【小説ワンシーン集】ほうき星の魔女と妖魔の王子③
「夜子さん、あなたは何者なの? 妖魔人の王子はあなたを知っているようだったわ」
青木は魔法銃を夜子に向ける。教師として本当ならば生徒に銃を向けたくなかった。
「艦長先生、さっしの通り、私は地球人ではなく妖魔人です。妖魔の国での政治闘争に敗北した私は、地球に逃げてきました。地球の暦でいうと15世紀頃のことです」
「15世紀!? あなたはまだ子供でしょう」
「妖魔人の中で高い魔力を持つものは年を取らないんですよ。ともかく、地球で生活するうちに私はそこを愛するようになりました。同