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【Interview】Royz――「RAIZIN」に込めた、自信と覚悟を得て探し求めるもの

今、Royzの活動の舵は間違いなくメンバー自らが握っていて、メンバーのモチベーションこそがバンドを動かすエネルギーとなっていることを再確信したのが、アルバム「Lync」を引っ提げて回ったツアーのファイナル公演での事だった。そして、今年1月にマキシシングル「RAIZIN」のリリースを発表した彼らだったが、この間に何を感じ、「RAIZIN」という作品を生み出すことになったのかを作品を踏まえて語っていただいた。現在は「来雷行脚」と題した全国ツアー中。Royzが見据えている“この先”へ大いに期待したい。
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【自信を持ってこの先の可能性を感じられたから、“「RAIZIN」を作る”っていう答えにも繋がったんだと思う】

――まず、バンド内で今回のマキシシングル「RAIZIN」のリリースが決まった経緯を教えていただけますか?

公大 もともと、春のツアーは決まっていたんですよ。ただ、アルバム「Lync」(2022年7月6日リリース)の制作中に次の展開として「DAYDREAM:||」ツアーが決まっていて、「その後どうしようか?」っていう話が出た時に、「今は「Lync」っていう良いアルバムを作ろうとしている状況だから、その先の事を考えるのはなかなか難しいよね」っていう事になって。

 そう。すごく久しぶりのフルアルバムだったから俺らとしてはそこに集中したかったし、目の前の事を片付けない事には次の事なんか到底考えられないっていう答えが出たんで、公大が言った通りまずは目の前のアルバム制作に全力投球しようと。その後に「DAYDREAM:||」のツアーで忘れてきたものを取り返して、それから次の事をゆっくり考えようっていう事から始まったんです。

――その一連の経緯と気持ちの部分は、「Lync」のツアーファイナルでもお話されていましたよね。だからその時点では次のリリースの発表はなく、2023年の初ライヴのタイミングでの発表に。

 春のツアーも決まっていたから、リリースのタイミングはだいたい決まっていたんですけど、中途半端に制作してしまうと作品がかわいそうだと思ったし、良いものが出来なさそうだったし。

公大 それにタイミングは決まっていたけど、そのタイミングで出したくなかったら出さなくても良いんじゃない?みたいな感じではあったよね。

 うん。メンバーが出したくなったら出そうかって。

――逆を返すと、このタイミングで「RAIZIN」という形で出したいものが出てきたという事ですよね?

 そうですね。13年間の活動の中で、特にコロナ禍はバンドにとっても大きな出来事で、その中で立ち止まったり、振り返ったり、周りを見ながらそれぞれが色んな事を考えたと思うんです。その中で目の前の事に集中して「Lync」を作ったわけだけど、結果的に自分たちの中でも大作だと思える、自慢出来る作品が作れたっていう事が自分たちの自信に繋がったんですよ。このタイミングでそういう作品を作れるポテンシャルをRoyzはまだ持っているんだって感じたんです。自信を持って先の可能性を感じる事が出来たから、“「RAIZIN」を作る”っていう答えにも繋がったんだと思う。

――まさしく「Lync」は大作でしたから、そこを経て皆さんが得たものは“自信”だったと。

 自信と……あとは、覚悟じゃないかな。人生では色んな選択があると思うんだけど、これはバンドやミュージシャンに限らず、自分たちのやりたいように出来ない状況がここ2~3年多かったじゃないですか。その中で「自分はどうしたいの?」っていう事に対する心の声がキーになる事があって、それが自分たちの中では“続ける、先へ進む”っていう答えだったから、その選択に対する覚悟ですよね。

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