水難事故

大都会東京の河川で水死体があがったそう。
詳細は不明とのことだけれど現状身元不明
おそらく水難事故だろうという報道だった。

果たして本当にそんなことがあるだろうか。

大昔に友人の親が自宅ベランダから落ちた。
「不慮の事故」として処理されたあの日を
不意に強く思い出して重ね合わせたりする。

小さな町の小さな事故は河川の如く流れて
何事もなかったみたいに今日を迎えている。

どんな状況で胸ほどの柵を乗り越えるのか。
意図的でなければ有り得ないと思うけれど
起こり得ないとは言い切れないことなので
誰かが「そう」と決めればそうなのだろう。

何でもかんでも真実が正しいとは限らない。
向こう側へ行ってしまった人しか知らない
もしかすると知るべきではない真実もある。

名前も知らない誰かの「死」を考えながら
経験したことのある「死」を見つめ直して
いつか訪れる自分自身のそれに結び付ける。

何はともあれ物騒な事件でないことを願う。