アートなトイレ in 清津峡渓谷トンネル
大地の芸樹祭で一二を争う人気スポット「清津峡渓谷トンネル」。ここにもアートなトイレがある。
「清津峡渓谷トンネル」というと、この渓谷と人物が手前の水面に映るこの場所が有名だが、このアート作品全体から見るとこれも一部に過ぎない。ここがトンネルの最終地点なのだが、入り口からここまで750m。そこへ向かう途中にもさまざまなアート作品が設置されている。
どうやらこの「清津峡トンネル」というアート作品は「光と鏡」が全体のテーマであるようだ。(たぶん)
ミラーにもストライプが写り込み、アバンギャルドな印象だ。実は、この中央にある鏡で覆われたオブジェが「トイレ」なのだ。気づかない人も多いに違いない。オブジェの横に扉があり、中に入ることができるのだ。
外からは鏡になっていて中は見えないのだが、中からは外が見えるマジックミラー方式になっている。私が中に入った時、すぐ目の前で、女性二人がこのオブジェをバッグに仲良く撮影する様子が見てとれた。
ということは、もしかしたら
インスタ用ににっこり笑って撮影するそのすぐその後ろで、おじさんが「うぅうーーんっ」なんて唸りながらしゃがんでいるかもしれないのだ。
さらに、鏡に映る自分を撮影している時など、「うぅうーーんっ」と唸りながらおじさんが中からじっとその顔を見ているかもしれないのだ。
このトイレ、やば過ぎる!
トイレは密室で完全なプライバシーが守られた個人的な空間、という固定観念を壊し、多くの人が非日常を楽しむハレの空間の中に突如放り込まれるのだ。
このトンネルアート、外から眺めるとスタイリッシュでひたすらカッコいいのだが、実は人間の中に潜む隠しておきたい何かをあらわにするような装置でもあるのだ。
うん!このトイレはクールだ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?