訳あり品も、見方を変えれば“乙なもの”
新年あけましておめでとうございます。本年もわざわざは「よき生活者になる」を合言葉に、お客様・スタッフ・取引先・地域社会・環境と、全方向に向けた取り組みを日々コツコツと積み重ねてまいります。引き続きご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
わざわざでは毎年、皆様に新年のお買い物を楽しんでもらうべく、年始に様々な企画を行っています。2022年の新年特別セット、コンセプトはずばり「乙」としました。
「乙なもの」と呼びましょう
「乙」という文字には様々な意味があります。
何かと比べて2番目であること。
ちょっと気が利いていて趣のあるさま。
道理・理屈。
物事の具合、調子。
全国各地の工場を訪問する中で、多くの工場に行き場のない在庫があるという事実を目にしてきました。厳しい検品基準を満たせずに正規品から除外された商品が数多く残っていて、工場の方々の悩みの種になっているのです。
しかしそうした商品の中には、「不良品」とするにはあまりに惜しいような、使用する上で全く問題のないものが数多くあります。たしかにちょっと訳ありだけれど、それも見方を変えれば、他と違った個性のうち。
そう思える商品を「乙なもの」として、わざわざが工場から買い取り、きちんとご説明した上で販売するという取り組みを2019年からはじめました。
日本には「あばたもえくぼ」という諺があります。「侘び寂び」といったわびしいことや悲しげなことの中に美しさを見出す言葉もあります。また、陶磁器には古来から、焼きむらや釉薬のたれを「景色」と呼び、愛でる文化も醸成されてきました。
大量生産消費の時代にクレームとなる怖さから、メーカーは検品基準を上げて日本のものづくりの品質基準を上げてきました。ですが、工業製品でもよいとされるものを100%作れるわけではありません。あばたや侘び寂び、焼きむらが存在することがあります。
人間が一人ひとり違うように、生まれた商品も全て均一に製造されるわけではありません。そんな当たり前のことを忘れてしまうのは余りにも悲しいことではありませんか。
許容値を広げ、敢えてふつうとどこか違ったものを愛おしむ文化をもう一度とわざわざは考えています。わたし達は、甲乙丙の基準の中の乙まで販売しても使用に問題がない「おつなもの」として、これからも正規品として販売していきます。
新年のお楽しみは「乙なもの箱」です
今回、メーカー7社にご協力いただき、わざわざが「乙なもの」と定義した商品(例えば、焼きムラや釉薬のたれが一部見られる陶磁器、織りキズのある布製品、正規品と変わりないが長期間倉庫に置かれていた商品など)を買い取らせていただきました。わざわざ倉庫に届いたこれらすべてを一つずつ検品・梱包し、新年の特別セット「乙なもの箱」に詰め込んでお届けします。
いつもわざわざをご利用いただいている皆さまへ新年のご挨拶と、そして日頃の感謝を込めて。例えば¥10,000の乙なもの箱には¥15,000相当の商品が入っているなど、お得感でも喜んでいただけるセットを目指しました。
乙なものたち、年の始めにぜひお手にとっていただけると幸いです。
乙なもの箱は3種類
乙なもの箱〈其の壱〉
必ず7点以上、計15,000円分以上の商品が入っています!
乙なもの箱〈其の弐〉
必ず11点以上、計30,000円分以上の商品が入っています!
乙なもの箱〈其の参〉
必ず15商品以上、計90,000円分以上の商品が入っています!
例えばこんな乙なもの
モノが溢れる時代は、ゴミが溢れる時代でもあります。罪なく生まれながら、そのままゴミになってしまうモノもあります。しかし、“乙なもの”という見方をすれば、そこから救えるものがたくさんあります。モノに対する許容範囲を広げ、その先にいる人のことを思いやる。そうした購買行動がこれからの未来をつくると信じてわざわざは商品を販売しています。
上記で挙げた以外にも様々な理由で「乙なもの」となった商品をお届けします。日常で使用する分には問題のない商品たちをぜひご家庭で愛用いただけたら嬉しいです。
上記で挙げた以外にも様々な理由で「乙なもの」となった商品をお届けします。日常で使用する分には問題のない商品たちをぜひご家庭で愛用いただけたら嬉しいです。
ご協力メーカー
本セット「乙なもの箱」の販売におきましては、メーカー7社にご協力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
東屋(東京)
日本の素材と技術を活かし、細部にまでこだわったクオリティの高い商品を生み出している東屋(あづまや)。東屋の商品は改めて日本の技術の素晴らしさを伝えてくれると共に、現代の生活に 違和感なくとけ込み、時が経つにつれ味わい深くなる商品ばかりです。デザイナーの猿山修さんとコラボレーションした作品群も魅力的で、デザインと様式美が溶け込んだ、どれも愛着を持って末永く使えるような、商品を作っています。
松野屋(東京)
大量生産品でも美術工芸品でもない、ちょうどその真ん中にある“ちょうどいい”暮らしの道具を扱う松野屋。それらは「便利に使える」というだけでなく、美しいから使いたくなり、使うほどに美しいと感じるものばかりです。生活の中で長く使うことのできる荒物を幅広く扱っている会社です。
アイザワ(新潟)
大正11年創業の新潟県燕市の老舗メーカー、工房アイザワ。日常生活に必要なものを必要最小限に削ぎ落とし美しくデザインし作られた品は、長く飽きずに使うことができます。普段使いの美しい日用品は家事の一つ一つを心地よくしてくれます。
籐芸(三重)
籐芸のカトラリー類は、日本のメーカーが使いやすさにこだわって開発し、インドネシアの自社工場で作られています。大量生産に頼るのではなく、全てに手間をかけて誠心誠意込めて作っていることに共感し、わざわざで販売させていただくようになりました。
KINOF(徳島)
徳島県の中央部、約1500人が暮らす上勝町。四国で一番小さな町ながら、平成15年には未来の子供達に美しい空気や水、大地を継承するため「ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)宣言」を日本で初めて発表しました。この町で循環経済を目指す活動から産声をあげたKINOFは、地元産の間伐材を使用したファブリックブランドです。
ハサミポーセリン(長崎)
波佐見焼を現代のコンセプトで再定義するテーブルウェアとして生まれたHASAMI PORCELAIN。単一の工場で大量生産される食器と異なり、釉掛けをはじめ多くの生産工程で職人の手仕事が欠かせません。また複数の窯元が関わる分業制で作られた波佐見焼ならではの、個性を有した陶磁器本来の魅力を全国、海外にまで届けています。
育陶園(沖縄)
沖縄で300年続く壺屋焼の窯元・育陶園。沖縄県内最大の工房であり、2017年には総勢30名の仲間と共に、沖縄の土・手作りの釉薬にこだわり、一つ一つ焼物を生み出しています。量より質を大切に、作り手も売り手も使い手も納得のいく「形と価格」を目指して、新しい壺屋焼の表現に挑戦し続けています。
お楽しみがもうひとつ!
わざわざ新作レッグウォーマーが入ってます
3種類ある乙なもの箱。このうち其の参(60,000円セット)、其の弐(20,000円セット)には必ず、新作のわざわざオリジナルの「アクタノレッグウォーマー」が入っています。オンライン・実店舗ともに未発売の新作商品です。其の壱(10,000円セット)には、レッグウォーマーか、わざわざザンシンバッグのどちらかが必ず入っています。どうぞお楽しみに!
わざわざでは2017年より、靴下工場に残った糸の再活用として「残糸ソックス」を製作しています。おかげさまで多くのお客様にお手にとって頂けるなどしてこの活動が広まり、2021年、他工場から「捨てられる予定の糸がある。何かに使えないか?」と相談を受けました。
ごみになるものだった=「芥」の糸を受け取り、編み上げたレッグウォーマーです。素材も色も様々。乙なものとご一緒に、ぜひご愛用いただければ嬉しいです。
皆で箱の中身を共有しよう
#乙なもの キャンペーン!
「乙なもの箱 '22」の販売は新年、1月1日の朝9:00から始まります。
「乙なもの」を受け入れてくださる方のもとへ、ひとつ残らずきちんとお届けしたい。そのためにはこの取り組みをたくさんの方に知っていただかなくてはなりません。キャンペーンという形で、どうかお客様にもご協力をお願いさせてください!
乙なもの箱を購入された方を対象に、箱の中身を撮った写真とそのご感想を、ハッシュタグ#乙なもの 付きでSNSにぜひご投稿ください。抽選で10名様にわざわざコーポレートサイトでおなじみ、イラストレーター 芦野公平さんのイラストが入ったわざわざオリジナルステッカーをプレゼントします。
応募期間は2022年1月31日(月)23:59まで。お客様ひとりひとりの投稿によって、「乙なもの」というものの見方が広まっていくと信じております。ご応募お待ちしております!
応募方法
(応募締め切り 2022年1月31日(月)23:59)
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文責>鈴木誠史 写真>若菜紘之
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