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#60 ひとに会って話を聴く意義

昨日、こちらのトークライブに参加してきました。

バルミューダの寺尾玄さん。

『行こう、どこにもなかった方法で』を購入したときに整理券をいただくことができ、参加してきました。

会場は、丸善丸の内本店の中にあるイベントスペースで行われ、ざっと見た限り60名分の椅子が用意されていました。人数に限りがあったようで、参加できたのはラッキーでした。


わたしは会社員を辞めてスタジオを作り始めてから、すべての時間を目の前のことに集中させていました。
しかし昨年、ライフネット生命保険創業者の出口治明さんインタビューを、たまたま読んで、2018年は ”人・本・旅” をなるべく実践しようと思いました。

「人・本・旅」とは、人に会う。本を読む。最後の「旅」は、現場のことです。おいしいパン屋さんができたら、行って、買って、食べて、初めておいしさが分かります。脳に刺激を与えなければ、アイデアなんか出てこないんですよ。

このなかで、”本”はすぐにできる。

”旅”はとにかく現場に行く、という意味であれば時間とお金の相談にはなるけど、やれないことはない。

でも、”人”は難しいな、と思っています。

人に会って話をしたり聞いたりするのは、相手にも都合があることだし、そもそも時間を割いてまで相手がわたしに会ってもいいと思うメリットって何?など、考え始めると、なかなか躊躇してしまいます。

よほど仲のいい、気さくな間柄なら気楽にできるでしょうが、会ったこともないけど「この人に会ってみたい!」という人にアポを取るのはとても勇気がいるし、いろいろ考えるとやっぱり難しい。

なので、自分が興味を持ったひとが、トークライブをやる、イベントをやる、という情報を見たら、なるべくそれを優先にしています。

といっても、なんやかんやと9月になって今年初めてできた、”人に会って話を聴く”なので、とても楽しみでしたし、やはり参加して良かったなとつくづく思います。


トークライブは事前にテーマや内容が明かされていなかったので、本に書かれていることに関連している話が聞けるのかなーと想像していましたが、寺尾さんが日頃考えていることや、感じていること、本では触れられなかった後日談など、なるほど、という気づきがたくさんありました。


ひとに会って話を聴くことの意義は、わたしが思うに、それが一次情報に他ならないからだと思います。

そのひとから醸し出される雰囲気や声のトーン、話すときに選ぶ言葉や表現、これらは書籍から感じとることは難しい。書き言葉は校閲も入るし、著者が本当に伝えたいニュアンスで伝わらない可能性もある。

たとえばトークライブでは、寺尾さんがご家族についてのエピソードを話しているとき

「それを聞いたとき、打ち震えました」

と、おっしゃる場面がありました。

「鳥肌が立った」でも「身震いした」でもなく「打ち震えた」。

それを話すときの声のトーンやニュアンスも、まさに心をグワッと突然掴まれるような、感動なのか恐ろしさなのか分からないぐちゃぐちゃな感情が、綯い交ぜになって、そのときの心の状態がそのまま手にとるように分かる形で話されていました。

こういうところに人柄や感性が表れて、そして刺激を受けるのだと思う。(わたしが書いている時点で既に3次情報くらいに薄まっているので、伝わりづらいと思いますが・・)


また、実際に著者に会ったことで、本に書かれていた内容について、読んだときの解釈や感じ方・意味合いも変わってくることもあると思います。

90分間お話を伺っていたなかで、本の中で書かれているエピソードの印象が、読んでいたときに思ったこととはちょっと違っていたな、あぁ、あれはこういうことなのかな、と思うこともありました。


トークライブの内容については、これから可能な範囲で、折に触れて書くかもしれません。

本当は全部伝えたいのですが、本を読んでいないと誤解されやすい部分や、公にするにはかなりセンシティブなエピソードもありましたので、それは控えたいと思います。


そういえば、会場では「トークライブの内容は口外しないで」ということはひとことも言ってませんでした。

寺尾さんご自身の言葉を借りれば「賛同を得られない話だとも思う」というエピソードもあったくらい、正直、「えっ、大丈夫?こんなふうに話しちゃって・・」と、こちらがなんだかドキドキ落ちつかなくなるような内容もありました。

でも、きっと、そういうことはオーディエンスに任せるスタンスで、受け手の感じ方を制約するようなひとではないのだろうな・・と思いました。


ひとに会う大切さを改めて感じた、秋の始まりです。

そして来月はこちらに参加してきます!



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