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犬吠埼で海と空の果てを感じてきた。

職場の環境に馴染めずにいる。

年上の女性ばかり。
みんな既婚者。

休憩時間になるとワイドショー並の噂話で芸能人のあることないこと言って盛り上がる。

昔から、女子の輪が苦手だ。
男友達のほうが多くて、いつもクラスの女子と距離があった。

男友達は単純で良い。
面白いことは面白い。
嫌いなものは嫌い。

女の子たちの忖度が苦手で、うまく付き合えないことが悩みだった。

大人になっても変わらずだ。
事務方の仕事をするようになってからは周りに女性が多くて、どこにいっても勝手に居心地の悪さばかり感じてる。

そう。勝手に居心地悪く思ってる。

居心地の悪さがピークに達した冬のある日。
我慢できず、仕事を休んで遠くに行ってきた。

とにかく遠くに行きたくて、電車を乗り継ぎ乗り継ぎ犬吠埼に行ってきた。


レトロな銚子電鉄の車輌

平日だから、銚子に向かう電車は地元の高校生が乗ったり降りたり。

千葉ってすごい。
電車からの眺めは地平線。

東京から少し離れるだけでのどかな景色が広がった。


犬吠の駅舎

銚子電鉄の各駅は二つ名みたいなのが着いていて、車内アナウンスが面白かった。

犬吠から犬吠埼までは歩いて10分ほど。

真冬だし海沿いだし防寒をしっかりしていったけど、思った以上に暖かな場所だった。

海が暖かいんだと思う。

犬吠埼の灯台には食事や買い物ができる施設があって賑わってた。


中に入るには300円が必要

やっと到着。

迫力あるね!


後ろ側。

灯台からの眺めは圧巻だった。
どこまでも、海海海。そして海。

こんなに広くても空と海は交わらない。
同じ青なのに違う青。

パノラマで。
あっち側も。

なんにもない。
海と空と、波の音。

こんな広い景色を見てると、自分の悩みなんてちっぽけだな。

なんて。

思うわけないよね。

景色は景色。
悩みは悩み。
嫌なもんは嫌なんだ。

景色はたしかにきれいで圧倒的で心が無になった。

その瞬間だけでも嫌なことが消し飛んでくれたから、それはそれでいいよね。

帰りは特急を使ってビュンと一瞬の帰宅。

銚子駅の近くの干物屋で買ったアジの開きがとても美味しかった。

オススメ。


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