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「キャバ嬢の『さしすせそ』」を使って自分を好きになろう!

 みなさんは「キャバ嬢の『さしすせそ』」をご存知だろうか?キャバ嬢がおっさんを相手にする時に使う応答のテンプレのことである。

「さ」は「さすが~!」、
「し」は「知らなかったです~」、
「す」は「すごいですね!」、
「せ」は「せっかくなので~」、
「そ」は「そうなんですか!」
のことである。

 実際のところは、僕はキャバクラに行ったことがないため、使われているのかどうかわからないが、きっとこれを発展させた相手をいい気分にさせる言葉を使っているのだろう。キャバクラという仕事の特性上、相手をいかにいい気分にさせるかは重要だろう。つまり、キャバ嬢には他人をいい気分にさせるノウハウが詰まっているに違いない。

 僕はとあるMMORPGにおいて、ネカマをやっている。嘘は付きたくないので「女」であることは明言していないが、チャットの振る舞いを女の子っぽくしている。ここで述べた「キャバ嬢の『さしすせそ』」もチャット内では積極的に使うようにしている。こうすることで、ひょっとしたら男だと見抜かれているかもしれないが、女である可能性を捨てきれない人々は、僕を男扱いすることはない。男扱いされないことにはいろいろとメリットがある。

男扱いされないメリット

 男扱いされないメリットはいくつかあるが、一番に上げたいのは「男らしさ」を求められないことだろう。積極性、先頭に立つこと、面倒事を引き受ける寛容さ、みんなを楽しませる役割、そういったものを期待されないことだ。これらはリアルであれば自然に期待されている事柄だが、リアルに疲れ切った筆者としては、こういうものとは無縁な世界で癒やされたい。

 ゲームの中でそんなものが求められるのか?と思う方も少なくないかもしれない。しかし、ことMMORPGにおいては、ゲームの中にも社会があり、仕事があり、役割があるのだ。他人との協調性、コミュニケーション能力が求められる。具体例を上げていこう。

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