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DP⑧「✖︎MEN」(ばってんメン)


 皆さん、こんにちは。バツどころか罰。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 はい。そんな訳で、映画「デッドプール&ウルヴァリン」を観てきたはイイけど、何を言ってもネタバレになっちゃうから、


 (´・Д・)」代わりに、
 アメコミ映画の
 歴史を語ろうじゃないか。


 という企画もとうとう最終回。まあ、話し出せばキリがないので、アメコミ映画の中でもマーベル社、マーベル社の中でも20世紀フォックス社の映画を中心に話をさせていただきました。

 「キャプテンアメリカ卍帝国の野望」「ブレイド」「デアデビル」「ファンタスティック④」「X-MEN」「デッドプール」と続き、


 (´・Д・)」アメコミ映画を
 牽引する作品「X-MEN」が、
 同時にアメコミ映画ブームを
 湯冷めさせる要因にもなった。


 というお話をした訳なんですけれども。今回の最終回、有終の美を飾るのは、


 (´・Д・)」晩節を汚した
 「X-MEN ダークフェニックス」
 に絞ってお話ししたいと思います。


 面白くなる要素しかないのに、面白くなかった前作「アポカリプス」ですが、この頃は既に「アメコミ映画はとりあえず3部作で終了する」「3作品作られなかったら打ち切られた」という空気が醸成されていました。(1、ないしは2作品予定であっても、そう言われるし、1、ないしは2作品予定であっても人気があれば3作品目が作られる)

 なので、X-MENは、たとえ不評であろうと新3部作の「アポカリプス」で終了するべきだったのです。
 しかし、何を勘違いしたのか、それとも挽回したかったのか、スポンサーからやれって言われたのか、3本目をもって、色んな意味で終わったX-MENの、


 (´°Д°)」4本目を
 作っちゃったの。


 (;´°Д°)」なんでや、、、


 いや、ぶっちゃけ4本だろうが5本だろうが、面白けりゃいいんですよ。いいんですとも。だけどね?


 (´・Д・)」シリーズ中、
 最低最悪のクソ映画。


 まず、メインテーマがダメ。シリーズを通してのメインヒロインとなる「ジーン・グレイ」だが、彼女はマーベル世界でも最強クラスの能力を持つ、しかし、そのパワーの裏側には優しいジーンとは別で無慈悲なる「フェニックス」という別人格が関わっているのだ。
 その「フェニックス」が目覚めてしまう、、、


 (´・Д・)」ってソレ。
 旧3部作でやったよね?

 しかも失敗したよね?


 という「前に、もう見た」内容の映画をもう一度やろうと言うのだ。正気か?
 しかも、旧3作目で大失敗を招いた製作陣を再招聘。


 (´・Д・)」あかん。
 地獄の釜の蓋が開く。


 いや、旧3作目での失敗を踏まえ、傑作を準備してきたのかも知れない。うむ。観るまで、観るまではわからん。
 若干、監督の「ジーン・グレイ推し」が過ぎる雰囲気があって、嫌な予感しかしないのだが、希望を捨てる事はない。

 旧3作目はミュータント治療薬「キュア」を巡る戦いの話なのだが、前2作の監督降板後、無理矢理「フェニックス」の話をねじ込んで物語をダメにした。

 だが、今回は「フェニックス」の話に絞ってある。きっと面白いはずだ。ワタクシは固唾を飲んで公開を待った。
 ちなみに、この時は金がなかったか何だったかで、観に行くのが少し遅れたのだが、ワタクシの周囲の人間は何人も観に行っており、全員が、


 (´・∀・`) ダメだったね。

 ↑ こんな顔してた。

 ま。予想通りではあるから仕方ないわな。それでもまあ、見所があればそれでいいや。とワタクシは劇場に足を運んだ。そして、観てみた訳だが、、、


 ( ゚д゚) えっ?
 面白いんだけど?



 ワタクシは心底驚いた。何も期待していなかったが、マジで面白いのである。皮肉とかではなく、素直に面白いのだ。

 まず簡単に冒頭のストーリーを紹介する。

 少女ジーンは、過去に自分の超能力を目覚めさせてしまったが為、自分が両親を殺してしまったのだと自責の念に駆られている。これがジーンの中の別人格「ダークフェニックス」を呼び起こす原因となるのか。
 成長したジーンは、X-MENのメンバーとなり、プロフェッサーXと共に世界平和や人類とミュータントの共存の為に戦う事となる。
 だが、近頃のX-MEN達の中では、不穏な空気が漂っていた。
 ミュータントと人類の共存の為、日夜奔走するプロフェッサーだったが、その姿は一部の仲間から「まるで人類に媚びている」「地位や名誉に目が眩んだ」と見られて不信を募らせていたのである。
 プロフェッサーの苦悩を分かち合うメンバーと、プロフェッサーに疑いを抱くメンバーで不和が生じてしまうのだが、それを決定づけてしまう事件が発生した。
 太陽フレアに巻き込まれた宇宙飛行士救出のミッションを受けてしまったプロフェッサーは、X-MENの危険を顧みずに断行。
 プロフェッサーとしては断腸の思いでの苦渋の決断だったが、この事件がきっかけとなり、プロフェッサーの元を去る仲間が。
 そして、太陽フレアを浴びたジーンはフェニックスとしての力を覚醒させてしまう。
 フェニックスの力を得たジーンは、自分が殺してしまったと思っていた父親が生きている事を知り、その消息を訪ねる。
 しかし、再会した父は動揺し、ジーンを「妻を殺した怪物だ」と罵ってしまう。
 しかも、父親が死んだ、殺してしまったという記憶を植え付けていたのはプロフェッサーである事に気付いたジーンはこれらが決定打となり、力を暴走させるフェニックスへと変貌し始めるのだ。
 プロフェッサーと袂を分かったX-MENのレイヴンはジーンの暴走を止めようとして、誤って殺されてしまう。
 レイヴンの死により、勢力はジーン、プロフェッサー、反プロフェッサーに分かれる。
 暴走が原因とは言え、レイヴンを殺してしまったジーンは、プロフェッサーの親友であり、宿敵であり、悪に手を染め、人を殺した事もあるマグニートーを訪ねる。
 現在はミュータントの隔離地区で隠居するマグニートーは只ならぬジーンの気配に異変を感じる。
 そして、そこに政府のミュータント鎮圧部隊が現れ、三つ巴の戦いが始まる。
 レイヴンの死を知ったマグニートーはジーンを殺すことを決意、ジーンを元に戻そうとするX-MEN達と衝突する。


 プロフェッサー側X-MEN
 反プロフェッサーX-MEN
 マグニートー率いるミュータント
 力に翻弄されるジーン・グレイ
 そして、ミュータント鎮圧部隊


 それぞれが己の正義を信じて、誰も間違っておらず、誰もが間違っている。己の信念と能力で、為すべき事を為そうとするそれぞれの姿は感動を誘う。新X-MEN2作品目が20世紀フォックス版アベンジャーズなら、これはX-MEN版「シヴィル・ウォー」だ。
 これぞまさにX-MENの最後を飾るに相応しい物語ではないでしょうか。

 ワタクシが特に感動したのは、このシーン。

 能力を暴走させ、両親を殺してしまったと自責する幼少期のジーンが、その身の引受人となったプロフェッサーに対して、


 「私のことも直せる?」


 と問う。対するプロフェッサーは「直せないよ。

 だって、


 壊れていないモノは
 直しようがないだろう?」


 と答えるシーンで涙腺が崩壊する寸前だった。
 そう。コレはX-MEN映画シリーズの制作会社20世紀フォックスが、ディズニーに買収され、暴力娯楽映画である「デッドプール」の続編が危ぶまれた際、ディズニーの上役が続編製作を許可した際の言葉でもあるのだ。
 そして、ミュータントである事や、人種や民族や宗教が違う事は「壊れている事ではない」というX-MENのメインテーマのひとつ。
 何十年もアメコミファンをやってて、コレに心が動かされない訳がないだろう?

 ちなみに、ミュータント制圧部隊がMutant Control Unitだったか何だかで、略称が、


 (´・Д・)」MCU。


 って所も最高に皮肉が効いている。MCUはディズニー傘下のアメコミ映画シリーズmarvel cinematic universeの略でもあるのだから。

 え? こんなに良い映画がクソな訳ないでしょう?


 正直言って、この映画を「ダメだった」と評価した人たちに「キミらの目は節穴か!?」とリアルに憤慨するぐらい良い映画だったんだ。


 (´・Д・)」途中まで。


 うん。途中まで。

 てか、開始40分ぐらいまでは本当に素晴らしい映画だったの。開始40分ぐらいして、異変が起きる。正確には、冒頭の事件から、わずかに伏線が張ってあるのだが、まぁそんな事はどうでもいい。

 ちなみに勢力図は、先ほど紹介した、プロフェッサー側X-MEN、反プロフェッサーX-MEN、マグニートー率いるミュータント、力に翻弄されるジーン・グレイ、ミュータント鎮圧部隊の5つ以外に、もうひとつ、



 地球侵略を企てる
 「悪の宇宙人」
 ってのが出てくる。




 (´・Д・)」悪の宇宙人。


 こいつらの存在が明確になるのが40分あたりだったと思うが、彼らの登場で、とても嫌な予感がする。まさか、まさかとは思うが、


 (๑>◡<๑) 悪いのは全部
 宇宙人の仕業でしたぁ♡



 なんて酷いオチが来るんじゃないだろうか、という非常に嫌な予感がするのだけれど、まさかのまさか。



 (´°Д°)」やりやがった。



 ウソやろ。
 登場人物達はそれぞれの問題を何一つ自力で解決せず、悪かったのは全部宇宙人の仕業だと押し付けて、宇宙人をやっつけたから解決!というクソっぷり。


 (´°皿°)」 ド許せぬ。


 実際、別に起きた問題のほとんどは宇宙人の仕業じゃないし。

 ちなみにこの宇宙人は原作で言うところの「スクラル」なのだが、おそらくMCUでスクラルの設定が使用されてしまった為に、「ヴォーク」というマイナーな宇宙人に変更されてしまっている。原作でのヴォークは割とショボい悪役宇宙人。
 突然現れたペラい悪役宇宙人の登場と、問題の解決を放り投げ、全部押し付けてしまったために、本作はカスのようなヒョロヒョロ映画に成り下がったのである。


 (´・Д・)」ないわー。
 本気でコレはないわー。


 その落差に比べたら、最初から何ひとつ内容がないファンタスティック[4]の方がマシなんじゃねーの?ってぐらいにペラっペラ。
 とは言え、良いシーンが、特に前半は良いシーンが満載なのでファンタスティック[4]よりはいいんだけど。



 はい。そんな訳で、



 悪い宇宙人を
 やっつけたので、

 めでたしめでたし。


 以上、映画「デッドプール&ウルヴァリン」の感想に代えて、マーベルと20世紀フォックスを中心にして、独断と偏見で語るアメコミ映画の歴史を終わりたいと思います。

 

 (´・∀・)」 チミチャンガ!


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 なお、この先にはロキあとがき的なものしか書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。