WEBサイト制作のオリエンで使えるヒアリングシート<テンプレ付き>
WEBサイト制作に関わらずですが、案件のご相談時に要件、ご希望を取りこぼしなくきちんと聞き出すって意外とできていないこと多いですよね。提供される資料や話の内容に抜け漏れがないことはほぼありませんし、その場で質問できる時間も十分でなかったり、つい聞き忘れてしまうなど、毎回の様にあるかと思います。
そんな時、もちろん後から確認すれば良いのですが、それでもさらにそのあとで追加質問に気づいたり、勝手にこうだろうと想定して企画や見積りをしたけど、要件がずれていて企画や見積もりに問題が生じてしまうなどもよくあることかと思います。
そこで今回は、「WEBサイト制作の最初のオリエン時に活用できるヒアリングシート」をご提供したいと思います。
WEBサイト制作のおいても細かなことが色々ありますので、このシートをご活用いただくことで、かなり抜けもれを補えると思いますし、競合コンペなどの場合には他社以上の情報を引き出すこともできると思いますので、ぜひご活用いただければと思います。
ヒアリングシートのエクセル版(Googleスプレッドシート)はこちら
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筆者の方では、各種マーケティング施策(WEBマーケティングやサイト制作、CRM・データ分析、ブランディングなど)や商品・事業企画についてのアドバイス、社内セミナーや研修会などの依頼も受け付けております。週一の定例ミーティング、月イチや隔週での壁打ちなど、色々な形態で、それぞれの事業者様に応じた価格にて行っておりますので、お気軽に以下よりご相談ください。
ヒアリングシートの補足説明
ヒアリングシートに関して、特に重要なポイントをいくつか解説します。
No.6 現状課題の認識
「課題の認識」は実は多くの人がうまくできていない項目でもあります。ですが、このポイントの明確化は当然考案する打ち手の内容に直結してきますので、極めて重要です。
課題の認識でよくあるのが、問題と課題の混同です。問題とは状態であり、課題とはその状態を解決するために対処すべき項目です。
よくある例でいうと「売上をあげたい」という意向があったとします。この表現だと課題のようにも一見見えますが、正確にはおそらく「売上が伸び悩んでいる」または「売上が減少している」という状態があって、「売上を上げたい」という意向になっているはずです。その時、「売上が減少している」のは、新規客なのか、既存客なのか、既存客であれば、ライトユーザーなのか、ヘビーユーザーなのか、という原因の特定が必要になります。つまりその特定された原因こそが解決すべき課題となるわけです。
オリエンシートで「売上を上げたい」といったような表現が出てきたら、「なぜ売上が停滞している(または減少している)」のか、といったような「なぜ」を用いて課題につながるできるだけ多くの情報をクライアントから引き出すことを心掛けてみると良いと思います。
No. 7, 8 新サイトの目指すゴール(定性、定量)
新サイトで目指す目標が明確になっていないケースも多いです。仮に数値的な目標が出ていた(例えばCV率を5%まで引き上げたいなど)としても、打ち手と数値との因果関係は示せないので、特に数値目標は形骸的なものになりがちです。
ですが、目標においてまず重要なのは、実は定量ではなく定性の方です。
例えば、「新サイトによって〇〇なブランドイメージを醸成する」や「他社と比べて最も使いやすいサイトにする」などです。これらのゴール設定は、サイトの目指す状態を示しており、どのような打ち手を優先させるのかを考えるのに役立ちます。そして定量目標はその目指すゴール(状態)に対する当面の中間地点として設定するのが適切です。例えば「〇〇なブランドイメージ」という定性目標であれば、定量目標としては「1年後の顧客アンケートで〇〇を〇〇%にする」などの設定です。
このような設定であれば、サイトの方向感と当面の目標地点がクリアになるので、改善もしやすくなります。クライアントからのオリエンがそのようになっていなければ、PJTスタート後でも良いので、一緒のゴール、目標を設定する作業プロセスを提案・実施するのも良いと思います。
No.9, 11 新サイトの考え方、新サイトに対する現行アイデア
この項目はクライアントによって内容に大きく差が出る項目です。具体的な考えのあるクライアントもいれば、とても緩くしか考えていないクライアントもいます。
もしゆるいクライアントであった場合でも、オリエンの段階で、どんなサイトにしたいのか、ちょっとしたブレストタイムのようなものを作ってご一緒に考えてみるのが良いと思います。
筆者はコンペの場合ではなおさら、このような時間を意図的に作るようにしているのですが、この作業によってクライアント自身の考えをより多く引き出すことができますし、またそうした作業を共にすること自体、もしあなたが初めてのお取引先であったとしても、クライアントにとってPJTスタート後の擬似体験になるので、信頼感作りにも役立ち、他のコンペ相手に対しアドバンテージを持つことができます。
No. 10 コアターゲット
コアターゲットとは、新サイトのゴールを達成するのに最も優先的に取り込みたい対象のことです。この絞り込みがしっかりしているほど、打ち手の選択と集中ができ、差別性の高いサイトになってきます。
ターゲットを広く考えたい(対象はすべてのお客様)と考えるクライアントもいますが、最終的にはその方向性で利用者を増やしていくにしても、一度に多くの施策を投入するには予算も時間もかかりますので、そのプロセスにおいては少なくともターゲットを限定して施策を集中させていくことをお勧めします。オリエン時点においてクライアントがその辺りをどのように考えているのか、きちんと捉えておく必要があります。
No. 20-21 アクセス数、顧客数、CVの推移
この辺の数値は、この3つに限らず、可能な限りもらうようにした方が良いと思います。そしてできれば各数値を新規と既存に分けてもらった方が良いです。と言いますのも、新規客獲得、リピート客獲得は、マーケティングにおいて最も重要な戦略視点になるからです。
WEBサイトはその両方に対応することができますが、前述したように課題の中心にどちらの顧客がいるのかによって、打ち手の優先順位が変わってきます。現状を正しく知ることは打ち手の有効度をより高めることにつながります。
まとめ
今回は、顧客解像度の向上、聞き漏れ防止、提案力の強化につながるヒアリングシートをご紹介しました。自社ごとにアレンジすれば、明日からでも利用いただけると思います。
筆者ではこれまでの業務経験で培った様々な知見・メソッドに基づき、WEBやブランディング、CRMを中心としたBtoB、BtoCのマーケティングをご支援しています。これまでのマーケティング活動にお悩みをお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
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