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20231211ふかいメルマガ130回 ヘラルボニー?

おはようございます!

先週は12月6日から8日は、
ビッグサイトでエコプロ2023
があり、
12月8日は
(一社)ソーシャルプロダクツ普及推進協会(APSP)主催の
APSP振り返りセミナー2023
がありました。
どちらもこの時期の恒例イベントです。

エコプロ2023は、
文字通りエコな商品やサービス・取り組みを集めた展示会です。
毎年この時期開催されていて、
SDGsとかサステナブルという言葉が浸透する前の
1999年から24年間、毎年開催されています。

APSP振り返りセミナー2023は、
サステナブル市場やソーシャルプロダクツのトレンドについて
文字通りこの1年間を振り返るもので、
毎年この時期にリアル開催しています。


ヘラルボニーとは

サステナブル経営やソーシャルプロダクツ関連の仕事の時、
私はソーシャルプロダクツを身につけて行きます。
それは気合いの意味でもあれば、
プレゼンテーション、言い換えればネタでもあります。

以前メルマガで紹介した「金魚真珠」もその一つですが、
ヘラルボニーのネクタイもそうです。

ヘラルボニーというブランドは、
岩手県に本社を置く同名の会社が出しているブランド
で、
双子の松田さんという兄弟が経営しています。
松田兄弟のお兄さんが知的障害を持っていたことから、
小さい時から「お兄さんちゃんはかわいそうだ」とか
「お兄ちゃんの分もがんばらないと」と
親せきに言われてきたそうです。
その後、障がい者アートに出会い、その隠れた才能に気づきます。
ダウン症や自閉症は、他のことが気になって落ち着きが無かったり、
奇声を上げたりということもありますが、
スイッチが入るとものすごい集中力を発揮するのだそうです。
その集中力が絵を描くことに発揮された時に、
すばらしいアートになります。
ヘラルボニーは、それをブランドにました。

ヘラルボニーとの出会い

私がヘラルボニーを知ったのは、
YRK&東京の管理職のみんなから
昇進祝いとしてネクタイをもらったことがきっかけです。
虹のようなカラーのデザインで、
色使いはSDGsサークルのようで美しいネクタイでした。
それだけで、このネクタイは私の宝物なのです
が、
箱の中にはヘラルボニー松田社長のメッセージが入っていて、
この美しい色使いが障がい者アーティストによるデザインだと知り、
私はその瞬間にヘラルボニーのファンになりました。
このヘラルボニーのネクタイは、
得意先や講演先でとても評判が良く、
特に女性と経営層が関心を持って声をかけてくださいます。

ヘラルボニーのこだわり

ところでヘラルボニーのネクタイは、
意外と高くて1本3万円以上もします。
松田兄弟は、アーティストが集中して、
絵の具やクレヨンを何度も重ねて塗った質感を、
プリントではなく糸の織りで再現したいとこだわったからです。
それを実現したのが、銀座田屋というネクタイ製造販売の老舗。
銀座三越の隣、本社から5分の所にある店です。
もらったヘラルボニーのネクタイは1本ですが、
その後私は自分で買って、ネクタイは4本になりました。

ヘラルボニー4本のネクタイ
右から2本目がもらったネクタイ
東京駅のヘラルボニー

このヘラルボニーブランドは、
今ではかなりメジャーになって、
ディズニーに採用されたり、
東京駅八重洲口のJR東海の切符売場や、
コンコースの壁面に採用されている他、
丸の内にある鉄鋼アベニューの壁面にも採用されています。

東京駅には、東海道新幹線八重洲中央南改札口にもヘラルボニーがあります。
丸の内の鉄鋼アベニューのヘラルボニー

とは言え現実は厳しい

少し話が変わります。
私の姪が、今年大阪教育大を卒業して
夢だった小学校の教員になりました。
最初の赴任・配属は支援学級でした。
ところが子どもたちが先生の言うことを聞かなくて、
騒いだり叫んだり歩き回ったりで、
毎日泣きながら学校に通ったそうです。
今、教員を辞めて転職したいと、
私に相談がありました。
話を聞くと、大学を出た22歳の女性にとっては
過酷で壮絶な教育現場だったようです。

教員不足だと言われる昨今に、
なんて残酷で、
もったいない配属をしたんだろうと思いました。
若い志を持った教員が一人、
挫折して教育現場を離れていきます。
そんな彼女についた自信の一つが、
いつも落ち着きなく歩きまわっていた子供が、
30分集中して授業を受けられるようになったことでした。

彼女の教室や授業中に起こった出来事のつらさは、
彼女にしかわからないことですが、
私は彼女にヘラルボニーのHPと商品を見せました。
ダウン症や自閉症などの人たちは、
ふつうの社会生活を送るには難しい一面を持っていますが、
一方で他の人にはない才能を持っていることも
知ってほしいと思ったからです。
「初めて知りました」と
純粋に心から感動していました。

ちなみに社名とブランドのヘラルボニーの由来は、
松田兄弟のお兄さんが、突然発した言葉だそうで、
意味はわからないそうですが、
「一見意味が無いようなことにも価値を見い出したい」
という思いが込められています。

今週は、
12日火曜日・13日水曜日の2日間、
ソーシャルプロダクツ・アワードの大賞など上位賞を決める
有識者審議会があります。
また14日木曜日は、
チーフ以上が本社に集まって、
理念・ビジョン・バリューの認識合わせを目的にした
MVVミーティングを行います。

そして15日金曜日は、
墨田区主催の3回シリーズの3回目のセミナーがあります。
金魚真珠、ヘラルボニーのネクタイで行ってきます。

今週もよろしくお願いします。

深井賢一

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