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小説について、あるいは、物語の言葉たちについて

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小説について。小説という言葉たちが放つその美しさと残酷さ。物語をなぜ人間が求めてやまないのか? その理由。小説でしか辿り着くことのできない場所の光と音についての文章。
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#フィクション

『オッペンハイマー/OPPENHEIMER』は〈映画〉ではない。///、、あるいは、〈饗宴〉、…

2024/05/17/19:03 //2024の春の記憶//..否定と肯定の『オッペンハイマー/OPPENHEIMER』//その…

恥辱、それ以外の何ものでもない。川上未映子「黄色い家/SISTERS IN YELLOW」音楽の失…

/巨大な洪水のような言葉たちに飲み込まれる前、今の時刻を外すことなく、今の時刻の瞬間の時…

「われら闇より天を見る(We Begin at the End)」/13歳/聖なる無法者にして守護者の…

涙よ、邪魔をするな、涙よ、止まれ、涙よ、わたしが小説を前に進めることをさまたげないでおく…

古川日出男「曼陀羅華X」自家製の雑草図鑑を盾として、あるいは、歌え!長編小説の形…

自家製の雑草図鑑を盾としてレインコート派の父子と犬が静かなる東京で、戦う/父と母と子の…

「クララとお日さま」カズオ・イシグロ わたしたちは〈クララ〉を見つけ出し、救出し…

No1:それは悲しみではない。それは痛みだ。 それは悲しみではない。それは痛みだ。 カズオ…

村上春樹さんの言葉たちと、その小説、あるいは、記憶について

No1:非現実を内包する現実を描き出す村上春樹さんの小説、あるいは、フィクションではない、…

「夜が明ける」西加奈子 想像力の敗北 夜が始まり殺戮が開始される

No1:夜が始まり、殺戮が開始される。夜の闇の中で夜が始まり、殺戮が開始される。夜の闇の中で。 現実にフィクションが敗北し、フィクションは放棄される。小説がフィクションというその想像力を自らの手で棄て、小説家が小説家であることを断念する。現代の日本が、真昼の光の中で、その凄まじい暗黒の相貌を隠すことなく誇示し、巨大な口を開け、その暗黒と戦う唯一の戦士である小説家を頭から噛み砕き、その想像力を飲み込み、勝利の咆哮をする。 「夜が明ける」は怖ろしい小説だ。ここで言う〈怖ろしい

〈ポール・オースター(Paul Auster)×柴田元幸×タダジュン〉によるクリスマス・ス…

〈ポール・オースター(Paul Auster)×柴田元幸×タダジュン〉が生み出した、小さな、でも、…