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地蔵盆と地域のつながり。

生まれて初めて地蔵盆のない夏をすごしました。子ども達の小学校夏休み最終日。例年なら、地蔵盆がある週末。公園の掃除当番をしながら、ご近所の方とお話していたら、やっぱりこの地域の人達はあったかいなーと感じました。今年は地蔵盆ができなくても、これまで何十年と積み重ねてきた歴史は変わらずちゃんとあるなと。地域のつながりのありがたさを感じます。

「毎日よく遊んでるねー。こないだ、生き物売ってたの見たよ」
「毎日元気な声が聞こえてて、元気もらってるわ」
「大きくならはったねー」

と落ち葉を掃きながら集めながら、いろんな人が声をかけてくださいます。公園や保育園がすぐ近くにあるので、いつも子ども達の声でにぎやかな地域なのですが、「うるさい」と怒鳴るような人は私の知る限りこれまでずーっといなくて、本当に子ども達も伸び伸びと過ごさせてもらっています。

公園の掃除は当番制で数カ月に1回まわってくるのですが、それ以外にも、子どもと一緒に遊んだついでに親がゴミを拾って帰ったり、仕事を引退された方が平日の朝から雑草引きをしてくださっていたり、いつもいつも誰かが気づいたときに自然ときれいにしてくださっています。だから自分も公園から帰るときはゴミ拾いをして帰る方がすがすがしい気持ちになるのです。

そんな公園の夏の風物詩は、地蔵盆の盆踊り。
同じ小学校区内でも盆踊りをやっているところはもうほとんど無いそうですが、この地域では続いていました。

提灯や行灯が灯る公園に、夜の7時頃から集まって、町内中に聞こえるような音量で流れる音楽が開始の合図。子ども向けから、みんなで踊れるもの、大人向けのもの、と夜9時頃まで、おつまみや飲み物やスイカなんかが振る舞われなが、踊る人、まわりに腰かけてしゃべる人、とゆるやかに一体感のある空気感が醸成されていました。

ちょっとだけ、盆踊り気分を。

♪オバQ音頭

マイムマイム

ジェンガ

バラが咲いた

炭坑節

祇園まつり音頭

などなど、まだまだたくさんありますが、YouTubeで探しきれず。

数年前に、盆踊り隊長のおっちゃんから「年に1回で忘れそうになるからビデオ撮っといて」と踊り方のビデオ撮影に協力したのですが、地蔵盆ができなくなった今、撮っておいてよかったなと思います。

あの音楽を聴いたら、昔の風景がよみがえる。
過去と共に今がある。過去の自分を思い出す素敵な習慣だと思います。

今年は地域のお祭りや行事がことごとくなくなってしまいましたが、新しい生活様式の中でも、地域のつながりが続いていくような工夫ができたらと思います。


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