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米中両政府が両国間の旅客便増便で合意、10月末までに倍増へ

米国運輸省(DOT)は8月11日、中国の航空会社による米国発着の旅客便の便数を増やすことで、中国側と合意したと発表した。

中国から米国への直行便については現在、指定された中国の航空会社週12便(往復)の運航を受け入れているが、これを9月1日から6便増の週18便に、さらに10月29日からは現行の2倍の週24便に増やす。この24便は米大手航空3社と中国の航空会社7社(中国国際航空/中国東方航空/中国南方航空/厦門航空/北京首都航空/海南航空/四川航空)に割り振られる。なお、中国政府も米国の航空会社に対し、同様の増便を認める見通しとしている。

DOTは2020年6月、米中両政府が結んだ航空便に関する協定に中国側が違反しているとの理由で、中国の航空会社による米国への旅客便乗り入れを全面禁止する方針を発表した。しかし、その直後、全面禁止を撤回し、週2便(往復)に限り運航を認めた。それ以降、コロナ禍の沈静化に伴い、両国間で便数の調整を重ね、ことし5月から両国の航空会社による発着便を週12便としていた。

今回の両国間の新たな合意に伴い米航空大手3社も中国路線を増便する計画だ。ユナイテッド航空は10月1日からサンフランシスコ〜上海(浦東)線を1日1便に増便するほか、11月からサンフランシスコ〜北京(首都)線の運航を1日1便で再開する。

また、デルタ航空も10月29日からシアトル〜上海(浦東)線を1日1便、デトロイト〜上海(浦東)線を週3便でそれぞれ運航し、来2024年3月にはロサンゼルス〜上海(浦東)線を週4便で再開することも発表している。

アメリカン航空については現時点で正式な発表はないが、ロイターによると24年1月からダラス・フォートワース〜上海(浦東)線(現行週4便)を1日1便で運航する計画としている。

DOTは「私たちの最優先目標は、米国と中国の航空会社間の競争バランスと公平かつ平等な機会を維持するために、双方の航空会社が二国間権利を完全に行使できる環境を改善することだ」説明している。

米中間の航空便はコロナ禍前には週平均350便運航されていた。

2023年8月23日掲載

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