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BeingとDoing

こんにちは、WORK Design Libraryです。
本日は私たちがいちばん大切にしている概念、BeingとDoingについてをご紹介します。
組織で仕事をするときには、このふたつの概念を切り離して考えて、両方とも大切にする。この視点が大切だと考えています。

Beingとは Doingとは

Beingとはその人自身のこと、Doingとはその人の行動の結果や成果のことを指します。働きがいをつくるためには、このふたつを同時に取り扱うことが大切だと私たちは考えています。

どこの学校を出て、どの会社に勤めていて、どんな役職か。どんな成績でどんな業績を達成しているか。一見、その人のことを紹介しているようですが、これらの肩書はすべてその人自身のことではありません。

もちろん、その人が努力して手に入れたことはその人の一部ではありますが、こうしたその人の行為やその結果手に入れたものはDoingといいます。

一方でその人の人格や、その人自身のことをBeingと呼びます。Beingは目に見えるものではないので、非常にとらえるのが難しいことなのですが、その人自身のことを指しています。例えば、その人が感じていること、思っていること、大切にしていることなどのこと。基本的に自身の存在自体は、誰にも批判や否定ができないものです。

私たちは、自分が感じていることを受け止めてほしいし、尊重してほしい。自分の気持ちに関心を持ってほしいし、一人の人間として大切に扱ってほしいのです。つまり、自分の存在実感(Being)を満たしたいのです。

Beingのあつかい方

日常生活においても、自身のパートナーや先輩、上司に対して「話を聞いてもらえない」「相談するだけ無駄」という残念な気持ちになったという話をよく耳にします。自分がストレスを感じているときに悩みを相談すると、「それはさ、こうしたらいいんじゃない?」と解決策の提案やアドバイスが返ってきてしまう…。特に女性に多く見られる傾向にあるそうで、こういう場合、大抵は話すことでストレスを解消しています。その会話によって自分の感情を理解して共感してもらえることで自分自身(=Being)の存在実感を満たしたいのです。一方でアドバイスをする人(これも男性によく見られる傾向ですが)は会話をすることで事態を解決したい、目的を達成したいと考えている人が多いようです。

「解決してほしいんじゃない。わかってほしいだけ」「答えがほしいんじゃない。最後まで聞いてくれて『そうなんだ、分かるよ、それは苦しいよね』って共感してくれれば、それだけで気持ちが楽になってまた頑張ろうって気になる」。

同様のことが女性・男性に限らず、親子、上司と部下、先生と生徒など多くの関係においても起きていることかもしれません。

Doing(行為)の解決策が欲しいのではなく、一人の人間として、自分が感じていること(=Being)を受けとめてほしいのです。自分が感じていることが間違っていないと、自分の存在価値を実感できたら、Doingに対するエネルギーは自然と湧いてくるはずです。

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組織におけるBeingとDoing

実際には、会社をはじめとしたある目的のもとに集まっている組織やチームではDoingが求められています。お客様に選ばれるものはDoingで表される行為や結果です。考えてみれば、私たちは子どものころから、Doing偏重社会の中で評価をされて生きてきたのかもしれません。「何を感じているか」ではなく、「どの大学に合格したのか」「何人フォロワーがいるのか」「どこに行って、どんな服を着て、何を食べているのか」…これらのDoingが、まるでその人の価値であるかのように重視され、そのDoingによってランク付けされる世界に、私たちは生きています。

一方でDoingがよくないことというのではありません。お客様に選ばれるものはDoingで表される行為や結果です。Doingをよくないものとすると、自分が頑張ること、頑張って手にしたことを否定することになってしまいます。努力をすること、その結果、成果を出すその姿勢や意欲はBeingでもあります。努力したことで成果を出し、よりよいDoingを手にすることもあります。Doingは手段であり、それ自体は悪いものではありません。逆に、Beingを大切にするあまりに、Doingに目をつぶったりすることもよくみられます。

Doingをよくないものととらえて評価を放棄することは、友人関係や家族関係には重要かもしれませんが、社会では通用しません。

Doingの評価とBeingを別のものととらえる必要があるのです。DoingとBeingのどちらかに偏りすぎて一方を無視することがよくないことなのです。

BeingとDoingの違いを理解し、両方とも大切に取り扱っていくことが、働くことにおいて大切な概念です。

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