にゃんていい日だ
先日久しぶりにカメラを持って散歩をした。
ねこに出会った。
布製の首輪をしたそのねこは、近所のおじさんと一緒に歩いていた。
写真撮ってもいいですか?
おじさんに問うた。
「この子年寄りなの。人間で言うと80さいのおばあちゃん。そこのマンションで飼われている子なの。一人で歩いてたら危ないから、道で出くわしたら一緒に歩いてあげるようにしてるの。」
撮っていいともダメとも言わず話し始めた。
老猫は優雅に道路の真ん中を闊歩し続け、おじさんは静かにその後ろを追いかけて、時に彼女が帰路から逸れそうになると、「ラッキー!」と呼びかけ、家に帰れるようにと正しい道へ誘導していた。
ラッキーは、自宅マンションの玄関前、日当たりのいい場所にゆっくりと腰を落とした。
目を細めてカメラの方をむいてくれた。
優しい風がラッキーの背中を撫でるように吹いていた。
にゃんていい日だ・・・・・・。
そんなふうに言っているように見えた。
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