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日陰を歩く

暑すぎる。おかげで今日は全然眠れなかったし、いっそのこと睡眠不足と暑さによる体調不良で休んでやろうかとも思ったが、仕方なく一限から授業に出た。

今日は学校から歩いて行ける距離にあるカフェで昼食をとろうと思っていたが、あまりにも日が差していて暑そうなので、日を改めることも考えた。しかし、外に出てみると意外と風が吹いていたため、これなら大丈夫だと思い歩を進めることにした。

結論から言えば、これは間違った判断だった。
風が吹いていたのはほんの一分程度で、そこからはずっと暑いだけだった。なるべく日陰に入りながら店に向かっていたが、日向に出ただけですぐに体が熱くなるので、急いで次の日陰へと移動した。

ようやくカフェに着いたときには首元や額に汗が滲んでいて、提供された水がやけに美味しく感じた。
店内は人が少なく、好きな席を選んで良いとのことだったので、迷わず日陰の席に座った。ここには何度か訪れているが、店内は相変わらず静かで落ち着いた雰囲気が保たれており、もちろん料理も美味しいため、利用する度に幸せな気分になる。
もうこのまま近くのバス停に行って帰りたいと思ったが、この後はまだ授業があったので、店内で少し涼んでから外に出ることにした。

体に篭っていた熱が一旦リセットされたのと、美味しいご飯を食べたことで元気が出たのか、帰りの道は行きと比べてあまり苦ではなかった。
それでも暑いものは暑いので、道ですれ違う女性が日傘をさしているのを見るたびに羨ましく思った。常々欲しいとは思っているが、「晴れの日に傘をさす」という行為に対して未だに違和感を抱いてしまうため、買ったとしてもずっと使わずにしまったままになりそうだ。

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