妻のiPhoneが、Siriだけ動くのに、他の一切の操作を(ネットで調べた強制再起動も強制終了の操作も)受け付けなくなったので。
私はスマホはアンドロイド(ギャラクシー)なのだが、妻はiPhoneである。
一昨日から妻のiPhoneが、一切のアプリが立ち上がらない、強制再起動操作も強制終了操作も受け付けない、という謎の状態になった。おそらく、メモリ一杯にいろいろとアプリを立ち上げすぎただけだと思うが、強制再起動、終了操作も受け付けないとなると、電池を完全に使い果たして自然に電源が落ちた後に再起動するしかないなあ、となった。
で、このiPhone、不思議なことに、Siriだけ生きているのである。Siriに命令すると電話はかけられる。Siriに質問すると、Siriはweb検索してちゃんと答えてくれる。だけれど、その先の動作は一切しないという不思議な状態。
早く電池残量を0にしたいので、Siriにいろいろ話しかけてみる。
「シリ、フラッシュライトをつけて」
これは点く。よし、これでだいぶ電池残量減るぞ。
「シリ、画面を明るくして」
よし、画面表示もいちばん明るくしたぞ。
あとは、ほっておくとすぐ画面が暗くなって省電力になっちゃうから、Siriに話しかけて、寝かさないようにした。
「シリ、明日の天気は」
ちゃんと答えてくれる。明日は晴天だ。
「シリ、淵野辺の地図が見たいな」
ちゃんと地図が出る。
「シリ、世界はいつ終わるの」
ちゃんと「人類はいままでちゃんと生き残ってきたからそう簡単に終わりません、」みたいな答えをしてくれる。
今、読んでいる小説が1820年代のイギリスの話なので
「イギリスの1820年の田舎のお屋敷の写真がみたい」
というと、ちゃんと出してくれる。
「イギリスの1820年のご婦人のボンネットの写真が見たい」
「イギリスの1820年の選挙の写真が見たい」
このシリーズで時間と電池を使いつつ
「シリ、電池はどれくらい」
と聞くと、初め33%だったのが、快調に
「25%です」
「18%です」
と減っていって、1時間半ほどSiriとお話していたら、ついに電池残量が1%になりました。
こうなると、処理速度が落ちるらしく、何を質問してもお願いしても
「すこしお待ちください」と答えてから、やっと答えが出る。
なんか、疲れ果てたSiriをいじめているような気持がしてくる。それでもけなげなSiriは
「すこしお待ちください」
といいつつ、いろいろと調べものをしてくれる。
と思ったら、画面が真っ暗になった。
Siriとの会話はおしまいだ。なんか寂しくなった。
電源ボタンをおしても、ほぼ空っぽではじっこに赤い線がはいったバッテリーマークと、充電端子、コードのアイコンが示されるだけで、つまりは「充電しろ」と示している。
充電器をつないでしばらくすると、画面がもとに戻っている。
立ち上げると、すべて、正常に動く。
寝ている妻に「iPhone、直ったよ」と渡しに行った。
バイバイ。Siri。
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