見出し画像

人の縁が結ぶ、高知・沖縄・東京で繋がる夢。ゲスト:ジャアバーボンズ(2023/1/13 OA)【Watta! Itta! #16】

ラジオ沖縄のトーク番組「Watta! Itta!」

第16回のゲストは、メジャーデビュー12年目を迎えるジャアバーボンズの皆さんでした。

【Twitter】 【TikTok】  【公式HP】

ジャアバーボンズは、ボーカルのTAKANOさん(糸満市出身)とYASUさん(東京都出身で母親が宮古島出身)、ギターと三線の志門さん(八重瀬町出身)、そしてリーダーでベースの大湾さん(糸満市出身)の全員が沖縄に縁のあるメンバーで結成されたバンドで、沖縄大学在学中から活動を開始。

その後メジャーデビューと共に高知県へとメンバー全員で移住するという変わったバンド活動歴を持っています。
現在は東京に活動拠点を移し、全国でライブ活動を続けるメンバーの皆さんと、元々バンド活動をしていたこともあるクワエとのトーク、5人全員が別々の場所で接続するZOOMにてスタートしました。

放送はこちらから!

【radiko】 ※2023/1/20迄
→沖縄県内からはタイムフリー(無料)で、県外からはエリアフリー(有料会員)で聴けます。

【podcast】 ※2023/1/19~
→全国どこからでも聴けます。
(anchor、spotify、apple podcasts、Google podcasts、Amazon music)

放送内容のまとめ

ここからは放送内容のネタバレになりますので、是非番組を聴いてからお読みください。(一部、本放送ではカットされた部分も含みます)

大学で活動を始め、久米島で自信をつける

ジャアバーボンズは、元々は糸満市の幼馴染だった大湾さんとTAKANOさんが高校生の頃に組んでいたバンド「バーボンズ」がその前身。
二人が進学した沖縄大学で、更に東京都出身でお母さまが宮古島出身だったYASUさんが加わり、本格的にバンド活動をスタートしていきます。

通常バンド活動というと、自分たちで地元のライブハウスで活動をし、色々なバンドだったりと縁を深めながら徐々に知名度を高めていくという流れが多いのですが、バーボンズは違いました。当時のメンバーの一人が久米島出身で、その繋がりで久米島の地元のお祭りでライブをする機会を得たのです。
そして向かった久米島では、商店街を通行止めにしたトラックの上のステージが待っていました。「那覇から有名なバンドが来るらしい」という風聞と共に大勢の観客を集め、そこでオリジナル曲やカバー曲を演奏するとそれが大盛り上がり。しかもなんとそのパフォーマンスを気に入って、久米島の名物お菓子である「みそクッキー」の社長さんがスポンサーとしてついてくれ、それ以降は毎年久米島でライブを行うようになりました。

ライブハウスでの活動をする前に、街中で大勢の観客の前でライブを行い、そしてスポンサーまでついてしまうとは。恐るべきバンドです。

リーダーの大湾さんはその時のことを「良い意味で勘違いした。オレ達いけるじゃん!って」と振り返ります。だからバンドを頑張れたのだ、とも。

とはいえ、それ以降はなかなか順調には行かなかったバーボンズ。周りのバンドたちは色々な事務所に入って活動するようになったものの、自分たちはその縁に恵まれず。
どうしようか考えていた時、「これでダメなら諦めよう」と当時完成した「放課後」という曲を自分たちのパソコンでCD-Rに焼いて2000枚も作り色々な人に配ったことで、ようやくLD&K(かりゆし58が所属していたインディーズレーベル)に入ることが出来たということです。
(その時、あまりにパソコンを酷使しすぎて大湾さんのパソコンは壊れてしまったのだとか)

こうして、バーボンズはインディーズでのバンド活動をスタートすることになりました。

高知での縁でメジャーデビュー、そして高知移住へ

インディーズでの活動では、かりゆし58の前座として共に日本中を回ってライブをするという経験をしたバーボンズ。その中で高知県にも行く機会がありました。そこで出会ったのが、現在のファンクラブの代表の方だったのです。

バーボンズを気に入り、「お前らと一緒に紅白に出るっていう夢を応援してあげる」とまで言ってくれたその方の紹介で、ちょうど高知県に遊びに来ていたダイドードリンコの会長を紹介されます。
そしてそこでTAKANOさんとYASUさんの二人は、カラオケに唯一入っていた自分たちの曲を会長の前で披露し、「僕達まだメジャーデビューもしていないんですが、ぜひ僕達の曲をCMで使ってください!」と直談判! こうした二人を気に入ったのか、何と本当にダイドーのCMタイアップが決まってしまうのです。

つまり、メジャーのレーベルや事務所と契約する前に、大型のタイアップが決まり、そこから慌てて事務所を探すということに。
久米島の時もそうですが、普通のバンドとは全て逆の順番ですね。本当に恐るべきバンドです。

そして2011年。「ジャアバーボンズ」にバンド名を変更し、ダイドーブレンドコーヒーのCMソングで起用された「誓うよ」でメジャーデビュー。その二年後の2013年には、メジャーデビューのきっかけとなった地である高知県にメンバー全員で移住を決断することになります。

その決断には、当時所属していた事務所からの提案がありました。そのまま東京などに行って埋もれるよりも、ライバルがあまり居ないところ、そして応援してくれる人たちが大勢居るところでスタートしてみるのはどうか?と。そして気付けば皆で高知に住むことになっていたというわけです。
この話を事務所から最初に聞いたのがYASUさんで、当時はまだ沖縄の介護施設で働いていたので「バンドで高知に移住することになったんで来月で辞めます」と退職を切り出すことになったのだとか。如何に急な決断だったかが分かります。

こうして普通のバンドではしないような決断をして、高知に移り住んだジャアバーボンズ。地元の人たちに知ってもらおうと、高知県内のある集落では住民に交じってお米作りを手伝ったりもしたそうです。そこでおじいさん、おばあさん達とお昼ご飯を食べるとき、一曲歌わせてもらった時に受け入れてもらえたことが、高知で頑張れるきっかけにもなったのだとか。

高知は沖縄と似ていて、人の想いや熱さがあり、沖縄から出てきた身でも応援してくれるところが違和感なく活動出来た理由じゃないかと語るメンバーの皆さん。今では高知の観光大使も務めているくらいですが、志門さんは高知のご飯が美味しくて(特にカツオの藁焼き・タタキ)、移住してから20kgも太ったんだとか。それくらい魅力的な高知、是非行ってみて欲しいところですね。

サウナのおじさんに背中を押され、東京へ

高知を中心に四国での活動が順調だったジャアバーボンズ。沖縄でもお馴染みの「金ちゃんネギラーメン」のCMに出演していたり、徳島や高知ではテレビやラジオにも出演したりと、バンド活動と共にタレント活動もしていった4人ですが、移住して6年が経過した時、東京へ活動拠点を移すことを決意します。
それは、YASUさんが良く行くサウナで顔なじみになっていたおじさんからかけられた言葉もきっかけの一つでした。

「いつまでこっちに居るんだ。おまえら一回くらい東京に行ってこい!いつまでもオレらは待ってるから」

サウナで良く会うので顔見知りではあるものの、名前も知らないおじさんから投げかけられたエールに、それくらい身近な人がこうやって言ってくれるほど応援してくれてるのであれば東京に行こう、と決意したようです。

それと同じタイミングでチャレンジしていたのが、2ヶ月間の東京でのストリートライブの活動でした。メジャーデビューもしていてCMソングも手掛けている身ながら、まだ見ず知らずだった川崎や新宿のストリートで一般人に交じって演奏する。そんな環境の中で必死に演奏することで手応えを感じていき、2019年にはこれまでの事務所との契約などすべてを捨てて、遂に東京へと活動の拠点を移すのでした。

そこからはまた事務所を探す日々が始まるわけですが、地元沖縄の仲間だった”きいやま商店”とイベントで一緒になった際に、きいやま商店の事務所の人たちに「CD出したい」とアピール。その縁もあってライブを担当の方が実際に見に来てくれて、そしてその事務所にお世話になり、昨年リリースした「ジャアイランド」で3枚目となったのです。

2021年にはメジャーデビュー10周年、そして今年は「ジャアイランド」のリリースツアーを行うジャアバーボンズ。今ではTikTokやInstagramで投稿している「沖縄あるある」の動画もバズり、数万人のフォロワーも獲得。そんな中、今年の2月をもってリーダーの大湾さんが活動を休止され、3人での活動をしていくことになります。

大湾さんは、医療系の資格を取ってそこで経験をしていくことで、これまでとはまた違った出会いや価値観を得たいと思っての決断。何年か経ってその経験をまたジャアバーボンズに還元したい、そう語ってくれました。

2023年はジャアバーボンズにとっても大きな変化の年。それでもライブにSNSにと、ますます活躍してくれると思います。

こぼれ話

メンバーの四人のフェイバリットスポットは以下でした。

・TAKANOさん
地元である糸満のしおざき(潮崎町)の海。友達と語ったり恋愛をしたりと、TAKANOさんの青春が詰まった場所だから。
・大湾さん
同じく地元である糸満のファーマーズマーケット。県内でしか見かけない珍しい食品が多く見ていて楽しいから。
・YASUさん
元々働いていた小禄病院。デイサービスで働いていた時に、沖縄の行事や方言、文化を学べた場所だから。
・志門さん
南城市のニライカナイ橋。深夜にバイトを終えた後、車にギターを積んで弾き語りをしたり、バイクで橋をぐるぐると回ることで心が洗われたから。


そして最後に4人からメッセージもいただきました。

TAKANOさん
「コロナ禍の時には音楽がなかなか出来ない中で、ファンにはすごい助けられて今があります。今回人数が変わったりしても気持ちは何も変わっていないので、沖縄に帰った時には凄いライブを見せて、みんながいっぱい笑顔になれるようなステージをやっていくので、是非また生でお会いできるのを楽しみにしていてください」
YASUさん
「TikTokやYouTubeなどがきっかけで知ってもらえることも増えてきましたが、何きっかけでもいいんでもっとジャアバーボンズのことを知ってもらって、そしてその知ってもらえた人たちに何か届くようなメッセージのある歌をしっかりと届けていく。2023年は足を止めず、楽しいことを楽しく、面白いことを面白く、シンプルに頑張りますので応援よろしくお願いします」
志門さん
「昨年は沖縄本土復帰50周年ということで、それを色々と自分なりに考えて『ガジュマルの木の下で』という曲が出来ました。自分にとっても大切な曲でそれをもっと届けたい。ツアーも通して沢山の人に出会えるよう、縁が繋がるよう楽しい年にしていきます」
大湾さん
「今年僕はバンドをちょっと休憩するんですが、他の3人を支えて、これからもジャアバーボンズを応援してくれたら嬉しいです。今年もよろしくお願いします」

番組では、最後にジャアイランドの中から一曲、「爛漫」を流させてもらいました。


【後日談】
番組放送後、東京駅のイベントに出演されていたジャアバーボンズの皆さんにお会いしてきました。東京駅の構内に、沖縄の風を感じた30分でした。

次回のゲストの紹介

さて第17回となる次回のゲストは、trevary株式会社で代表取締役を務める、金城辰一郎さんです。

【Twitter】 【note】  【会社HP】

金城さんは、学生時代からSNSやブログに興味を持ち情報発信を続け、ECプラットフォーム「BASE」の立ち上げに参加。その後沖縄に戻り起業してSNS支援や自社アプリの運営などの事業を行った後、2020年に再度上京するといった経歴をお持ちです。

現在は「Web3」領域に事業を特化させ、「Yours DAO」「akindo」の運営やweb3をテーマにしたpodcastの配信を行っている金城さんに、これまでの起業家としての経験や「WEB3って何ぞや?」という話を伺っていますので、どうぞお楽しみに。

2023/1/20、22時~ オンエアーです!


「Watta! Itta!」(ラジオ沖縄)
毎週金曜日 22:00~22:30
ハッシュタグ:#ワッタイッタ
メール:watta@rokinawa.co.jp
→皆様からの感想やゲスト候補の自薦・他薦もお待ちしています!


【Watta! Itta! Credit】
・Sponsor
一般社団法人あゆむ
株式会社バリューブリッジ
株式会社しんか
有限会社はま食品

・BGM
(Opening)「Emotronik」佐土原隼人
(Ending)「かえりじたく」ninny
(Jingle)なるけしんご、近藤崇、ハヤシユウ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?