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千葉篤胤の転生記~治承・寿永の乱

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千葉篤胤という高校生がご先祖の千葉氏に憑依転生(1179年~)し、治承・寿永の乱(源平合戦)に巻き込まれる小説です。
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記事一覧

【登場人物一覧】千葉篤胤の転生記

【主人公】 千葉篤胤(あつたね)│本作の主人公。1179年のご先祖に転生 【千葉家】 千葉常胤…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_25~治承・寿永の乱

義仲軍へと向かう今井兼平軍を、師常率いる範頼軍が追い続ける。 途中、今井軍は義仲軍と合流…

幸政
3年前

千葉篤胤の転生記_24~治承・寿永の乱

篤胤は胤頼の話を聞き終えてまず思ったことは「範頼ってだれだっけ」であった。 範頼は遂この…

幸政
3年前

千葉篤胤の転生記_23~治承・寿永の乱

「義仲様は大変だよね」 ここは下総。千葉一族の館。胤頼が胤通の中にいる篤胤に語り掛けた。…

幸政
3年前

千葉篤胤の転生記_22~治承・寿永の乱

篤胤とオキクさんはしばらく話し込んでいた。オキクさんは江戸で町娘だったがある日、この時代…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_21~治承・寿永の乱

ここ1年半ほどに膠着状態が続いていたが、遂に動く。 朝廷より平氏に「北陸追討の宣旨」が降…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_20~治承・寿永の乱

篤胤は胤通として鎌倉の北条館に引き続きいた。昨日は頼朝の不意な北条館への訪問があった。本日は下総へ戻る予定であったが、北条義時より声がかかった。 「胤通、今日下総へ戻ると聞いていたが、信光殿がこの館へ立ち寄ることになっている。せっかくだから会ってから帰ったらどうだい」 篤胤は、信光と聞いてすぐには誰かは分からず義時に聞いた。源信義の子である源信光だそうだ。年もほぼ義時と同じらしい。 そうこうしているうちに源信光が北条館へ訪ねてきた。奥の間にへと進み、一番奥に義時が座した

千葉篤胤の転生記_19~治承・寿永の乱

いま篤胤は胤通として鎌倉の北条館にいた。北条家の嫡男、北条義時に用があって訪れていた。胤…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_18~治承・寿永の乱

富士川の戦いより1年が経った。 それから変わったこと… 平清盛が亡くなったことぐらいだっ…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_17~治承・寿永の乱

甲斐源氏は強かった。富士川へ着くまでに甲斐だけでなく駿河も落とし、自らの力で2国を平らげ…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_16~治承・寿永の乱

平清盛ほか主だった平氏が集まる福原は騒然としていた。この福原はつい先日に高倉天皇など皇族…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_15~治承・寿永の乱

下総の千葉一族の館奥には頼朝と以下の面々が集っていた。 中心に頼朝がいて、囲うように 北…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_14~治承・寿永の乱

ここは下総にある千葉氏の館。当主である常胤を筆頭に、胤正・師常・胤盛・胤信・胤通・胤頼と…

幸政
3年前
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千葉篤胤の転生記_13~治承・寿永の乱

頼朝は館近くの小高い丘から広々とした海辺を見渡していた。丘には心地よい風が吹いていた。 頼朝は幼少から今までを振り返っていた。都では源氏の棟梁として雄々しく振舞っていた父義朝や、強さだけならすでに父に並ぶだけの畏怖を放っていた兄義平と共にしていたが、10代前半で母を亡くし10代半ばで平治の乱にて父も兄も亡くして頼朝の取り巻く世界が一瞬にして変貌した。 しばらくは自身も殺されてしまうという恐れに包み込まれていたが、平清盛は哀れと思うたのか命までは取られることなく伊豆へと流さ