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イラストレーターがポートフォリオ(紙)を作る前にやったこと【分析編】

こんにちは!フリーランスイラストレーター・デザイナーのるるん(@lulun_ADHD)です!

私は今月の初めにこんなnoteを書きました。

「目標に向け、正しい努力ができていない自分」に気づいた私は、やりたいことを『今できること=仕事になり得る』と、『挑戦してみたいこと=今すぐ仕事にならない』の2つに分類し、今後取り組むことに優先順位をつけました

そして、今やるべきことを↓のようにまとめたのです。

【今やるべきこと】(仕事になる)
◆イラスト
・デフォルメタッチで色々なモノ、老若男女を描く
・ポートフォリオサイトの見直し
・紙ポートフォリオを作る(モックアップに挑戦)
・イラストレーターズ通信やイラストレーターファイルを徹底的に研究
・ツールやソフトの勉強
・suzuriでイラストをグッズ化(在庫は持たない)

◆その他
・出版社をリストアップ
・一社でもいいから営業電話・メールをしてみる
・自分がやりたい仕事をしている人の活動をチェックする(仕事の取り方や体験談)
・↑調べてもどうしてもわからなければ、直接お会いできないか聞いてみる

この中で一番労力がかかるもの…それは『紙ポートフォリオを作る』

作品をレイアウトして印刷するだけならそんなに時間かからないでしょ?と思うかもしれませんが、問題は”載せる作品がない”ことなんです…。

「#私はこんな仕事がしたい」私の今とこれから。の中でも触れましたが、私の今の仕事はWeb・SNS中心で、一枚でサマになるようなボリューム感のあるイラストや、書籍に載っていそうなイラストはあまりありません。

だから、たとえ今持っている作品でポートフォリオを作っても「絵が羅列されただけの作品集」みたいになってしまうんです。(やりようによっては回避出来るかもしれませんが、なんせ作品数も少ない)

仕事を依頼してもらうには”イラストを使うイメージが出来るかどうか”が重要なので、これは大問題…。

そこで、私は紙のポートフォリオを作るにあたり、

①人の絵を分析する
②自分の絵を分析する
③ポートフォリオに入れる絵を決める(次回のnote)

の3ステップを踏むことにしました。

私のように紙ポートフォリオを作ったことがない人は参考になるかもしれません。
※ちなみに、今は「③ポートフォリオに入れる絵を決める」を終えたところなので、作り終わった後の振り返りなどではありません…


①人の絵を分析する

(分析に使った書籍:イラストレーションファイル上巻・下巻)

自分のポートフォリオを作るんだから、まずは自分の絵の分析からでしょ?と思われそうですが、「人の絵を分析する」を先に始めたのには理由があっあります。

◆自分の絵の傾向と似ている人を見つけ、その人のイラストがどんな風に使われているか知る
◆自分のイラストのタッチと相性の良さそうな見せ方を知る

まずこの2つを知っておく必要があると思ったからです。

自分の絵を分析しようにも、比較対象がなければ分析のしようがありません。そのまま始めたとしても、「なんとなく〇〇に向いていそう」くらいしかわからないんですよね。(今まで積極的にイラストレーターについて調べることをしてこなかった私の経験談)

2つの項目について詳しく説明すると、

◆自分の絵の傾向と似ている人を見つけ、その人のイラストがどんな風に使われているか知る

イラストレーションファイルに載っている沢山の絵を眺めていると、「この絵の雰囲気、私と似てるかも…」という発見があります。(ファイルに載っているイラスト同士で似ていることもある)

線の感じが似ているだとか、色の塗り方が似ているだとか、遊びの要素が似ているだとか。1つの絵に全て当てはまらなくても、「この絵のこの部分が似てる」という小さな発見が沢山あるのです。(プロのイラストレーターの方に対しておこがましいですが)

そういうイラストを見つけたら付箋をつけて、”自分の絵に活かせる部分はないか?”と考えます。(丸パクリするのではなく、要素を参考にする)

上の写真の付箋の色にはそれぞれ意味があって、

◎青…絵が好き・表現が好き(自分の絵の参考になるかは関係ない)
◎黄…自分の絵と似ている部分がある。活かせそうな要素がある
◎黄緑…↑かつ、ポートフォリオに載せる際に見せ方も参考にできそう

大事なのは黄の付箋と黄緑の付箋で、上に書いたように”自分の絵に活かせる部分はないか?”と考えながら絵を分析します。(付箋の数も膨大なので、どの要素が参考に出来るか付箋にメモしました)

黄緑の付箋は、
◆自分のイラストのタッチと相性の良さそうな見せ方を知る
にあたる部分です。ポートフォリオに載せるイラストの見せ方(書籍のカットイラストや表紙のモックアップ)にしても、自分のイラストに合いそうな見せ方の傾向があります。

なので、黄色の付箋と黄緑の付箋は同じページについていることが多いです。

これらの分析が、次の②自分の絵を分析するにも繋がります。


②自分の絵を分析する

イラストレーションファイル(膨大な数のイラストを見られるならなんでもいい)で人の絵を分析したら、いよいよ自分の絵の分析です。

「自分の絵を分析する」は、人の絵を分析するほど大掛かりな作業ではありません。(私の場合はある程度メインのイラストが固まっているからかもしれませんが)

◆今まで自分が(仕事として)求められてきたイラストの使われ方を振り返る
◆「人の絵を分析する」で”似ている”と感じたイラストと同じ分野に売り込めないか考える

これも一つずつ見ていきます。

◆今まで自分が(仕事として)求められてきたイラストの使われ方を振り返る

すでに仕事としてイラストを描いている方なら、今現在自分のイラストが

◎どんな雰囲気を求められるか
◎どんな媒体に使用されているか・ジャンル
◎仕事を依頼された人の性別・年代

などは大体把握していると思います。
これを改めて振り返ります。

私の場合は
◎どんな雰囲気を求められるか
…やわらかい、暖か、可愛い、遊び心 など
◎どんな媒体に使用されているか・ジャンル
…Web・SNS中心。医療・働き方・旅行・音楽・女性向けコンテンツ・おもしろコンテンツ・育児 など
◎仕事を依頼された人の性別・年代
…女性が多めだけれど男性ウケも悪くはない。年代は20代〜30代が多い(憶測)

※メインで描いているデフォルメイラストの内容です

ざっと振り返ってみるとこんな感じになりました。
「どんな雰囲気を求められるか」はイラストのタッチがある程度定まっているので把握済みですが、「どんな媒体に使用されているか・ジャンル」には面白い気づきがあったんです。

私のイラストを簡単に分析すると

”汎用性の高いシンプルなイラスト””オリジナリティの高いイラスト”で分けるなら後者寄り
◎親しみやすい、暖かい
◎キャッチー

こんな感じです。(自分で言うの恥ずかしい…)

そこで「どんな媒体に使用されているか・ジャンル」の話に戻りますが、
求められるパターンには2種類あることに気づきました。

【パターン1】見た目通り、親しみやすさ、暖かさ、キャッチーが求められるコンテンツ
→女性向け・育児・おもしろ・音楽
【パターン2】見た目の親しみやすさが活きる難しいコンテンツ
→医療・働き方

イラストの印象がそのままにマッチする場合と、難しい内容を親しみやすいイラストで緩和する場合の2パターンあるんです

【パターン2】に関してはそれほど実績がないので難しいところですが、今後アプローチしてもいいんじゃないかと思う分野です。


◆「人の絵を分析する」で”似ている”と感じたイラストと同じ分野に売り込めないか考える

先ほど書いたように、イラストの需要には何パターンかあり、自分が思うより活躍できる場は広いかもしれません。
そこに気づいたら、今度は「人の絵を分析する」で”自分の絵と似ている”と感じた人がどんな媒体で活躍しているか再度チェックします。

一概には言えませんが、絵のテイストが似ていれば自分にもチャンスはあると思うのです。私自身イラストレーションファイルを見ながら自分が思っているよりもイラストが求められる場は多いんだな、と感じました。


③ポートフォリオに入れる絵を決める

ここまで「人の絵を分析する」「自分の絵を分析する」という段階を踏んできましたが、いよいよポートフォリオに入れる絵を決めます。

私はそもそも「ポートフォリオに入れる絵の点数が足りない」「イラスト一枚のボリュームが足りない」という問題を抱えているので、

どんな絵を入れるか=どんな絵を描くか

です。

おそらく20ページのポートフォリオを作るとしたら、半分くらいは新作を作らなければいけません…笑


続きは次回のnoteへ!

今回は【分析編】と称して、私が行った二つの工程、

①人の絵を分析する
②自分の絵を分析する

のやり方をご紹介しました。

次回のnoteでは、この結果と現時点の絵のストックから、私が決めた「ポートフォリオに入れる絵」をジャンルや構成に触れながらご紹介したいと思います!(需要あるかわかりませんが)


最後までお読み頂きありがとうございました!


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