見出し画像

塩分を摂り過ぎた!塩分を体の外へ排出するのに役立つ飲み物&排出方法

美味しい食事を楽しんだり、スナックを食べたりすると、塩分を摂り過ぎてしまう傾向にあります。
塩分の摂り過ぎは体に悪い影響をもたらしてしまうので注意が必要です。
そこで今回は、塩分を摂り過ぎたと感じた際に、体の外へ排出するのに役立つ飲み物とその他排出方法についてご紹介します。
塩分を摂り過ぎたと感じた方や、普段から塩分を摂り過ぎているため、そろそろ体に気を遣いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

■日本人は塩分摂取量が高い傾向にある

そもそも日本人は塩分摂取量が高い傾向にあると言われています。
厚生労働省では高血圧を予防する観点から、1日あたり男性で7.5g未満、女性で6.5g未満を目標量として設定しています。
しかし、令和元年に行われた国民健康・栄養調査では、食塩摂取量の平均値が男性で10.9g、女性で9.3gと、いずれも目標量より多く摂取していることが分かります。

日本の伝統的な和食は欧米食に比べて脂質が少なく、肥満になりにくいというイメージがありますが、実は味噌や醤油などの伝統的な調味料や保存がききやすい漬物など、塩分を多く摂る食習慣が根付いています。
また、近年は総菜やお弁当などの加工食品や、外食する機会が増えているなども塩分摂取量が高くなる原因として挙げられるでしょう。

■塩分を摂り過ぎるとどうなる?

塩分摂取量が高い傾向にあることは分かっても、結局どうなるのか分からない方もいるでしょう。
塩分を摂り過ぎてしまうと、血液中の塩分濃度が高まってしまいます。
人間は塩分濃度を一定に保つ仕組みとなっているため、塩分濃度を下げるために水分を多く取り入れようとします。
水分を多く取り入れると血液量が増え、血管に大きな負荷がかかるようになり、大量の血液を流そうと血管壁に大きな圧力が加わるのです。
これが高血圧の状態になります。
高血圧が続くと血管の内側にダメージが加わったり、硬く変化したりする動脈硬化が発生しやすくなります。

塩分の摂り過ぎは血管に大きなダメージを与えてしまうことになりますが、実はそれ以外の部分にも悪影響を及ぼしてしまいます。
例えば腎臓です。
腎臓は過剰に取り込んだ塩分や老廃物をろ過し、尿として体の外へ排出する役割を担っています。
塩分を摂り過ぎた状態が続くと常に腎臓が動いている状態となり、大きな負担がかかってしまうことになるでしょう。
そうなると腎臓の働きが徐々に低下する慢性腎臓病(CKD)を引き起こす可能性があります。
慢性腎臓病が悪化すると腎機能が完全にストップしてしまう腎不全を発症する可能性があり、透析療法を続けなくてはいけなくなるでしょう。
他にも余分な塩分を排出する際にカルシウムも一緒に排出されてしまうため、尿の通り道にカルシウムが蓄積されて起こる尿路結石やカルシウムの流出による骨粗しょう症などを引き起こす恐れもあります。
このように、塩分の摂り過ぎによって様々な病気につながってしまうのです。

■塩分を体の外へ排出するのに役立つ飲み物

塩分を体の外へ排出させるには、水分を取り入れる必要があります。
ただし、水分であれば何でも良いわけではありません。
どのような飲み物が良いのか解説していきましょう。

・水

水を飲むと単純に尿量が増加するため、余分な塩分の排出にもつながります。
尿量を増やすなら甘い炭酸ジュースでも良いのでは?と思われるかもしれませんが、糖分が多いものを飲み過ぎてしまうと、糖尿病を発症するリスクが高まるので注意が必要です。
糖尿病になると血糖値の高さによって血圧が上がってしまうことから、いくら塩分に気を遣ったとしても血管に負担がかかってしまいます。

・コーヒー

コーヒーに含まれているカフェインには利尿作用があり、体内に溜まっている余分な水分や老廃物の排出を促進させる効果が期待できます。
塩分も一緒に排出してくれることから、むくみを解消したい方にもおすすめです。

・果物ジュース

果物に含まれているカリウムは、余分な塩分(ナトリウム)を排出する効果が期待できます。
果物の中でも特にリンゴやバナナ、マンゴー、ブドウにはカリウムが豊富に含まれているため、これらの果物を使ったジュースを飲むと良いでしょう。
ただし、果物ジュースは甘くて美味しいので、つい飲み過ぎてしまう恐れがあります。
また、果物ジュースは果汁が含まれていないものも存在するため、塩分を排出させたい場合は果汁100%のジュースを選ぶようにしましょう。

・野菜ジュース

野菜にもカリウムが含まれているため、野菜ジュースを飲むことで余分な塩分を排出させることが可能です。
特にカリウムが多く含まれているのは、ニンジンやブロッコリー、ホウレン草、芽キャベツなどになります。
野菜ジュースも飲みやすいように糖質やカロリーが高いものも存在するため、飲み過ぎには注意が必要です。

・豆乳

大豆には多くのカリウムが含まれていることから、豆乳を飲むことで塩分を排出することも可能です。
豆乳は調整豆乳と無調整豆乳の2種類がありますが、よりカリウムを多く含んでいるのは無調整豆乳です。
無調整豆乳は甘さがなく、独特の風味も感じやすいため、飲みづらいと感じる方は調整豆乳を選んでみましょう。
ただし、糖分や食塩なども含まれているため、飲み過ぎには注意してください。

・牛乳

牛乳に含まれているカルシウムは体内への吸収率が高く、血圧を安定させる効果が期待できます。
そのため、塩分を排出させるだけでなく、高血圧予防として取り入れるのがおすすめです。
また、塩分を排出させたことによってカルシウムも排出されてしまうことから、体内で不足したカルシウムを補う際にも牛乳は役立ちます。

■塩分を体の外へ排出する方法

飲み物以外にも塩分を体の外へ排出させる方法はあります。

・カリウムやカルシウムを多く含む食品を食べる

飲み物ではなく、食材でもカリウムやカルシウムを多く含む食品を食べることで、塩分を排出しやすくなります。
それぞれの栄養素を多く含む食品は以下のとおりです。

【カリウム】
◎納豆
◎小松菜
◎里芋
◎水菜 など

【カルシウム】
◎ヨーグルト
◎モロヘイヤ
◎鯖缶
◎厚揚げ など

・お風呂に入る

汗は体の熱を奪い、冷やす効果がありますが、それ以外にも体内の老廃物を汗と一緒に流す効果が期待できます。
ナトリウムも汗に含まれるため、発汗することで塩分を体外に排出させることが可能です。
サウナで発汗を促進できますが、自宅で手軽に汗を出したい方は半身浴を行ってみましょう。
半身浴は38~40度のお湯に下半身だけ浸かり、全身浴よりも長い20分程度入るのがおすすめです。
20分経っても汗が出ない場合は、一度切り上げるようにしましょう。
汗の出やすさは人によって異なるため、半身浴を始めたばかりだと汗が出ない場合もあります。
しかし、続けていくうちに徐々に汗が出やすくなってくるので、少しずつ体を慣らしていくことが大切です。
なお、半身浴を行う時は水分をこまめに補給することも大切です。
入浴前にコップ1杯の水を飲んでおき、半身浴を行っている最中も水を飲むようにしましょう。
 

今回は、塩分を摂り過ぎるとどのような病気のリスクがあるのか、余分な塩分を体外に排出させる飲み物や排出方法についてご紹介してきました。
日本人の食事は元々塩分を摂り過ぎてしまう傾向にあるため、普段の食生活から意識して塩分の摂り過ぎに注意する必要があります。
万が一塩分を摂り過ぎたと感じても、様々な方法で余分な塩分を排出させることは可能なので、今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?