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出会い、青春の匂いを反芻する。そして私は往く、はず。

『 千歳くんはラムネ瓶のなか 4 』
読了感想と、私について。

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1.チラムネ感想

きっと、このお話がずっと心にある一冊になれば、私は幸せなんだろう。
この心を腐らせるも燃やすもどうだってできるって気づかせてくれた。
思う想いは人それぞれなので、私は私の気持ちだけを書きます。
この迸る想いを、少しでも届けられれば。

頑張ることを、突きつけられた。
陽の千歳への激励が、私の中でも叫んで反響した。
聞こえたあふれる涙は共感そのもので、まだ頑張れる私がいるのがどうしようもなく嬉しい。
これを読んでも月から顔を背けてしまうほど、まだ私は落ちぶれないから。

バカに明るくて前向きな曲、私嫌いだった。私は頑張らないから、本気で何かにぶつかったことなんてないから。
だから汗を知らないし、てっぺんも爽快感も何も知らない。
知らないって、なんて悲しいんでしょうか。ほら、これは嫉妬だ。千歳くんにでてくる頑張らなかった人たちの気持ちはよく分かる。
だけど変わったから、私は大丈夫。って思いたい。

まだ読んでいない人は読んでほしい。きっと諦めたくなくなる。手放したくなくなる。もっていなくて、欲してしまったのであれば辛いけど、手を伸ばせば日常に色がつくかもしれない。束の間の期待は、きっとそのときだけでも輝くから、無駄ではないはず。

2.私のいままで

さて、これから私がすることはけっこう恥ずかしいこと。
電子の海と全世界の人が見られるサーバーに自分の考えと苦悩となんだかを堂々晒す。
千歳たちの物語に感化されて、私は決意する。ここに過去を全部置いておく。
顔も見たことがない人にだから見せられるのかもしれない。
これは誹謗中傷だと良くないけど、こういう使い方はいいよね。人の黒歴史みれるこんな機会そうそうないぞ?
では、では。

私のちょっと前のお話から。
年度末、私は中学校を卒業した。
よくある話で、卒業式のすぐ前に、生徒は先生がつくったスライドショーを観た。
そこで体育大会や文化祭、部活動、とにかくたくさんの行事なんかが次々流れて。
泣いている人、笑っている人、いろいろだったけど、私はただ呆然としていた。
「ああ、頑張らなかった」
それと同時に、
「高校でも頑張れないんだろうな」
と悟った。
とくに哀しくもないはずなんですけど、どうにもなんだか苦しくて。

コロナの休校期間。
休校期間は長かった。
することもなかった。私が生息するのは己の部屋のみ。ひとりTwitterのパソコン界隈に暮らしてた。
じわりじわり、なにかが心を蝕んだ。
鬱じみたものにもなった。たまにハイテンションになって、怖いくらいの無感情になって、落ち込んで、かなりまずかったのだと思う。

部活は一応卓球部に入った。
それまで運動は全然しなくて、親にサッカーやテニスのスクールに無理に連れて行かれてもすぐ辞めて。
まあ、ほどほどにやってた。流されるまま、顔色をうかがうまま。力を抜くのはそのままで。
結局下の方で、いままで運動をしなかったのを言い訳にして、そこから頑張ることもなく。
体育大会も、その他行事も、なんでも。
勉強も頑張らない。
というか焦りがなかった。授業を聞いていればわかるし、とくに自主勉強もしなかった。
結果数学はかなりまずかったけど、とくに頑張ることもなく県上位の進学校に受験合格した。
合格発表のときも、ただ安心しただけ。どこかつまらないな、とも思った。
全力はもちろん出さない。力が抜けるところは抑える。楽に楽に、流されて、希望も何もなく。

3.「出会い」

で、終わるはずだったんだけど。
終わるつもりだったんだけど。

違った。変われた。
だらだらと恨み言と後悔にさえ昇華できぬ後悔を公開する、それでは終わりません。
出会いがあった。
才能+努力。この基本土壌へのスパイスか肥料か、それが「出会い」なんだと思う。
土は肥料がないといつか砂漠と果てるように、努力は出会いがないと、いつか絶望へと果ててしまう。
そして、出会いは努力をゼロから作ってしまうから。

休校のあの混沌で、ボカロ、アニメ、ラノベに出会った。独りで、自分を見つめ直す時間がたっぷりあった。ラッキーだと思おう、あんな暗い日のことは段ボールに詰めてぐるぐる巻きにして、頭の押し入れの奥底に。いつかまた、めんどくさがりながら開けて懐かしむときがくるのかも。

戦争を乗り越えた人の小説は深みがある、と言われる。
似たように、休校。戦争と休校が同じ、ともいわないけど、この孤独を乗り越えた前と後で私は変わったんだろう。会話能力は大幅に低下したけど。
だから、私は決してあの混沌は嫌いじゃないよ。たまに恋しくなる、は言い過ぎだけど。

もし、コロナがなかったら。私はどうなっていたんだろうね、いまも空っぽなのかな。それはわからない。
けど出会っちゃったものはしょうがない、もう離せないよ。

4.私のこれから

さて、ここからは私のいまのお話。
私は、頑張る。ラノベ作家になる。

茨の道でも、そもそも道すらない月への挑戦だとしても、それでも逃げたくない。ほら、月はあんなに蠱惑的に輝いている。
自分と、チラムネの彼らとを、努力というひとくくりで重ねて、彼らの幻影を追うとする。
月からの眺めはどれだけ美しいんだろうなあ。そこでは酸素を求めて苦しむのかなあ。
夢を持つって、こんなに辛くて楽しいんだってわかった。頭から私の世界が毎日離れない。ここはああしよう、あの子にあんなことを言わせたいな、そうだこれはこうなんだ。帰り道の自転車のペースがぐんぐん上がる。
たまにめげそうになるけど、気分転換にラノベを読んで、さらに壁に苦しんで、また立ち上がった。何回かつぶれかけたのは内緒で、ヒーローの裏の顔だなんてかっこつけてみる。
文章ってここまで残酷なことはないはず。私の実力が、行動の結果が、すべて目の前のディスプレイにぜんぶあらわれてしまう。
諦める、なんて今は考えたくないけど。考えないよう目をそらすけど。
また、いまはチラムネに背中を押された。

これからどうなるかは知らない。たどった道は努力してから話す。敗者に口なし、だから勝ってインタビューにでもなんでも胸を張って応えてやるよ。(かっこよく締め?)

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以上、出会いと努力、私の人生が変わったのかもしれないお話でした。

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