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父について
毎月両親の月命日あたりに墓参りに行く。車で30分ほどのお墓へ。たまたまふたりの月命日がちょうど2週間隔なので、お墓をきれいに保つにはちょうど良いタイミングなのだ(?)。
お墓の最寄りのお花屋さんに寄ってお花を買う。いつものご夫婦(だと思うが)が居て、おじさんがいつもの様にぼやいてる。
「父の日じゃなけりゃあ...」
あ!父の日か。明日か。
前後の話を聞き逃しので、忙しさの話か、お花の単価の話か、よくわからないが、そんなふうに思い出した。
車に乗る前に、好きだったスーパードライでも供えるか、なんて思ったのに忘れてお墓に来ちゃった。ごめんまた今度。
父が亡くなって12年経つ。
私の父は
ゴルフとジャイアンツが好きで、技術畑の人で、お酒が好きで、歌うのが好きだったが、カラオケの伴奏からタイミングがズレまくるタイプのヘタだった。でも音程は外してなかった。
家庭をかえりみないというタイプではないし、遊びに連れて行ってもらった記憶もあるが、だからといって"仲良し"という感じでもなくて、いつもどこか遠慮していた気がする。二人きりだと気まずいみたいな。
社会人になって、父の仕事を受け継いだこともあり、別のところに住んではいたが、平日は毎日顔を合わせていた。そういう意味では一緒に仕事をするという時間を過ごせて、幸せだったのかもしれない。
父は75歳の時に旅立った。
闘病中、仕事の忙しさを理由に通院や看病のサポートを母に任せていた。それについて文句を言われたわけでもないし、仕事第一で当たり前と思っていたと思うのだが、
私自身に悔いが残った。
亡くしてから感じた。
もっと色々話したかった。
誰でも誰かの息子なので、父上が健在な息子と飲む時は、そんな体験談を話すこともある。
でもまあ、男同士の親子って、なんか、独特の距離感はあるよね。照れ臭くて。誰しもそんな後悔してしまうものなのかも知れんけども。
とまあ、父の日なので、父を思い返してみました。
(おわり)
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