マガジンのカバー画像

ハラリ『サピエンス全史』&『ホモ・デウス』を読む

15
『サピエンス全史』を中心に、ユヴァル・ノア・ハラリの著作に関するnote+αを集めました。
運営しているクリエイター

#レンマ学

未来を想像し直すための「虚構」を ーユヴァル・ノア・ハラリ著『ホモ・デウス』を最後まで読む

『サピエンス全史』の著者である歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏による『ホモ・デウス』を引き続き読んでいる。 ハラリ氏の『ホモ・デウス』は『サピエンス全史』の続編ということになる。ハラリ氏は数万年前から近現代にいたるまで、そして近未来にあり得る可能性まで人類の歴史全体を論じる。 ハラリ氏は様々な時代の様々な人々を比較するための基軸として「虚構」そして「意味」を置く。『ホモ・デウス』でも近代現代の人類の歴史と近未来にありえる可能性とを思考する鍵は「虚構の力」である。 虚構の

『ホモ・デウス』×『レンマ学』を読む−「知能」と「意識」と「知性」。進化するシンボル体系=意味発生装置の場所

(このnoteは有料に設定していますが、最後まで無料でご覧いただけます) 『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、この本を通じて一貫して、人類の歴史における「虚構」の力に注目をしている。サピエンスの歴史は、虚構の使い方の歴史と言い換えてもよいくらいである。 虚構の力というのは、私たちが、目の前に存在しないもののことを想像・創造し、それについて言葉でしゃべったり、イメージを描いたり=物質化したりして、仲間と共有することができる力である。 そうして共有された虚構

有料
180