説得と納得の間に|ことばだね001
私たちが一生を終えてこの世に残るものは
生涯をかけて集めたものではなく
生涯をかけて与えたものである。
(三浦綾子|続氷点より)
かのアインシュタインも、
「人の価値とは、
その人が得たものではなく、
その人が与えたもので測られる。」
という言葉を残しているらしい。
①対句
②対照法(アンチテーゼ)
細かい言い回しやニュアンスはさておき、
両者で共通しているポイントは、
この2つにあると思う。
「私たちが一生を終えてこの世に残るものは
生涯をかけて与えたものである。」
こうしてみるとどうだろうか。
どうも唐突なイメージを感じる、ような気がするのだ。
ストレートに【精神的な豊かさ】を言うより
反対の概念である【物質的な豊かさ】を引き合いに言う方が
(賛否はあれど)言葉の意味がすーっと身体に入ってくる。
私たちが一生を終えてこの世に残るものは
生涯をかけて集めたものではなく
生涯をかけて与えたものである。
ものごとを理解する上では
自分の頭で考えて納得する、という過程が
必ず必要なんだと思う。
三浦綾子|続氷点|
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