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新譜ディスクレビュー(2022年上半期)

どうも、今回からWater Walkで記事を書かせていただくことになりました、リサフランクと申します!

リサフランク

早いもので、そろそろ2022年も半分を過ぎようとしています……
いや~、この上半期を振り返ってみると、とにかく豊作でしたよね。
自分も色々鑑賞させていただきましたが、ひたすら感動しっぱなしの六か月でした……!

ということで、今回はそんな2022年上半期リリース組の中から、僕が特に良かったと感じた作品を4枚厳選し、ひとつひとつディスクレビューを行っていこうと思います!
Water Walkを代表してのレビューという形になりますから、今回はおふざけ抜きでしっかりと書いていきますよ~!

それじゃあ早速いってみよう!
せーの、ヴァ~~~~~!!!


1枚目:The Weeknd『Dawn FM』

さあ、1枚目として選出したのは、カナダ出身のポップスター、The Weekndの『Dawn FM』!
リリース日が1月7日だったということで、新年始まって早々、音楽界隈が大賑わいだったのをよく覚えています……

まず第一に、ジャケットのインパクトが凄まじいですよね、この作品。
おじいさんになってしまったThe Weekndが、何かを訴えかけるようなまなざしでこちらを見つめている。
このジャケがSNSで公開されたとき、思わず「マジで…?」と口に出してしまいましたからねぇ。

嘘です。本当は口には出していません。だって、口に出したらヘンな人だと思われるでしょ?

アハハ!
冗談はさておき、結果的にこのジャケットはかなりハマってる印象を受けますよね。
シックでオトナな感じが、イケオジなThe Weekndのポートレートとばっちりマッチしている……!
ということで、肝心の内容に触れていきますか!


はい、本体はこんな感じですね!
黒を基調にして、そこに乗っける形で上下左右にグレーのロゴをデザイン。
では、順番にそのロゴを見ていきましょう。

まず、上部分には"the weeknd"というクレジットがあります。
大文字を使わないスタイルがなんとも現代のアーティストらしいというか、しっかり流行に乗っている(あるいは彼もその流行の担い手と考えるべきかもしれない)ような感がありますね。
僕はこういう丸みを帯びたフォントが本当に大好きでして、そういう意味で、このクレジットが目に入ったその瞬間にもうグッと引き込まれました……

で、下部分には"dawn FM"と作品名が。
こちらも小文字と大文字を上手く使いこなしているような感じがするというか、"dawn"の柔らかさと"FM"の鋭さが共存して、実にスリリングなデザインになってますね。
クレジットの一覧を探しても見つけられなかったのですが、デザイナーはどなたなんでしょうか……?
今回惜しくもジャケット案をボツにされてしまったあのRobert Beattyが手がけたのだとしたら、なんだかロマンがありますね!

(↓ボツにされたRobert Beattyのジャケ案のひとつ)


次に、左部分には"Select Sound"という文字。
調べてもあまり情報が出てこなかったので意図まではよく読み取れなかったのですが、デザインとしてはカッコいいですね!
もしかしたらそういうCDの規格があるのかも……?
とにかく本当に無っ知無知な状態なので、何かご存知の方がいたらぜひコメント等で教えてください……!

そして最後!右側の部分には、リリース元のレーベルのロゴがふたつ!
wikiを見る限り、左のXOというレーベルに関しては、The Weeknd本人が立ち上げたものっぽいですね……
両方とも控えめながら主張してくる感じで、アタシはキライじゃないわ。

てな具合でした。
いや~、みんなが口々に絶賛していたのも納得がいく、文句なしの名盤でした!
やっぱ四点にロゴ置いてくれると、なんとも締まりが良いように見えて好印象ですね……
あと、個人的にはやっぱり色合いが好きだったな。なんとも格式高い感じでね。
とにかく後世に語り継いでいきたいですね、この作品は!


2枚目:花澤香菜『blossom』

はい、お次は花澤香菜の『blossom』!
こちらも一部では話題になっていたような印象があります。

まず、ご存知ない方のために花澤さんに関して軽く説明しますと、彼女は声優が本業のお方ですね。
『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃や、『五等分の花嫁』の中野一花といった有名なキャラクターを演じてらっしゃる大御所さんなので、おそらく一度は声を聞いたことがあるんじゃないかと思います。
で、そんな彼女は歌手としても精力的に活動しておりまして、アニメ・声優好きのみならず、音楽好きからも注目される存在となっているわけです。

それでは、早速作品の方を見ていきましょう。

はい、こちらになりますね。

中央には、『blossom』というアルバム名の通り、ピンク色の花のデザインが大きくあしらわれていますね。家紋のようで可愛らしい!
ジャケットに写っている枝垂れ梅から察するに、おそらくコレも梅の花をモデルにしているんでしょう。
ちなみに花澤さんはかなり中国人気が高いアーティストなので、もしかするとこうしたデザインは中国のファンへのサービス的な面もあるのかもしれませんね(完全に僕の推察でしかありませんが!)。
あと、写真を通しても伝わるかもしれませんが、外回りはあまり反射しないタイプの銀色になってます。
こういう、よく見たらツブツブしてるタイプの加工って、なんていう名前なんでしょうかね……知りたすぎて、知りたいマンになっちゃった。


とても小さい

なお、下の部分には、ジャスラックやらポニーキャニオンやら"disc"やらのロゴと、アーティスト・アルバム名が、控えめなサイズで載せられています。
特にジャスラックはめちゃくちゃ控えめだね、何をそんなに怖がっているんだい?ヘヘ

そんな『blossom』でしたが、僕がこの作品について評価したいのは、なんといってもピンクの色味
このアルバム、ジャケットに関してはけっこう毒っ気が強いといいますか、エグ味のあるカラーリングになってますよね。
なので、自分としてはディスクの方にもそういう濃い目の色が使われると予想していたわけですが、いざパッケージを開けてみると、なんとも優しくて柔らかな桜色ではありませんか。

開けてみると、
あら、やさしい。

特にデザインが凝っているかといわれれば、そうでもない。
しかし、それ以上にとにかくこの色味がかなりの好印象でして、年内に鑑賞したものの中でもトップレベルで心に染み渡る作品でした。


3枚目:Harry Styles『Harry's House』

3枚目に選出したのが、元One Directionのメンバーでもあるポップスター、Harry Stylesの『Harry's House』!
リリース日は5月20日ということで、今回の4枚の中では最も直近の作品になりますね。

しかしこれもかなりの注目作でしたよね、前作から約3年経っているというのもあって。
あと、アルバム名が『HOSONO HOUSE』から連想して名付けられたものだというエピソードも、日本の音楽好きとしては興味深かったですしね……

それでは作品を見ていきましょう。

ま、真っ青…だと…!?!?

そう、真っ青
これにはかなり意表を突かれましたね。
僕としては"誰もいないジャケットの部屋の写真がプリントされている"みたいなデザインを予想しておりましたので、いやはや驚かされました。

ちなみにブックレットの方は真っ赤なんですよ。
紙ジャケットのCDケースをパカっと開くとその二色がチラ見えしていて、「そ……ッッ、そうきたかァ~~~ッッッ」って感じでした……

リサフランクを「そ……ッッ、そうきたかァ~~~ッッッ」って感じにさせた、紙ジャケットのCDケースをパカっと開いたときの問題の光景

それはともかくとして、ディスクはかなりシンプルなデザインですよね。
上にはアーティスト・アルバム名、下にはコードやColumbiaのロゴという、余分なものが一切ない配置。
フォントがカッコいいね、細っこくてシャープな感じで。

あと、『Harry's House』を鑑賞していて思ったのは、"なんか映画っぽいな"ってことですかね。
全編通してクールなデザインでありつつ、必要以上には説明しないところがそう感じさせるのかな……
あまりに感覚的かつ抽象的な話すぎて文字に書き起こすのが難しいんですけど、少なくとも自分としてはそんな感想でした!
なんにしても、ポップスのアーティストからこういうのが出てくるっていうのが一番面白い点だと思いますね。


4枚目:宇多田ヒカル『BADモード』

はい、最後は宇多田ヒカルの『BADモード』!
流石にこの作品については触れざるを得ませんでしたね……
これも『Dawn FM』と同じく今年の初めにリリースされましたけど、「もう2022年はこの2枚で完結してしまったのではないか……?」と思ってしまうほど、インパクトの大きいアルバムでした。

家着で写っているジャケットの写真からも読み取れるように、今回の作品で大事にされたのはおそらく私生活的な部分。
コロナ禍においてそうした方向性に舵を切ったアーティストは多数いましたが、『BADモード』はその中でも最高傑作レベルの作品だったかと思われます。

それでは、作品を見てみましょう。

最高ですね。
まっさらなCD-Rに、マジックペンで直接書き込んだような文字。
おそらくその文字は、宇多田さん本人によるものでしょう。
家族がDVDなどと間違えたりしないように、わざわざ「CD」と書かれている点も、生活感があって良い。
ここまで「私生活」というコンセプトにおいて最適解のデザインを提示できたアーティストは、今までに存在していたでしょうか。

私物のCD-Rと並べてみた。やはり一枚だけ、明らかにオーラが違う

もはや、あまりにも完璧すぎて語る言葉も見つからない。
これを上回る作品は下半期にも出てこないだろうということで、気が早くはありますが、Water Walkでは『BADモード』を2022年ベストアルバムとして選出させていただきたいと思います。


最後に

いや~、こうして並べてみると本当に豊作ですね!
しかしやはり『BADモード』がコンセプトアルバムとして名盤すぎる…

あと、余談というか、こうして新譜のディスクレビューをしてて改めて思ったんですけど、21世紀以降のアルバムって中央穴回りの透明部分が広いタイプのディスクが全然ありませんね。実質的に絶滅状態です。

参考画像(リリース年:1993年)

個人的にはこの類のディスクってかなり好みなので、ぜひいつかリバイバルがきてほしいものです……

話は逸れましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました!
「コレもめっちゃ名盤だったよ」みたいなのがあれば、ぜひぜひコメントやTwitterのリプ欄などで教えてくださいね!

それでは、さようなら。


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