見出し画像

孤独が怖い

 僕は孤独が怖い。僕は引きこもりをやっている。引きこもりの辛さの一つに「孤独」がある。布団の中でこう思うのだ。

「寂しい、誰か僕を温めてくれ」

 単純に女性に飢えているという面もあるにはある。しかし、それ以上に、今こうして誰にも知られること無く、ただ一人で布団の中に潜り込んで、一生このまま過ごすのだろうという恐怖がそこにはある。これこそ「孤独の恐怖」ではないかと僕は思う。

 孤独感は、いつもつきまとっている。布団の中にいる時はもちろん、ツイッターをやっている時、コンビニに煙草を買いに行った時、テレビをふと目にしたとき、そんな時孤独を強く感じる。社会から自分がつまみ出されているかのように感じるのだ。

 僕は、初めて孤独感を強く感じたことを自覚したときのことをよく覚えている。それは、大学生の頃に、サークルの飲み会を終えた時のことだった。帰り道、みんながお喋りしながら帰っている中、その集団の中で数歩だけ僕は後ろを歩いていた。端から見たら、僕は間違いなくその集団の中に属している一人であっただろう。しかし、僕にとってはその数歩がとても遠いものに思えた。

ここから先は

3,004字
この記事のみ ¥ 300

この文章が面白いと思った方は少額でもいいのでぜひご支援ください。筆者の励みになります。