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深い森がいる 私の奥深くに 緑は濃く ところどころ渦を巻き 黒みを帯びた不可視の境界 森に…
あの日 十代だったある5月の日 まばゆいばかりの晴天の下 知らない町の知らない道を 私た…
子どもたちと遊んでいると 穏やかに晴れた空から 砂が降ってきた 砂は はじめは美しく輝いて …
はじめて感じた陽の光は とてもあたたかだった はじめて感じたものが陽の光だったのに どこ…
僕は 水になりたかった 滑らかで 柔らかく 心のままに変わることができるものに あるときは…
紅葉鳥倶楽部 上手なのか下手なのかよくわからない毛筆で「紅葉鳥倶楽部」と書かれた木札がは…
秋桜は自分の名前が気に入らなかった。 私はコスモスなのに秋の桜ってなんですか?と思っていた。 桜が留守のときの代わりかなにかか私は。 周りのコスモスたちにどう思う?と聞いてみた。 コスモスたちはゆらゆらと楽しそうに風に揺れながら、別にいいんじゃないのだの、気にする方がおかしいだの、考えすぎだの答えてきたので、心の中のもやもやが濃くなった。もやもやを見つめていると、秋桜の濃い紫色もさらに濃くなった気がした。 その気持ちを伝えたくて一番仲の良かったオレンジコスモスたちに
世界との間には 断層がある だ ん そ う 世界の側にあって 与えられることのなくて 目に…
見て 来て 探して欲しい 絶対に触れることなく 欠けているもの 満たされないもの 隠され…
世界は色で満ちている あらゆる色の粒が あまりにもたくさんつまっていて 透明に見えるぐらい…
夜空に小さく見えるあの星には 夜の迷路があるらしい 不思議だね どうして作ったのだろう 誰…
人魚が出るらしい。 ほとんどの時間を外れの方で過ごしているこちらにまで噂が回ってくるぐら…
手を胸でクロスさせ 目を閉じ 後ろにそっと倒れる 重さにひかれた体は止まるすべもなく 受…
どうやってそこに行こうか考えていると ちょうど ハナバチが寝ているのに気がついた 暖かい陽の光のなか 彼女はぐっすり寝ているようで しばらく見ていても 柔らかいベッドからは動きそうではなかった 僕はそっと近づいて 花びらの一つに腰かけた 彼女はもぞもぞと身を動かして そのたくさんの眼で僕を見つめた 蜂の巣の形をしたセルの一つ一つには 明るい花びらを背景に影のような僕が映っている ごめん 小川の向こうに連れて行ってくれないかな? どう見ても眠そうで申し訳なかったが 彼