて

レンタルサーバー会社には、コントロールパネルが用意されています。
コントロールパネルとは、ブラウザからサーバーに関することを設定できるサイトのことです。会員IDとパスワードがあれば、ログインすることができます。

コントロールパネルの種類には、大きく分けて2種類あります。

①「会員コントロールパネル」契約状況などを管理するため
②「サーバーコントロールパネル」サーバーの操作を管理するため

ログイン情報について
ログイン情報(IDとパスワード)は、会員コントロールパネルとサーバーコントロールパネルで、別々に発行されていることが多いです。


無料SSLについて

SSLとは、通信を暗号化してくれるので、通信途中で情報を傍受されても、暗号化されているので、中身が見れないようにしてくれるセキュリティを向上させてくれる方法です。

ホームページのアドレス「http://」からはじまるサイトはSSLに対応していません。Googleは低評価にしますので、検索結果に下がる要因になる言われています。

「https://」からはじまるサイトはSSLに対応しています。Googleからの評価は高くなるので、検索結果が上がる要因になります。

エックスサーバー、さくらインターネット、ロリポップは、無料でSSLを提供しています。(Let's Encryptの証明書を利用)


ドメイン管理会社の知識

ドメイン管理会社もレンタルサーバー会社と同様にコントロールパネルを提供しています。

エックスサーバー、さくらインターネットの場合、会員コントロールパネルからドメインの設定が可能です。

エックスサーバー、さくらインターネット以外に、当方がよく使うドメイン管理会社は、お名前ドットコムを使用しています。

ドメイン管理パネルでできること
・ネームサーバーの変更・設定
・DNDレコードの設定
・契約更新 等

さくらインターネットの独自ドメインの設定の注意事項

・さくらインターネットでサーバーとドメインを同じ会員IDで契約した場合
→ 独自ドメインの設定が可能

・さくらインターネットでサーバーとドメインを別の会員IDで契約した場合
→ 独自ドメインの設定が不可

※さくらインターネットでサーバーもドメインも利用する場合は、
 同じ会員IDを使用して契約することが必要になります。

アップロード容量を上げる方法
さくらのレンタルサーバーでは、WordPressを利用しているときに、テーマファイルをアップロードする際にアップロード容量が制限されていると、テーマファイルをサーバーにアップロードできないことがあります。

さくらのレンタルサーバーでファイルアップロード容量を増やす方法
http://miacat.net/2017/03/29/post-593/


独自ドメインの設定の流れ

ドメイン管理会社とレンタルサーバーの会社が同じ場合と、違う会社で契約している場合によって、流れが異なります。

◆ドメイン管理会社とサーバー会社が同じ場合
サーバーコントロールパネルで追加するだけで利用可能です。

◆ドメイン管理会社とサーバー会社が違う場合
①ドメイン管理会社のコントロールパネルで
 ドメインのネームサーバーの情報を
 レンタルサーバーのネームサーバーの情報に変更する
②レンタルサーバーのコントロールパネルで独自ドメインを登録する
③ドメイン反映後、独自ドメインでサイトが表示される

独自ドメインを設定する方法 マニュアル
エックスサーバー https://www.xserver.ne.jp/manual/man_domain_setting.php

さくらインターネット
https://help.sakura.ad.jp/206106822/


ネームサーバーの知識

ネームサーバーの役割は、ブラウザのアドレスバー(URLが表示されている箇所)にドメイン名を入力すると、Webサイトがブラウザに表示されます。

ネームサーバーがなかったら、ドメイン名ではWebサイトはブラウザに表示されません。

「192.168.123.111」のようなサーバーのIPアドレスを入力しないと、Webサイトがブラウザに表示されません。

ネームサーバーの役割は「192.168.123.111」を「〇〇〇.com」のような人間でもわかるような文字列で変換してくれる役割があります。

ネームサーバーの指定(サーバーとドメインを紐づいける)

ドメイン会社のコントロールパネルからサーバーとドメインを紐づけることができます。

紐づけるときに必要となる情報は、レンタルサーバー会社が提供しているネームサーバーのアドレスが必要になります。

ネームサーバーのアドレスは、各レンタルサーバーのホームページに記載されていることが多いので、利用するレンタルサーバーのホームページを確認しましょう。

「レンタルサーバー名 ネームサーバー」で検索すると出てきます。

設定するネームサーバーは、2~5つくらい設定できることがあります。
2~5つある理由は、1台目ネームサーバーがダウンしても、2台目のネームサーバーで表示できるというように、ネームサーバーのバックアップだと思ってください。

なので、5つすべてに設定する必要はありませんが、最低でも2つを指定しておきましょう。


DNSレコードの知識

通常、ネームサーバーを変更すると、Webサイトとメールに影響がでます。Webサーバーとメールサーバーが同じサーバーを利用していることが多いからです。

ネームサーバーが同じだと、同じドメインで、Webサイトとメールを利用していることができます。

しかし、例外が発生することがあります。

Webサーバーとメールサーバーは別々で、同じドメインを使用したいという要望があることがあります。

Webサイトだけリニューアルして、メールアドレスは変更したくない場合など、登録されているメールアドレスがたくさんあり、メールソフトの設定が数十台のパソコンで行わなければならいなど、メールサーバーを変更する際に起こる追加作業が発生します。

その状況を避けるために、Webサイトは別に新サーバーを用意して、メールサーバーは従来のサーバーを利用することで、メールソフトの再設定などを避けることができます。

その時に、同じドメインを使って行うことができます。

ドメインとサーバーを紐づけるときには、ネームサーバーによるネームサーバーを指定する方法の場合、Webサイトとメールはセットで変更することが前提です。

それを、Webサーバーとメールサーバーを別々に紐づけることができる方法があります。

DNSレコードを指定することで、サーバーとメールを別々に運用することができます。

通常、DNSレコードは、ドメイン会社のコントロールパネルで指定することができます。

◆よく使うDNSレコードの種類(Webサイトとメール)
Aレコード・・・Webサーバー
MXレコード・・・メールサーバー

◆DNSレコードを編集することでできること
・webサーバーとメールサーバーを分けることができる
・サブドメインの指定

◆Webサーバーとメールサーバーを分けることができる
(例)「〇〇〇.com」という独自ドメインを使用し、
ホームページのデータは Aサーバーに置き、
メールのデータは Bサーバーで保存したい場合があったとします。

Aレコードには AサーバーのIPアドレスを指定します。
MXレコードには BサーバーのIPアドレスを指定します。

そうすることで、同じドメインを使用しながら、
Webサーバーは Aサーバーで運用し、
メールサーバーは Bサーバーで運用することが可能になります。

◆ サブドメインの指定
(例)「blog.〇〇〇.com」 を Aサーバーで設定する場合
レコードを指定する場所には、
サブドメインを指定する場所とサーバーのIPアドレスを指定する場所があります。

サブドメインを指定する場所に「blog」と入力
サーバーのIPアドレスを指定する場所に「AサーバーのIPアドレス」を入力

「blog.〇〇〇.com」のサブドメインでWebサイトを運用することが可能です。


サーバーとドメインの知識があると、WordPressを引っ越ししたいり、メールサーバーを変更したりと、別サーバーへのデータの移行もできるようになります。
レンタルサーバーごとに細かいルールが異なりますので、データを他のサーバーに引っ越す際は、レンタルサーバーの仕様を把握しておくことがミスなく設定するために必要です。



お客様から聞く必要がある情報

制作したホームページをサーバーにアップロードするためには、お客様からサーバー情報を聞く必要があります。

①FTP情報(データをサーバーにアップロードするための情報)
②サーバーコントロールパネル(サーバーに関する操作ができる)
③ドメインコントロールパネル(ドメインに関する操作ができる)
④既存サイトがWordpressの場合

①FTP情報

制作したHTML・CSS・Javascript・画像データをサーバーにアップロードするために必要な情報になります。

FTP情報とは
FTPアドレス(Webサーバーのアドレス)
FTPアカウント名
FTPパスワード
FTPパス(データを保管する場所)

FTP情報の例
FTPアドレス:p-yonetani.sakura.ne.jp
FTPアカウント名:p-yonetani
FTPパスワード:fkeeijpk%5ff
FTPパス:www/public_html/

②サーバーコントロールパネル(サーバーに関する操作ができる)

レンタルサーバーにはサーバーに関する操作ができる管理パネルが用意されていることが多いです。

サーバーコントロールパネルの情報
コントロールに入るためのURL
ユーザー名
パスワード

サーバーコントロールパネルの例
コントロールに入るためのURL(さくらインターネットの場合)
https://secure.sakura.ad.jp/rscontrol/
ユーザー名:●●●.sakura.ne.jp
パスワード:fkeeijpk%5ff

サーバーに関する操作について
・独自ドメインの設定
・ワードプレスの設置
・メールアドレス作成・変更・削除
・ファイルマネージャーの起動
・PHPのバージョン変更 等

※レンタルサーバーには会員パネルにログインするためのURLとユーザー名とパスワードがあります。お客様からこれらの情報を聞く頻度は少ないです。
なぜなら、料金の支払いや契約に関するすべての操作ができる強力な権限がある会員パネルだからです。サーバーコントロールパネルはあくまでもサーバーに関する操作ができるパネルになります。


③ドメインコントロールパネル(ドメインに関する操作ができる)

ドメイン会社には、ドメインに関する操作ができる管理パネルが用意されていることが多いです。

ドメインコントロールパネルの情報
コントロールに入るためのURL
ユーザー名
パスワード

ドメインコントロールパネルの例
コントロールに入るためのURL(お名前ドットコムの場合)
https://www.onamae.com/navi/login/
ユーザー名:6666666
パスワード:fkeeijpk%5ff

ドメインに関する操作について
・ネームサーバー(DNS)の切り替え
・DNSレコードの編集
・ドメインの契約更新・削除

④既存サイトがWordpressの場合

既存サイトがWordpressで作られている場合、ログインしてから中身を確認する必要があります。以下の情報をお客様から聞くことでWordpressにログインすることが可能です。

Wordpressにログインするために必要な情報の例
ログインするためのURL
https://●●●●●●.com/wp-admin/
ユーザー名:webmaster111
パスワード:fkeeijpk%5ff

さらにデータベースの調査が必要な場合に聞く情報

データベースがMySQLを使用している場合
MySQL のホスト名、MySQLデータベース名、MySQLユーザー名
MySQLパスワードが必要になります。

データベース情報の例
MySQL のホスト名:mysql555b.xserver.jp
MySQLデータベース名:p-yonetani_12365
MySQLユーザー名:p-yonetani_2658
MySQLパスワード:fkeeijpk%5ff

お客様の既存のサーバーにWordpressが設置できない場合の対処法

①当方でレンタルサーバーを契約する

当方がWordpressがインストールできるサーバーを用意します。
契約したレンタルサーバーに制作したサイトのデータを保存します。

②お客様からドメインコントロールパネルの情報を聞く

DNSレコードを変更する必要があります。お客様からドメインコントロールパネルにログインするための情報を聞きます。
DNSレコードを契約したレンタルサーバーに向けます。メールアドレスはそのまま使えるようにするための処置です。


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