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練習日誌を書こう。

さてさて。
本日の話題は「練習日誌」について。

少し前の話にはなりますが、2017年全日本選手権で個人総合優勝を果たし、現在はダンサーとして活躍されている永井 直也さんのインスタグラムにこんな投稿がされました。

以下、引用。

新体操はもうすぐ新シーズンの
一発目となる大会がやってくると思いますが、、、

僕は大学生の時、自分の日々のメンタルを分析する為
大会1ヶ月程前から軽い一言日記をつけて研究していました。
モチベーションとストレスの関係性を自分で知ることは
パフォーマンスする上でとても大切だと思います。
人によって発揮できる状態も違うと思います。

ちなみに、、、
青色→気持ちが沈んでいる日
赤色→気持ちと体が調子良い日
緑色→特に良くも悪くも無くノーマルな日

これを用いて分かったことは、
当時は大会が近づくにつれ気持ちの浮き沈みが減ったこと。

しかし、この大会後この日記を見返して分かったことは大会前に気持ちのルーティンを作り過ぎてしまうと自分は良いパフォーマンスができないということ。

一見、落ち着きがあるのは良いのではないかと思いますが、、、

当時の自分にとっては
落ち着き過ぎていると緊張感も薄れ大会の現場に入った時に集中力が減っていたのでは⁉︎
と後々分析しました。

この研究が何に繋がったのかは正直分かりませんが、、、笑

新体操現役最後の大会前は
夜も眠れないくらい緊張感に襲われていました笑笑
ある意味気持ちに落ち着きは無かったのかもしれません、、、
しかし、僕はその大会で優勝することができました。

こうして今になってわかりますが、
その時その時の自分を把握し、
知ってあげるだけでも自信に繋がり良いパフォーマンスを発揮する為のきっかけになるのではないかと思います。

プロの表現者として活動するようになった今、
新体操をしていた当時の自分に1番伝えたいことは、

・本番にはメンタル的不安要素を用いてはいけないこと
・本番には普段よりも必要以上に自信を持ち合わせること

ただ、間違ってはいけないのは、
練習の質=自信となること。
その為にも日常の練習の取り組み方を日々研究することです。
あとは、刺激を求め、気持ちにおけるエネルギーを高めること。
これは勇気・やる気みたいなものです。

あくまでも自身の見解です。
結果や答えじゃなくて何に取り組んで何を考え何を見出していくかをいつまでも大切にしたいものです。

この投稿があなたにとって、
きっかけやヒントになっていればとても嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございましたー✌️

#スポーツ  #新体操 #表現 #自由研究 #バクテン

本当にありがたいことに、これが投稿された後、直也さんから「何か参考になれば亘がやっているブログの記事とかの題材にしてみてほしい!」というお言葉をいただいたので、こうして記事にさせて頂いています!

文字にすることの大切さ

スポーツ界全体ではわかりませんが、男子新体操の中では練習日誌を書いている選手は少ないように感じています。

近年、「インプット・アウトプット」という言葉が非常に浸透してきていますが、積極的にアウトプットを行えている自信がある人は少ないのではないでしょうか?
昨年から続くコロナウイルスの影響により口数が減り、スマホやタブレットなどのデジタルデバイスの普及により文字を書く機会が減り…。
アウトプットという言葉は日常的によく聞くけれど、そのものの量は年々減っていっているように僕は思います。

直也さんと同じく、僕も練習日誌を書き続けていた選手だからわかります。
文字を書くことは非常に大切です。

「文字を書く」とはあまりに簡素な表現ですが、詳しくいうと「文字を書き、自分の状態を見える化すること」が大切だと思っています。

練習がうまくいった、いかなかった。
体の調子が良かった、悪かった。
こういったことは練習をした直後は覚えているけれど、次の日になるとなかなか頭には残らないものです。
うまくいってもいかなくても、その理由を探らない限りは安定したパフォーマンスを発揮することはできません。

だからこそ、練習日誌がオススメなのです。

練習が終わった後に、自分の今日の体調や練習の様子、明日取り組んでみたいことなどを文字に起こしてみる。
たったそれだけでいいんです。

新体操というスポーツは対人競技ではありません。
野球やサッカーなどの対人競技には“対戦相手”という「大きな不確定要素」があります。
どれだけ自分が鍛錬をしても、対戦相手によって自分の実力を発揮できないということがあり得るわけです。
では、対戦相手のいない新体操の「大きな不確定要素」は…?

自分の体調やメンタルです。

試合に行けば多少の環境の違いはありますが、自分がコントロールできない「他人」というものが存在しないのが新体操という競技の特徴です。
つまり、新体操は自分次第でどうにでも結果を出せる競技なのです。

もう一度言います。
だからこそ、練習日誌がオススメなのです。
自分の状態を自分の目で見ることができるから。

書き方は自由

練習日誌の書き方は自由です。

自分の調子の変化について…
・気温との関係
・食事との関係
・練習時間との関係
・練習内容との関係
・ウォーミングアップとの関係
・気持ちとの関係
・体重との関係
・衣服との関係
・睡眠との関係
など、自分が気になるものを記入していけばいいのです。

直也さんが着目したのは、「気持ちとの関係」でした。
その日の気持ちを色で表すことにより、試合に近づくほど気持ちのブレがなくなってくることに気づきました。

僕の場合は、「食事、睡眠との関係」でした。
毎日、食事と睡眠の記録を取ることにより、調子を安定させられるパターンをなんとなく把握できました。

調子を左右する原因は人それぞれなので、自分が気になったものはとにかく書くことが大切です。

書き終わったら、
上手くいった日は「どうやったら明日も上手くいくのか」を考え、
上手くいかなかった日は「どうやったら明日は上手くいくのか」を考える。

毎日これを繰り返していきます。

練習日誌の効果

最後に練習日誌を書くことの効果について、自分なりの考えを書いて終わりたいと思います。

僕は、練習日誌が自分の調子を安定させてくれるとは思っていません。
なぜなら、自分が見つけた最適解を生活に取り入れても、自分の気持ちや体調の変化は絶対に無くならないから。
では、本当の練習日誌の効果とは?

「調子がブレることへの不安を無くす」

これだと僕は思います。
どんなに頑張っても体調や気分は毎日変わるし、天気や練習環境だって変わる。
そんな変化を柔軟に受け入れ、自分の持っている力を最大限発揮できる条件を広げられることこそ、練習日誌がもつ効果だと僕は思っています。

自分を安定させるのではなく、ブレを許容する。

これこそが練習日誌を書くにあたって一番必要なマインドだと僕は思っています。
自分と対話をするのにとても効果的な練習日誌。
まずは3日だけでもいいです。
自分がやりやすい方法で取り組んでみてください。

ではまた次回!

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井藤 亘(いとう わたる)

🇺🇸フロリダ ディズニーワールド常設ショー
Cirque du Soleil 「Drawn to Life」男子新体操アーティスト🤸‍♀️

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Instagram:@wataru_cirque

個人HP:男子新体操/井藤 亘Wataru Ito

・インターハイ団体優勝
・全日本新体操選手権大会団体4連覇
・テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ 出演
・BS11「ザ・チーム〜勝利への方程式〜」出演
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ 出演
・Avex主催 「STAR ISLAND」サウジアラビア公演 出演
・中学、高等学校第1種教員免許状
・日本スポーツ協会公認 スポーツリーダー



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