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陰謀なら、そこにある


 皆さん、こんにちは。スパイ小説大好き。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 ええとね。なんてーか、近頃ワタクシ、思うんですけど、


 (´°Д°)」 陰謀論が雑。


 雑すぎる。



 ワタクシ、推理小説やスパイ小説、SFから政治劇なんかも好きなので、陰謀論は好物なんですけども。


 (´・Д・)」 近頃の
 陰謀論はつまらん。


 陰謀たるもの、

 (´°Д°)」 うおお!

 コレはマジで有り得るかも!?


 とか思えるような複雑で緻密に練られた策謀とか、それは確かに盲点だった! と思えるようなアイデアや、嘘なのはわかってるけどロマンがあってワクワクするよね! 的なモノがあってこそ。昨今は、


 (´・Д・)」 陰謀論の
 面白さがカケラもない。


 悪いけど、


 (´・Д・)」 秒で嘘とわかる。


 とか、嘘な上につまらないとか、三行で論破できるとか、陰謀論の風上にも置けぬ。アホかと。この点に関しては懐古厨でいいや。陰謀は知的でなくちゃ。
 いいかい? 多くの人が誤解してるが、SFってのは、基本的に真実しか書かない。ん? んん? は? 何言ってんだ? サイエンス・「フィクション」だぞ? うむ。わからないのも無理はないが、大事な事だからもう一度言う。


 SFは基本的に真実しか書かないんだ。


 わかりやすく言おう。

 SFってのは、99.9%の真実に、たった1つの大きな嘘が織り込まれている。


 そう。「タイムマシンが作られた」とか「超能力に目覚めた人類がいたら」とか「宇宙人が攻めてきた」や「2000年後の未来の話」「ミノフスキー粒子がある世界」って前提や設定や舞台装置が嘘なのである。

 え? それって全部大嘘なのでは? いいや、違う。全部が嘘だとただの荒唐無稽な妄想になる。
 例外はいくらでも挙げられるが、SFってのは基本的に辻褄が合わなきゃいけないのだ。

 例えば、人の心を読める超能力の持ち主がいたとしよう。SFで言うとコレが唯一の嘘ってことになる。


 この超能力者は自分の能力を使って儲けたり、有名になったりするか?


 (´・Д・)」 答えは
 おそらくNOだろう。


 子供の頃からそんな能力を持ってたら、まず間違いなく「気味悪がられる」 そして、気味悪がられてる事を能力で知ってしまってる。
 そして、他人の思考が読めると言うことは、学習力が尋常じゃないレベルとなる事だろう。
 そうやって生きて来たら、早くに老成し、おそらくは危険な行為を避けるようになるし、目立たず最低限の能力を使ってそれを食い扶持にし、細々と暮らしていく事を選ぶのではないだろうか。

 SFが1ヶ所しか嘘をつかないってのはこーゆー事だ。
 まあ、ワタクシは超能力者じゃないので、それが真実かどうかはわからないが、真実っぽく見せなきゃつまらないのである。
 例えば、ある朝突然人の心が読めるようになったとしたら、上記とは違って、どうにか儲ける算段を企てるだろうし。

 つまり、SFは前提の仕掛け以外では極力嘘をつかない。そして、合理的で辻褄が合い、物語が破綻していてはいけないのだ。

 推理小説も同じだ。トリックが実現不可能では読者が冷める。
 スパイ小説も政治劇もそう。大事なのは「真実かどうか」ではなく、「真実味を帯びていること」であり、そこにワクワクさせられるからこそ、ワタクシはSFも、ミステリも政治劇も好きなのだ。なお、ワタクシは荒唐無稽な話はそれはそれで好きだから、そこんトコは誤解なきよう。

 だが昨今の陰謀論はどうだ?


 (  ͡° ͜ʖ ͡°) 秒でデマカセやん。


 寝惚けた陰謀論者の言う「闇の政府」があるなら、なぜ世界を統一しないの? なぜ国同士が戦争するの? それだけの力があるなら、武器商人なんかに頼らなくても儲ける方法は幾らでもある。てか、そこまでの権力を手にしてたら、金儲けする必要がないのよね。

 もはや水をエネルギーとするエンジンは開発されてるとか、無限動力は完成しているとか、


 (´°Д°)」 あったら使うわ。


 石油の利権があって表に出て来ないとか有り得ない。ワタクシが石油を牛耳ってたら、その権力で無限のエネルギーを買い付けるわ。どうせエネルギーが無限になっても、実用化したり変換したり商品にするには金が要る。
 石油の金で、石油以上の無限エネルギーを手中に収められるならそうするだろ。今以上の権力が手に入るんだし。

 (´・Д・)」 近頃の陰謀論は、雑すぎる。


 政府の陰謀? そんなに陰謀だらけだったら、社民党とか民主党の時代に暴露されまくっとるわ。
 てか、そもそも選挙に負けんわ。

 先日の食用コオロギの件にしても、陰謀があるとしたら、真逆の方向なのである。

 世界が食糧難に見舞われるとしたら、それは何年語の話だ?
 明日? 1年後? 5年後? それとも10年後?


 (´・Д・)」 おそらくは50年より後である。


 世界は「こーゆー動きがあるから、何らかの手を打つ」のである。それによって、5年後に訪れる危機を10年後に遅らせ、被害を和らげ、危機事態を封じ込む。

 ワタクシゃ自然環境保護とかって偽善的活動は嫌いだが、子孫が健全に生きられる世の中は残してあげたいとも思う。
 そう。自然環境なんかは、「危機が来てから対処しても遅い」のである。


 (´・Д・)」 そりゃ対処してても見当違いだったり、計画が失敗する事は多々あるだろうけど。


 つまり、食糧危機だの何だのって危機的未来は、頭の良い人たちが何人も集まって試算を繰り返し、何年も、何十年前からも未来を予測し、対処し、その成果によって未来は常に変わっていっているのだ。

 30年ぐらい前、ニュース番組で「このままだとあと10年で日本は麻薬大国になってしまう」なんて特集をやってたが、この内容が真実かどうかは知らん。
 確かに、日本は麻薬大国にはなってないと思うが、それは単に「ニュース番組が間違ってた」だけではなく、警察や入管がそれを予見して頑張ってくれたお陰かも知れないのである。

 で。食用コオロギの件について言える事がひとつ。
 この背後で陰謀がひしめいているとするならば、


 (´・Д・)」 むしろ、炎上で
 騒ぎ立てる事こそが、
 コオロギ食のための
 壮大なシナリオでな?


 え? 逆なんじゃないの? 騒ぎ立てない方がコオロギ食が進められるんじゃないかって?


 (´・Д・)」 うんにゃ、
 そいつは見当違いだ。


 今回の炎上でコオロギは「気色の悪い虫」から、「自分は食べたくないけど、なんか食べられるらしい」ってカテゴリーに浮上した。
 今でも虫食を好む人間は特にYouTube上なんかに目撃されるが、実際はなかなか一般的と言い難い。

 そう。つまり今、コオロギを食う奴がいてもいなくても構わないのだ。騒ぎ立てて、コオロギが「食用」であるという認知をさせる事が先。
 だって、食い物じゃないものは食わないだろ? 今のコオロギみたいに。

 つまり、15年も経てば、食用コオロギは当たり前のように売られ、食う奴は食うようになる。
 そして、それを見て育つ子供たちは、当たり前の食品として受け入れるのだ。

 江戸時代まで、労働力だった牛は、明治の文明開化で食料と化した。
 無論、牛の肉を食べるなんて! という反発もあったのだ。かつてはカメラに写真を撮られると魂を吸われると言って嫌う人がいたのと同じだろう。
 逆パターンで言えば、鯨は1986年から40年で、ほぼ食卓に上がる事がなくなってしまった。


 (´・Д・)」今じゃ
 誰もがスマホで撮影し、
 鯨は店から姿を消し、
 牛肉はご馳走となった。


 さあ、今から50年後、食糧難が回避出来ようと出来まいと、我々の孫世代はそれを当たり前に受け入れている世の中になっている訳だ。

 さて。これでご理解いただけただろうか。
 「コオロギを食べさせるなんて、政府の陰謀に違いない!」って騒ぐほどに、コオロギ食を進める側の策略通りなのである。

 炎上は、おそらく最も安い宣伝だからな。


 (´・Д・)」 そもそも

 闇の政府があって、
 その権力が絶大なら、

 食品表示部分へ
 何も書かずに
 混ぜちまえばいいんだろ。


 残念ながら、騒ぐほどに闇の政府の思う壺なのである。そんなのがあるならば、だが。

 とは言え、陰謀論者は結論ありきでしか文章を読まない。ってかそもそも文章を読んでない。
 そんなだから、


 (´・Д・)」 バッター液に、
 バッタが入ってると
 大騒ぎしちゃうんだよ。



 ※ バッター液。基本的には、水、小麦粉、卵、牛乳などから作られる揚げ物の揚げ衣。ネリヤ(練り薬液)などとも呼ばれる。
 コレに鶏肉をくぐらせるだけで、簡単に唐揚げが出来るし、また、トンカツのパン粉とのつなぎにもなる優れもの。


 水分がない状態のバッター液をバッター粉(揚げ粉)とも言うが、いずれにしろ、


 (´°∀°)」 バッタは入ってないゾ。


 ちなみに食用コオロギや食用バッタを粉末にした食品は普通に昔から売られてる。

  ※ この記事はすべて無料で読めますが、闇の政府と戦うためには、まずこの記事に投げ銭(¥100)した方がいいらしいよ!!!!
 なお、この先にはバッター液に関する、どうでもいい話しか書かれていません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。