「そばかすなんて気にしないわ」

「ハナペチャだってお気に入り」

といったようなことをキャンディ・キャンディは歌っているが、本当に気にしていない人は自分からわざわざ「気にしないわ」とか口にしないような気がする。

「ハナペチャだってお気に入り」というのもかなり気になる言い方で、本当に気に入っている顔のパーツに対して「だって」と、あえてねじれた言い方をするのは変ではないか。


本当に気にしていない人は「気にしていない」なんて言わないのと同様に、本当に多様性のある社会は「多様性のある社会を」だなんて言わない。本当に差別のない世界は「差別のない世界を」なんて言わない。

言葉があるということは、概念が存在するということだ。キャンディの顔にはそばかすがあり、キャンディは内心のところそばかすを気にしながらも「気にしないわ」などと自分を理性で納得させている。

何が本当か、なんて話ではないけどね。


「多様性のある社会を」

この言葉がいつか世の中から消えて、誰も口にしなくなったとき、そのときがもしもくるならば、もう誰も気にしていないということだと思う。


おわり




HAPPY LUCKY LOVE SMILE PEACE DREAM !! (アンミカさんが寝る前に唱えている言葉)💞