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デザイナーからディレクターへの転身、メリット&デメリット

2024年5月21日放送、ディレクター不在の現場で「ディレクション業務“も”担う」デザイナーやエンジニアに向けたライブ配信番組「#ディレQ」のアーカイブです。音声&テキストでお楽しみください。


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株式会社エンタミナの田口です。
本日は、ディレクター不在の現場で「ディレクション業務“も”担う」デザイナーやエンジニア向けのお悩み相談番組をお届けしてまいります。音声のみの配信となりますので、ラジオ感覚の「ながら聴き」でお楽しみいただけら嬉しいです。

では、早速はじめていきましょう。
Webデザイナーさん(28才)から寄せられたお悩みです。

『新卒から今日まで、デザイナーとして働いてきました。最近、職場の上長から「ディレクター職への転身」を求められています。デザイナーからディレクターに職を変えるメリットやデメリットを知りたいです。』

このお悩みに回答するにあたり、いくつかポイントをまとめました。

まずひとつ目は、「デザイナーのキャリアがディレクターで活きるか?」という点。これは、ハッキリ言いきれますが、間違いなく活きます!

ディレクターって、プロジェクト進行中に「デザインを考える」場面が頻繁にあります。それこそ、プロジェクト前半の企画段階で「どんなコンテンツをつくるか?」を考えるときもそうですし、リリース後の運用段階で、「どうコンテンツを変えるか?」の時もそう、あらゆる場面でデザインを考えています。

(そういった状況で)デザインができないディレクターはどうしているかというと、デザイナーと協力しあってそこに対応しているわけで、そこには(デザイナーとディレクターのやり取りに必要な)コミュニケーションコストや作業負荷も大きくかかるわけですが、デザイン経験者がディレクターになれば、誰かに頼らず(ひとりで)デザインを考えることができます。

例えば、クライアントへのヒアリング段階。
「リクエストを持ち帰ってデザイナーに聞いてみますね…」みたいなワンクッションを挟まずに、その場で「じゃあ、ここはこうしましょう!」という具体的な提案もできちゃいます。また、他のデザイナーと意思疎通する際にも「デザイン経験者同士の共通言語で」スムーズにやり取りができるわけで、それも大きなメリットです。

まとめると、ディレクター自身が自らデザインを作ることは無くとも「デザインを考える」場面は頻繁にあり、そのような場面でデザイナーとしてのキャリアがダイレクトに活きてきます。なにより(指示を受ける)デザイナーの気持ちを理解した上でコミュニケーションがとれるので、デザイナーのポテンシャルを引き出すことにも繋がるはずです。

で、ここまでは、いいこと尽くめなお話でしたが、ディレクターになると、デザイナーをハンドリングする側に回るようになります。
これが悩ましいところでもあるのですが、デザイナー経験者が「自分以外のデザイナーに対して、指示や監修をする」というのは人によって苦手な方もいます。つまり「デザインをつくれる」スキルと「デザインをつくるための指示や監修をする」というスキルは別モノになるので、その辺りは慣れるための訓練が必要です。

「自分ではない他人に指示を出す」という行為は、実際にやってみると(自分でデザインをつくることとは)別次元の大変さがあると思います。まして、監修ともなると「自分で直した方が早い」みたいな状況に悶々とすることもあるかもしれません。ただ、デザイン経験があることで「より具体的な指示や監修ができる」という点は大きなアドバンテージでしょうから、その点を優位性として「自分以外のデザイナーをハンドリングする」ことに慣れていって欲しいなと思います。

また、ディレクターは「プロジェクト全体を指揮する立場」でもあるので、全体の進行管理やコンテンツの企画設計を行う必要があります。つまり、デザイン以外の領域をもカバーしないといけません。この辺りのことは嫌々できるものでもないので、そもそも「プロジェクト進行のロードマップづくりをはじめとするマネジメントが好きか、コンテンツ制作前段階の情報設計や機能設計などデザイン面以外のプランニングが好きか」も検討するポイントになります。

さて、今回は「デザイナーからディレクターへの転身、そのメリット/デメリット」について答えしてきました。
デメリットというよりは、アドバイス寄りの回答になりましたが、ぜひ、今後のキャリアステップのヒントにしていただけたら嬉しいです。

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