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【第3回 貧乏暇ナシ美】「安い」「混んでない」が加点対象になるのなんか虚しい

 やっほー!貧乏暇ナシ美だよ!ナシ美はフリーターだけど、結構頻繁に旅行にいくの。(そして旅行前後は大体豆腐だけで生活しているよ。短い時間の快楽のために長期的な苦痛を強いられることを良しとするのがナシ美の人生における哲学だよ)
 もちろんアタシはお金がないから、旅行に行くときに高級なホテルや旅館にはあまり泊まらないし、お高いごはんもそんなには食べないし、できるだけ安く済ませようとする。たまに高い旅館に泊まりたい!ってときもあるから、そういう時は大抵旅館の代わりに食費とか交通費とか観光とかの予算を削ってるかな。まあこんなアタシなので、「思ったより安く済んだ」とか「お得」とかにすっごく弱いわけ。例えばこの間北海道に行ったときも「え~!ここの海鮮丼めっちゃ安い~!」とか「この金額でこのサービス!?」とか喜んでいたりした。ナシ美は正直そんな自分が最近少し嫌だったりするの。

 ごはんの味に喜ぶんじゃなくて、ごはんの安さに喜ぶ。サービスの質に喜ぶんじゃなくて、安くサービスを受けられたことに喜ぶ。観光地の美しさに喜ぶんじゃなくて、観光地が思いのほか空いていたことに喜ぶ。アタシはいつの間にかそんな人間になってた。「安さ」とか「人が少ないこと」とかで喜ぶのってすごく消極的な喜びだと思うの。だって「安くて」「人が少ない」のが良いならそもそも旅行なんてしなくていいじゃん。

 ナシ美はごはんを食べるときに、安ければあんまり美味しくなくても満足できるけれど、高いごはんだと美味しくてもちょっとだけ悔しい。「この味でこの価格はすごい!得した!」となんとなく自分で言い聞かせないと100%の満足が出来ない。今はまだ旅行が出来ているからいいけれど、ナシ美は一時期とにかく困窮していて、そのときは毎日快活クラブでモーニングを食べていたから、もしかしたらまだその時の感覚が染みついているのかも。快活クラブのモーニングで3食分摂取してたあのころ……。快活クラブにはアタシみたいな人がたくさんいた。

 これはナシ美がフリーターになってからずーーーーっと言っていることだけど、貧乏だと本当に心まで貧しくなってしまうんだよね。

 アタシの夢は、旅行先でちょっと高いホテルに泊まって、美味しいごはんをたくさん食べて、観光地を見て、お金のこととかお得になったとかそんなことを考えずに100%で美味しさ楽しさ美しさを享受すること!このnoteはそんなナシ美の夢が叶うまでを記録したものである!(違う)


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