見出し画像

chair×海南美術学院×八王子センパイ

ここ暫くは『SPY×FAMILY(©Tatsuya Endō)』のネタを中心に椅子話を
していましたので、ちょっと他のコミックにもお邪魔しようかな~と

という訳で、本日は講談社コミックスから、めでたく大団円を迎えました
『イジらないで、長瀞さん(©Nanashi)』をピックアップ
最終巻の20巻に登場しました椅子に触れてみたいと思います

※ 椅子のデータについては、出展の書籍を御参照下さい
※ あくまで個人的な意見ですので、異論はもれなく認めます

☆海南美術学院(美大の予備校)・パントンチェア

主人公・八王子センパイが通っています予備校は、国立コース(藝大専科)
と私立コースがありまして、20巻の198ページでは、予備校講師と
コース選択の相談をするシーンがありました
その際に八王子センパイが座っていた椅子がパントンチェア(PP)ですね

樹脂一体成型の椅子として有名なパントンチェアは、大きく分けて2つの
素材(FRP・ポリプロピレン(PP))
のタイプがあり、FRPは座面両脇部分
のフチが薄く、ポリプロピレン(PP)はフチが厚く(高く)見えるという
外観上の特徴があります
(他にも光沢感や見た目の重量感などが異なりますが、『白黒の絵にした
ときに分かりやすい違い』
が、サイドの厚みの表現になります)

コース選択の相談シーンのパントンチェアは、座面サイドが直線的で厚み
(高さ)がある描写ですので、vitraPPタイプに間違いないかと

CONFORT 2003 11月号 パントンチェア

ちなみにポリプロピレン(PP)のパントンチェアは、FRPの比べて全くと
言っていいほど『しなり』がなく、硬い座り心地になります
また、座の形状も絞り込みが急で、あまり座り心地が良くありません
でも、『軽くて安くてリサイクルし易い』というメリットがあり、公共的
な場所で使うのに適した椅子だったりします
さすが美術大学向け専門学校で採用されるだけありますね!?

☆センパイの部屋の椅子 スチールケース・リープ

お次は八王子センパイが自室で使用している椅子について
(20巻・107P・235P・282P・284P)
背面フレームやシェルのスリット、及びアジャストアームの形状から、
スチールケースのリープチェアではないかと推測します

スチールケース リープ

ハーマンミラーのアーロンチェアの長年のライバル(?)でもある
スチールケースのリープチェアは、何気に漫画家さん(作画担当)に
人気がある椅子とのこと
強すぎないサポート感で、長時間作業に集中できるワークチェアです
(ちなみに以前、漫画原作さんには同じくスチールケールのプリーズ
チェアが人気だったと聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?)

☆おまけ

リープチェアには、以前革バックで有名なコーチ(COACH)とコラボした
コーチエディションがありました
フレームもポリッシュで、すごく高級家具っぽかったです・・・

今回の出典
・イジらないで、長瀞さん 20巻 著者 ナナシ(©Nanashi)
・美しい椅子 5 (島崎信+東京・生活デザインミュージアム)
・CONFORT 2003 11月 No.70



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?