気持ち悪いやつ

友人AとOD飲み歩きをしていた時の話です。

事はドラッグストア巡りから始まる。俺は当時ブームの来ていたレスタミン(通称レタス)を求め、アーケードを2人で歩いていた。ドラッグストアが4軒ほどあるので、120t入りのレタスを探していたが、どれもレタスU 75t入りの物しかなかったため仕方なくそれを購入した。

とりあえず友人Aに15t飲ませ、俺も15t飲んだ。分かりやすいようにタイマーを使用した。

1時間が経つ頃。友人Aが狂い出した。狂い出した、というと大袈裟かもしれない。静かに狂っていた。

彼は独りでに話し始める。文脈という文脈が存在していない。俺は全く効かないレタスを片手に、追い焚きを決意する。更に20tをぶち込んだ。

2時間が経過しても尚街を練り歩いた。友人Aが完璧に狂気に飲み込まれていたため、俺はそろそろツッコミにも疲れてきた。「お前何言ってんの?」「キマってるね」俺はシラフだった。更に25t追い焚きをし、合計で70t体にぶち込んだことになる。

そしてついに効き始めた。体が鉛のように重い。「携帯ってこんな重かったっけ…?」と思いつつ、完全に狂ってしまった友達を連れて家付近の公園を目指した。

俺は完全に統合失調症の男になっていた。幸いなことにまだ幻覚は見えなかったが、幻聴がひどかった。それに加えて口渇、吃りが激しく、まともに会話ができない。「あ、あ、あ、あれ」と口にするも、健忘が鬼のように襲いかかるので何を話そうとしていたかすぐ忘れる。友人A「あ、あ、○○、って、△△だよ…あれ?何言おうとしたか忘れた泣」(こちらも完璧に文章になっておらず、クレヨンしんちゃんって老害だよね…?みたいな文章だったと記憶している)「待ってお前キマってるよ…なんて言った?」と、辛うじてツッコミを入れる気力は残っているものの、記憶が数秒と持たないので少し前に何を話していたか全く覚えていない。

公園についてしばらくブランコに乗っていたところで、完璧に狂ってしまった友人が発狂し出す。地面に向かって「○○センパーイ!」と語りかけた。「おい、おい!」俺は必死に彼を現実に引き戻そうと声をかける。「△△ちゃんが、そこ(花壇が後ろにある)で俺を応援してた…」「それ幻覚や…」もうダメだった。俺は何故か彼の携帯を取り上げてポケットにしまった。「もう帰ろう」俺はバスに乗った。

バスに乗っている最中、俺は彼の携帯を持ち逃げしてしまったことに気づくが、彼は携帯を持っていないのでダメだった。仕方なく正気を維持しながら彼の家族に電話をかけ、事情を説明した。

俺はマンションの3階に住んでいるのだが、その時は階段で上に上がった。(それが戦犯だったと今は思う)ガチャガチャとドアノブを捻り、10回くらいインターホンを鳴らした。しかし、いくら待っても開かない。鍵を使っても開かない。(この時は、俺の家の鍵穴がボンドでイタズラされてる…!と思った。)

暫く経って、警察が来た。内心(ヤバい…)と思った。鞄の中に鬼のように薬が入っている。(合法)
「すみませんすみませんすみません…!」と謝った。どうやらここは 2階 らしい やらかした。
俺は警察に持ち物検査を受け、(必死で薬瓶を隠した)「酒でも飲んでるのかと思ったよ笑」と言われて解放された。その時の焦りは半端じゃなかった。

帰って親に、すみませんでした…と言って風呂に入ろうとした。「何してんの?」と言われたが意味がわからなかったので「何が?」と答えた。「それ」俺はパンツの上からパンツを履こうと繰り返していた。完璧に気狂いになってしまった俺は、自殺した。

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