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「子育てのために仕事を諦めなくてもいい方法」 105人の子育てしながら働く女性にインタビューしてわかった働き方

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「子育てのために仕事を諦めなくてもいい方法」を2020年の8月9日に出版させていただき、少し時間が経ちました。おかげさまで多くの方に手にとっていただくことができ、売上を寄付させていただくことができました。ありがとうございます。心から感謝申し上げます。

今、子育てしながら働く女性の方は、増えています。ですが、負担が大きくまだまだ大変な方が多い現状です。このままだと仕事が続けられない・・・とう悩んでいる方も多いです。

そこで、本書をより多くの方に読んでいただき、「こんな働き方もあったんだ!」と働き方を考え直す、働き方を変える、というきっかけにしていただけると幸いです。

私たち子育てをしながら働く女性の背中を子ども達は見ています。いい背中を見せたいものですよね。そこで、電子書籍という形以外に、noteでも読んでいただけるようにしました。

はじめに

「子育てのために仕事を諦めなくてもいい方法」を手に取ってくださりありがとうございます。この本を出版するために、2020年2月から5月にかけて、105名の子育てしながら働く女性にインタビューをしました。
なぜ、そんなに沢山の方へインタビューをしようと思ったのか?そこには、私自身の悩みがありました。

● プロフィール

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入澤あきこ

「子育てしながら働く女性のための研究所」所長
パーソナルスタイリスト
会社員
二児の母

結婚後夫の転勤でそれまでの仕事を退職。転勤族の妻が仕事を続けることの難しさを感じ、カラーコンサルタント・パーソナルスタイリストとして独立。次女を出産後長崎から東京・横浜へ活動の場を移す。しかし、転居をすると保育園にも入りにくなることを実感。安定的に仕事を継続することの難しさを知り、ファッション分野にもオンラインを取り入れた。長女が小学生になったのを機に、パーソナルスタイリストに加え、会社員としても働き出す。働き方への悩みが本書に繋がった。

パーソナルスタイリスト歴10年。
これまで、ミスユニバースビューティーキャンプ講師、テレビの変身企画のスタイリストなどを経験し、美容専門学校、高等学校などで後進育成に務める。

今の日本では、子育てしながら働く女性はとても過酷な状況であるが、少しでも多くの女性が笑顔で働き続けられる社会にしたいと「子育てしながら働く女性のための研究所」を設立し、活動中。

● インタビューのきっかけ

少し私の紹介をさせてください。

私は、2020年10月現在、私はパーソナルスタイリストとベンチャー企業の会社員、働くママへのインタビュー活動をしています。


私を取り巻く環境は

・子どもは長女が7歳、次女が4歳。
・夫は会社員。深夜に帰宅するほどではないが、朝は早く、平日の夜に一緒にごはんが食べられるのは週に1日程度。
・実家は徒歩5分圏内。

私は、2010年から、フリーランスでパーソナルスタイリストとして仕事をしてきました。当時は、夫の転勤で実家や親戚の頼りがない長崎市で生活を始めたばかり。パーソナルスタイリストの仕事は、手探りで始めました。そのうち、子どもができ、増え、長崎から横浜に転居。それでもこの仕事は続けてきました。

10年一つの仕事をしてきました。そしたら「もっと仕事の枠を広げたい」「ファッションだけでない視点も深めてみたい」という新たな気持ちが芽生えてきたんです。そこで、新たに自分がチャレンジしたい分野が見つかり、2019年の秋からベンチャー企業の会社員としても働き始めました。

ところが、パーソナルスタイリストと会社員の二足のわらじ、それに子育て、家のこと。私のキャパシティーは一気にパンク。新しい仕事を覚えるのが大変で、周囲に迷惑をかけている。スタイリスト業もお客様を増やすことはできず、今いらっしゃるお客様で手いっぱい。娘たちと接する時間は急激に短くなり、気づいた頃には、娘は放課後の人間関係で深く悩みを抱えていました。

実家の両親が手伝ってくれていたけど、体調が悪くなり、これ以上負担はかけられない。もうどうしたらいいのか?そんな状態だったので、「いったい他の働くママ達はどのようにしているのか?」と知りたくなりました。

ある時、私と同じくらいの年齢のお子さんがいらっしゃるパーソナルスタイリングのお客様に
「お客様は、会社員で拘束時間が長くて、子育てや家のこともあって、疲れませんか?」
と聞いてみました。そしたら、思いがけない答えが返ってきたんです。
「全然疲れませんよ。この生活が当たり前なので。」
と。

なぜ?どうして?もっと色々聞きたいことがあったのですが、この時には聞けずじまいでした。

そのことがきっかけで、働くママ達のそれぞれの仕事と子育て、日々の暮らしについて聞いてみたいと思うようになりました。仕事に子育てに家のこと、どうやってまわしているのか?どんな心持ちなのか?とにかく聞いてみたい!やってみよう!となったのです。

30人くらいなら、身近な友人で聞いて回れそうだけど、思い切って100人。直接知り合いでない方、職種も様々な方に聞いてみたい。そしたら私の聞いたことが誰かの役に立つ可能性もあるかも。そう思って、105名の方の協力をいただき、取材を行い、この本を出版するに至りました。

● 子育てしながら働いている女性には共通点があった

100人いれば100のストーリーがあり、その背景には100のヒストリーがありました。「自分とは遠い世界・・・」と思う方もいらっしゃるかもしれませんし、共感できる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、どなたも悩みながら今のスタイルにたどり着き、仕事も子育ても家のことも自分なりのスタイルを確立していました。
子育てしながら働く女性を取材していて思ったのは、以下の3つの条件のどれかに当てはまる人が、働きやすい環境に恵まれていると言えました。

1 自身の実家、または義実家に頼める。(住まいの近さもあるが、遠方でも頼める環境や関係性に恵まれている。)
2 夫の仕事の融通が利く。
3 バリバリ仕事をしているので、シッターや家事代行などの外注費をかけやすい。

一方、働きたくても二の足を踏んでしまう方は、この3つが当てはまらない方でした。
「3ない」の場合。

1 実家の支援が頼れない。(両家の実家が遠方。両親の高齢化など頼みづらい。)
2 夫の支援が頼れない。(夫は帰宅が遅い、出張が多い、長期出張、単身赴任など。)
3 外注できない。(保育園に入れない。仕事が軌道に乗る前から外注するのは難しい。子どもの性格的に知らない人に頼みづらい。など。)

ですが、「3ない」でも仕事のできているママ達もいました。そういう方達は

1 今の職場を働きやすい環境に改善していく。
2 自分の理想を追求できる職場を見つける。
3 自分らしい働き方を確立する。

という、自分の使える時間に合わせた働き方ができるよう、工夫と努力を重ねられていました。環境的に恵まれている方も多かったですが、どなたもそれに甘んじず、家族の幸せなあり方を模索して、働いていました。

これから様々な事例をご紹介しますが、ぜひ「あの人は実家が近いから・・・」と条件だけで判断せず、自分に取り入れられる視点を探しながら読んでいただけると嬉しいです。

これから子育てしながら働く女性はもっと増える社会になります。「働きやすい環境が整ってないから仕事はできない」と言ってられなくなる時代になるでしょう。子ども達にも、私たち母親が悩みながらも工夫して社会に出ていく姿を見せていきたいものです。

第1章では、「子育てしながら働く女性の現状」を分析していきます。
第2章では、「今の職場を働きやすい環境に改善していく」という働き方の事例を紹介します。改善の仕方やきっかけを参考にしていただければと思います。
第3章では、「自分の理想を追求できる職場を見つける」という働き方の事例を紹介します。理想の仕事とどう出会うかを参考にしてもらえたらと思います。
第4章では、「自分らしい働き方を確立する」という働き方の事例を紹介します。起業している方が多く登場します。起業のきっかけや0から1が参考になると思います。
第5章では、取材に協力してくださった105名の方の働き方を紹介します。働き方を5つに分類し、自分に近い方を探す、新しい事例を探すなど活用していただけると嬉しいです。

働き方を中心に書いていきますが、夫婦のパートナーシップ、子育てのこと、自分を取り巻く環境と働くことは直結しています。社会の課題もあります。子育てしながら働く女性が一人でも多く、働くことを諦めず、理想の働き方を実現させてほしいと思います。

※掲載されている肩書きや年齢などは、原則2020年2月〜5月の取材当時のものになります。(一部状況に合わせて修正している箇所もあります。)
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