ここから私の人生は流れ出す、いや転がりだすのか
大学4年生になった。
いや、休学していたので5年生か。
就職活動をしていた同期やまさに就職活動中の後輩たちを見ていたのに
「就職」と「私」がまったく結びつかなかった。
新しいことを学べる、これまでとは違う人たちと知り合えることができるから働くことは大好きで、大学生になってからバイトをしてなかったことはなかったのに。
一時期は、昼は大学内の購買で、夜は大学近くのレンタルビデオ屋で働くという、お客さんに「あれ、あそこにもいませんでした?」と覚えられるほどシフトにも入っていたのに、就職というものがピンと来なかった。
夏になって、さすがに何かをしなきゃまずいのではないだろうかと思うものの、一生やりたい仕事なんてなかったし、一生勤めたい会社もなかった。
今みたいに転職コーディネーターもいない、定年まで勤め上げるのがまぁ当たり前だよね、な時代だったのである。
卒業後もうちで働けばいいじゃん、とバイト先に言ってもらったりもしたけど、どうせなら新しいことをしたかった。
というより、新しい場所へ行きたかった。
その時、(私の人生こればかりになる)ふと頭に浮かんだのが
あの景色の中にいたい!という場所だった。
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