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自分の身体と対話する。考えたことがなかった。

ダンスも歌もお芝居も、心と身体が健やかであることが基本なんだな。
2020年から4年やってみて、今さらながらに思っている。
基本中の基本は、頭のてっぺんから背骨がまっすぐに伸びていて、自分の中に空気の通り道をしっかり作ることなんだよね。
足指の先から空気を吸い込んで、それが足をとってひとつになって子宮、胃、胸、のど、眉間、頭のてっぺんからさらに上へ空気がが抜けていく…
今度は頭のてっぺんから空気が入ってきて、口からでていく感じ。
体幹がしっかりして、まっすぐに保たれているから、空気もまっすぐに流れていく。これができるようになると、かなり身体が緩んでくると思う。
そして、リラックスしてしなやかな筋肉があること。
身体が自由に動くことで、美しい動きが生まれるし、身体の中から声が響いて出てくる。そんなイメージかな。

でも、これがなかなか難しい(^▽^;)
実際の私は、一日中パソコンと格闘するか、パソコンを背負って外を出歩くかが主な仕事で、首と肩ががちがちなのだ。あまりに首がこりすぎて、上をむくのが怖いくらい。頭がクラクラするのよね。

ダンスと歌を始める前は、自分の身体の状態に無頓着だった。
つま先立ちができなかったり、片足立ちもできない。
回転もままならぬ。
すべて「私は運動神経がにぶいからできないんだ」とひとくくりにしてしまっていた。
どうもそうでもないらしい。

まず、身体は調整できるし、手をかければかけるほど変わっていくことがわかった。肩コリは相変わらずなんだけれど…
お尻の筋肉がつき、足の裏の筋肉を鍛えるようになったら、つま先立ちも片足立ちも徐々にできるようになった。
何事もがんばる傾向にある私は、肩にものすごい力が入っていて、肩でなんとかしようとしているらしい。片足バランスも肩で調整しようとしていた。
これをお尻や腰、背筋が働いてくれると、肩は自然に落ちるのだ。
知らなかった…。
お尻や腰、背筋が働いてくれるためには、筋肉をつけないとならない。彼らがひ弱だから、「いいわよ、私がなんとかするわよ」と肩ががんばるのだ。「あぁ、私の肩さん、ありがとう。酷使してごめんなさい。」

さらに、身体の疲労、脳の疲労は、眠ることで解消される。
私はこの眠りもやや苦手。
緊張していることが多いから、眠れなくなってしまうのだ。
それは身体のこわばりがとれないよね。睡眠も課題です。

私の意識が変わったのは、「奇跡の脳」という本を読んでからだ。
この本には、脳科学者が脳卒中になり、発症したときの様子から脳が回復していくまでの話が書かれているの。

人間の身体は、細胞同士が連絡を取り合って、ものごとに対処しているらしい。それ以来、身体というひとつの塊として考えないで、足指、脚、ひざ、おなか、肩、首、手、腕、腰、お尻、背中、頭などなど、いろいろなところに語りかけるようにしている。
私の足指はかわいそう。
すごく急いで仕事をしているとき、小指をぶつけて腫れあがったことがある。病院で骨折していることがわかったのだが、「まぁ、小指だからいいかぁ」なんて思ってしまったのだ。人間があるくときに、足の小指はものすごい大事な働きをしていると最近になって知り、小指に謝っているところである。
頭や心には関心があったのだけれど、私は身体をほとんど関心がなく、動くのが当たり前と思っていたのだ。

とにかく、酷使してきた身体をいたわってあげようと思っている日々である。


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