水と栞

翻訳を生業とするべく修業中

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The Economist, January 23rd 2020

新ブランド擁立が簡単だったためしはなく世界を席巻するブランドの構築はいよいよ困難になっているのかもしれない 2013年前後、Jeff Raider と Andy Katz-Mayfield は市場の間隙を突いた。多数の男性が--と彼らは記した--過剰な刃付きの、法外なひげ剃りに飼い慣らされている。テクノロジーとグローバル化した商業を活用することで、彼らはまっとうな品質の刃を安く供給する業者を見つけ出し、バックオフィス業務をアウトソースし、自社の商品をソーシャルメディアで格安

    • The Economist, 2nd January 2020

      どうして日本人の姓名は逆順となったのか これからは英語でも日本語表記と同じ順となる 1月1日、語彙にまつわる小さな革命が日本中で生じた。関係省庁の新たな申し合わせにより、公文書において日本人の名前をローマ字表記する際の順番を反転すべしとのお触れが出された。従来、英語文書では西欧式に倣い、日本人の名前表記は名字が後とされていた。今後は姓が先に来ることとなり、さらには曖昧さ解消のため全て大文字表記にすることも認められる。この変更を支持する一人が日本国首相である。以降、本紙では彼

      • The Economist, 19th September 2019

        なぜ、ある言語は他の言語より速く発話されるのか新たな研究により、言語が異なっていても、会話速度に拘らず、ほぼ同じ割合で情報が伝達されることが示された この記事が、日本語で書かれていたとしたら、もっと長い記事となるだろう。タイ語で記された場合、逆にもっと短くなるだろう。けれども記事を音読すると、どちらの言語でも、あるいは英語の元の記事であっても、ほぼ同じ時間で読み終えることになるだろう。この不思議な現象こそ、言語の多義性と速度はトレードオフの関係にあることを発見した新研究のテ

        • The Economist, Nov 28th 2019

          ラグジュアリーの限界に挑戦するLVMH宝飾コングロマリットはさらに輝くことができるのか あらゆるものを持ち合わせたラグジュアリーグループには何をプレゼントしたらよいのか? ダイアモンドをもっと、ということらしい。11月25日、既にグローバル・ラグジュアリー業界最大の猛獣であるLVMHがティファニーの買収を発表、ウォール街の株仲買人たちは、ガールフレンドを婚約者に転位するチャンスを増やすべく小金をつぎ込んでいる。この米ブランドはパリジャンのグループにとって76番目のメゾンとな

        The Economist, January 23rd 2020

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        • 翻訳ノート
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          The Economist, Dec 22nd 2018

          世界が過去に執着している 流行する懐古主義を克服する方法政治家は常に過去を利用してきた。だが今この時、富める国と新興国とが懐古主義の流行に見舞われている。右派に左派、民主主義に専制主義、こぞって往年の繁栄に言及している。ドナルド・トランプ大統領が「アメリカを再び偉大に」と誓う一方で、習近平主席は「チャイナ・ドリーム」という造語を用いて 1 世紀にまたがる屈辱を払拭、中国の黄金時代を取り戻そうとしている。メキシコの新大統領であるアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールには、グ

          The Economist, Dec 22nd 2018

          The Economist, Jan 26th 2019

          小売業が郊外型へシフトする時代、なぜイケアは都心に出店するのか。ロンドン、パリ、ニューヨークの市内に、イケアが進出している。 トッテナム・コート通りは、ロンドン中心部において家具店が密集しているわけでもなく、むしろ板張りされた窓に「売却中」というポスターが貼られた商業物件が立ち並ぶ、殺風景とさえ呼べる場所だ。しかし昨年10月以降、ある新型店舗が、ルイス・キャロルばりの超常的リアリズムをもたらしている。巨大なガラス窓を通して歩行者が目にするのは、あまりに巨大で「不思議の国のア

          The Economist, Jan 26th 2019