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ウルトラ・コング


 皆さん、こんにちは。ただデカいだけの怪獣は、怪獣じゃないと思う。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 さて。2021年度、ワタクシが最も愉しかった映画(劇場公開作品)は、「ゴジラvsコング」でした。

 ワタクシは上映中、終始にっこりニコニコだったんですが、ワタクシの周囲では、


 (´°Д°)」 大味すぎる。


 と不評でした。なんでや。

 まあ、理由は明確で、皆さん「異種格闘技戦」を期待してたと思うんですよね。そしたら、映画の内容が、


 (´°Д°)」 大怪獣大プロレス!

 2時間3本勝負!!


 って言う2大大怪獣大プロレス大会リングアナも解説もバッチリだよ!が展開されたので、そーゆーんじゃない、、、ってなった人が多かったんじゃないかな、と思ってます。
 あと、前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」が過去ゴジラ作へのオマージュとリスペクトが山盛りのゴジラ愛が特盛の、特盛すぎて皿から溢れてるよ!?作だったため、同路線を期待した人には残念な内容だったかも知れません。

 また、ヒーロー映画的な「大怪獣とどう戦って、どう倒すか!?」的なモノでもなく、怪獣映画の醍醐味とも言える、

 非力な人間が、大怪獣を相手に右往左往しながら対抗していく部分は皆無だったので、それを期待していた人にも不評だったんじゃないかと思ってます。
 逆にワタクシは、期待していた通りの、

 激突! 2大怪獣!!
 怪獣プロレスだけの
 2時間スペシャル!!


 が見られたので超満足です。

 だって、「プロレスを観に行って、プロレスが観られた」訳ですから、満足以外の何があるのかな、という感じですね。
 下世話で下品なベッタベタのソース味お好み焼きを食べたくて食べに行って、繊細な出汁味のお好み焼きとか求めてませんでしたから。ええ。

 アニメ版ゴジラ「怪獣惑星」は面白かったのですが、ゴジラvsメカゴジラを銘打ちながら、メカゴジラが出てこない『GODZILLA 決戦機動増殖都市』とか、ゴジラvsモスラvsキングギドラを銘打ちながら、モスラが出てこない、キングギドラは首だけしか出てこない『GODZILLA 星を喰う者』は観たかった怪獣プロレスが観られなくてフラストレーションが溜まりましたから、そーゆー意味では、


 焼肉食い放題!!
 野菜も白飯もないよ!!


 という大味すぎるメニュー設定でも、肉だけたらふく食いたい願望だけは満たされた訳です。ええ。

 とまあ、だらだらゴジラvsコングの話をさせて頂きましたが、本日の話題には、実はそんなに関係ありません。どっちかと言うとB'zの方が関係あるぐらいです。

 そんな訳でそろそろ本題に移りたいと思いますが、


 (´・Д・)」 職場の話です。


 うん。そりゃ、職場にはゴジラもコングも出現しませんからね。ええ。

 ワタクシは現在、デパート地下食料品売り場でフライヤー(揚げ物)を担当している訳ですが、デパ地下なので、同じキッチンに他社さんも入っています。
 ウチのキッチンは、ウチとW社さんの2社で、言葉通り背中合わせで働いている。
 個人的には他社の従業員さんと、話してもいい・話さなくてもいい、仲良くしてもいい・仲良くする必要もないってぐらいの距離感が、非常に心地よく感じています。

 ちなみにキッチンは実質ワタクシのワンオペというブラックな体質ですが、飲食業がブラックなのには慣れてるし、同僚と無理に馴れ合うのもしんどいし、かと言って同僚とひたすら無言で作業だけするのも勘弁して欲しい。で。そんなに慌ただしい職場でもないから、1人の方がやる事が増えて助かる。
 2人だと暇を持て余すコト間違いなし。

 とは言え、窓も何ない無機質な地下の狭いキッチンに何時間も1人で閉じこもりっきりってのは精神衛生上良くない気もする。←ワタクシは平気なんですが。
 なので、W社さんがいるって状態は、ある意味理想的です。
 また、W社さんが朝から夕方まで。ワタクシが昼から夜までなので、ワタクシみたいなぼっち大好き人間には、かなり心地の良い環境である。

 そんなある日のことでした。

 W社さんはどうやら仕事を終えたようで、キッチンにはワタクシ1人が残されている。
 基本的には勤務の入退時に挨拶するのだが、お互いキッチンや売り場を行き来するので、必ず挨拶できる訳でもない。
 時間的に考えても、厨房の片付き具合を見ても、おそらくW社さんは本日のキッチンでの業務を終えている。つまり、


 (´・∀・)」 ワタクシの天下だ。


 キッチンの入り口のドアには小さな窓があるものの、そこから見えるのは廊下の壁だけ。わざわざ覗き込む人がいない限り、もうこの部屋の支配者はワタクシなのである。
 本日の売り場もワンオペ(ブラック体質)だから、我が社のスタッフがキッチンに来る事もない。


 (´・∀・)」 我輩が
 マスターズ・オブ・キッチンである!


 コレでキッチンで、1人百面相をしようが、鼻歌を歌おうが、スクワットしようが、形意拳の套路を練習しようが、誰に気を遣う事もない。
 いける。やれる。もはやワタクシの暴走を止めるものは誰もいないのだ。

 いや、実際には暴走しませんけどね? 疲れるし。
 とは言え、誰かいる状態から、誰もいない状態に移行すると、開放感がある。W社さんがいたらストレスだなんて事はないが、ある種BGMが切り替わるように、気分が変わるのだ。悪い事ではない。

 まあ、実際に奇行に走る訳ではないが、年齢とともにガチガチになってる肩や腰を気兼ねなく回す空間になるのは助かる。(家でやれよ、って気もするが、家だと寝てるし狭いし動かない)

 おっと、遊んでる場合じゃない。さっき洗い場の中性洗剤が切れかけてたので補充しなきゃ。
 ちなみに、ウチで取り扱ってる中性洗剤は、


 ウルトラコンク


 って商品でしてね。まぁ、本日のタイトルがウルトラコングなのも、冒頭がゴジラvsコングなのもココに繋がる訳なんですが。ええ。

 そして、ワタクシは誰もいない厨房で、中性洗剤「ウルトラコンク」の補充をする訳ですよ。ええ。

 希釈して使うので、大きい器から、洗剤用ボトルに移す。

 自然と、鼻歌が漏れ出す。鼻歌は次第に声となり、歌詞となる。


 ユ〜メ〜じゃない〜
 アレもコレも〜

 その手でドアを開けましょう

 祝福が欲しいのなら

 悲しみを知り

 独りで泣きましょう


 そして輝く


 ウルトラコンク!!


 (´°∀°)」 ハァイ!



 ガチャ


 ワタクシ→ (´°Д°)」    (´ー`) ←W社さん


 ・・・・。 (´°Д°)」    (´ー`) ・・・・。



 …夢じゃないアレもコレも
 その手でドアを開けましょう
 祝福が欲しいのなら
 悲しみを知り
 独りで泣きましょう…



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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。